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403.報道比較2011.6.3

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管内閣不信任案・採決

朝日新聞・社説
菅首相辞意表明—不毛な政争に区切りを

産経新聞・社説
首相「退陣」表明 「死に体」で復興はできぬ

日本経済新聞・社説
首相は懸案片づけ早期退陣の時期示せ

毎日新聞・社説
菅首相退陣の意向 もう混乱は許されない

読売新聞・社説
首相退陣表明 「ポスト菅」で強力政権を作れ

2日の衆院本会議で管内閣不信任案の採決が行われ、賛成152人、反対293人と大差で否決された。当初は与党内の鳩山グループ、小沢グループらがこれに同調するとみられていたが、採決直前、鳩山氏が管首相との会談で「早期の首相退陣」の言質をとったことで翻意。小沢氏もグループ議員に自主投票を促し、自らは本会議を欠席した。最終的に、民主党議員の造反は17人、賛成票はわずか2票となった。
ただ首相は「震災復興と原発事故対応に一定のメドがついた段階で退陣する」とし、時期を明確に示さなかったうえ、採決後には「俺はやめるとは言っていない」と発言。鳩山氏がこれに反発するなど火種は依然としてくすぶっている。
朝日は、肝心の退陣時期があいまいで、民主党の分裂回避を優先させた結果にしか見えないと批判。そのうえで菅首相の判断を「やむをえなかった」としつつ、造反議員の処分と政権移行に向けた工程表を早期に示すよう求めている。また、菅首相が「若い世代に責任を引き継ぎたい」と述べたことにも言及し、「旧世代の総退陣」を民主党代表選の第一歩にすべきと主張。野党に対しては、首相が退陣を口にした以上、協調路線を採るのが筋だとしている。
産経は、「退陣」を予告して「死に体」に陥った首相が、政権の求心力を維持することは困難だとし、早期の退陣が国益にかなうと主張。ただ、首相が「若い世代に責任を引き継いでほしい」と語ったことは看過できないとし、解散・総選挙が筋だとしている。一方、野党に対しては、震災対応の非常時に不信任案で国会を混乱させたうえ、しかも不発に終わったことへの責任追及がない。保守系の新聞だからこそ言及するべき部分ではないのか。「追及緩めるな」とメッセージを送るだけでは公正さに欠ける。
日経は、延命のために退陣を遅らせることは許されないとし、時期を明確にする責任があると指摘。首相が「若い世代に責任を引き継ぎたい」と語ったことについては、退陣後に影響力を残したいとの思惑なら論外だと手厳しく、造反議員の処分も甘いと批判している。そのうえで、今後は党内外に協力を求める姿勢が必要だとし、野党も参院の問責決議などで政権を追い込むような真似をすべきではないと主張。脆弱な政権のために社会保障改革など重要課題が先送りされている以上、早期に強力な新体制で出直す必要があるとしている。
毎日は、戦後最悪の政治危機が回避されたと安堵しつつ、退陣までに何をしたいのか示し、それに全力を傾けるのが辞めていく首相の最低限の責務だと指摘。一方で不信任案提出に踏み切った自民党と、それに同調する構えを見せた与党内・小沢グループを「大義がなかった」と名指しで批判し、今後は与野党が知恵を出し合って難局に立ち向かうべきとしている。また、本来は解散・総選挙で国民の信を問うのが筋だとも主張。新首相は東北3県などで選挙が可能になった段階で、速やかに衆院を解散すべきとしている。
読売は、結局のところ菅政権の抱える問題を先送りしただけだとし、首相が退陣時期を明示しなかったことを問題視。退陣時期についてはすでに鳩山氏と認識が異なっているとし、こんな状態で政権を担い続けるのは無責任だと断じている。また、マニュフェストの撤回と、造反議員の厳正な処分をテコに野党との連携を模索すべきと主張。そのうえで「ポスト菅」への移行にしっかりと道筋をつけよとし、後継を選ぶ党代表選では「脱マニフェスト」を巡って活発に論争しつつ、現実に沿った新たな政策を競ってはどうかと提言している。

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