飢えや寒さより信念。これを政治家が言えば抵抗感は生まれるだろうが、ウクライナを見捨ててもロシアの恐怖はなくならない。ならば戦う必要があるとの答えに行き着きつつある。最悪の答えだが、降伏はない。そういう答えに行き着く覚悟を社会が意識しはじめている。

飢えや寒さより信念。これを政治家が言えば抵抗感は生まれるだろうが、ウクライナを見捨ててもロシアの恐怖はなくならない。ならば戦う必要があるとの答えに行き着きつつある。最悪の答えだが、降伏はない。そういう答えに行き着く覚悟を社会が意識しはじめている。
ウイルスもライフスタイルを一気に変えたが、戦争もまた変化を強いている。インターネットにも分断が生じはじめた。もうグローバルで統一されたアクセスは幻想に変わりそうだ。ITには今後、ジャーナリズムと同様の責任とコンセプトが求められる。簡単に折れないハードコアと、変化に柔軟に適応する意思決定が求められそうだ。
投資の世界は複合的なリスクは不確実性という言葉をもはや超えている。中央銀行は膨らませたバランスシートを相当後悔しているはずだ。下手をしたら、すべて焦げ付く。税金でケリをつけるとは暴動が恐くて言えないレベルだ。平穏は過ぎ去った。当分、戻らない。
中国は世界のリーダーになるチャンスを失った。理想などない。リーダーになる気もない。全員にいい顔をしようとして、全員に嫌われる。アメリカも歯切れが悪い。大国どおしの対戦にしないためのボーダーラインと、ウクライナの自由を守るラインの間にどれだけの条件を想定しているのか。ロシアにもメッセージが伝わるように世界に明示した方がいい。
経済制裁が効いていること、民間人の犠牲者にアメリカ人が含まれたことでロシアは譲歩を親権に考えざるを得なくなった。いや、そういう言い訳で戦争をやめるきっかけをつかめた。
Wall Street Journalの情報の質は別格。なぜロシアがウクライナの原発を狙うのか、そこで何が起きているのかを明示している。
Covidではじまったインフレが、戦争とともに加速。もうグローバル化の時代は一度、終わりだ。安い国を探してつくることくらいはできるかもしれないが、世界中に売り込むこと、世界全体をマーケットと捉える発想は終わった。国際マーケットは半分になり、仕入れ値は倍になる。
11年経っても相手の話を聞かない、対話もしない日本人のままでは共生できない。結果、生産性は半分。しあわせも半分。まだ気づかないのか?
経済制裁では手詰まりと、西側はどこかで決断する日が来る。ロシアには入らなくともウクライナ防衛に派兵。人道支援として納得できる論理になる。あとは国民を各国の政治家が説得できるかだ。戦闘機提供さえ合意形成できないNATOに何ができる?と言われれば、ウクライナはロシアにも西側に入るのをやめるだろう。完全な断絶。民主主義も同盟も機能しないと言われても反論できなくなる。結果、派兵につながる。日本も防衛なのだから出せと言われるだろう。
また世界大戦に一歩近づいた。バイデン氏はコンセンサスは取っているが希望はまったく作り出せていない。最悪のシナリオをゆっくり進んでいるだけだ。
今週を経てもウクライナ侵攻が止まらなかったら、この争いは長期化、そして世界大戦の可能性は大きくなる。えるか戦うか。ヨーロッパは冗談が言えない事態に近づいている。アメリカも本気だ。敵視されているベネズエラとミーティングしているのだから。日本は何をしている?自分自身の準備はできているだろうか?
今の規模で戦争をつづけていると10日程度でデフォルトすると見込まれているロシア。借金を踏み倒すのは簡単かもしれないが、孤立を越えて経済が停止する。しかも機密と思われる情報がかなり正確な事実を予測しているのを見ると、ロシア内には相当数がリークしている。今週でプーチン氏が詰まなければ、アメリカは次の手をすでに考えているだろう。果たして?
不安を感じているのは台湾の人たちだけではない。世界中のあらゆる国々の人たちが不安を感じている。それでいいのだ。人災は想定した人、準備した人たちの方がずっと冷静でいられる。反戦を訴える勇気と余裕を持てる。いま日本の中で、戦争を意識している人がどれくらいいるだろうか?
すべての人たちが「動くならここだ」と認識してほしい。もう世界大戦は目前だ。
今週後半になって冷静さを取り戻したように見える世界。ただ、歴史を振り返ると、過去の大戦にどんどん似通っていることに気づいているだろうか?
ロシアの暴走で問題視すべきは政府であり、さらに言えば独裁者のプーチン氏だ。ロシアという国家をすべて否定したり、ロシア人というだけで批判するのは完全に間違っている。すでにそのスイッチが入っているならすぐに止めるべきだ。
プーチン氏は最後のあがきに近づいている。ウクライナも苦しい。希望も含め、今週で終わることを願っている。アメリカは冷静さを失っていない。マーケットも落ち着いている。ヨーロッパが少し熱くなり過ぎているのが気になるが、明日は我が身という危機感を思えば当然。中国が行き場を失っている。日本は何を学ぶ?
刻々と状況が変わる中、興味深いことが起きている。3日前に吠えていた人たちが恥をかいている。思い付きで叫んだ人が逃げたいほど状況が逆転している。ただ、これも経過。結果ではない。だから慎重に、冷静に。不確実な中では、感情で動いてはならない。
不確実な状況がつづくのは?この週のどこかで終わることに賭けたい。結束しよう。
私はプーチン氏が失敗する可能性が高いと思っているし、やっていることはまったくひどいと許せない。ただ行動力のみは評価する。彼は言った事はやる。なるべくうまくいくための準備も怠らない。その点が、他国のリーダーたちはすべて劣る。
ロシアの動きを中国がコピーして台湾を狙うという発想は私も推測したが軽率なようだ。現実は逆に動いている。ロシアを真似るには世界の批判は大き過ぎると中国は見ている。習氏はプーチン氏から何ひとつ知らされていなかった可能性も高そうだ。それは疑念につながるだろう。保守派は日本の防衛を目論む好機として叫ぶだろうが、論理的批判の情報は持つべきだ。