ORIZUME - オリズメ

319.報道比較2011.3.31

0

原発問題

朝日新聞・社説
福島第一原発—長期戦支える人を守れ

産経新聞・社説
原発汚染水 危機克服に英知の結集を

日本経済新聞・社説
原発事故の沈静化に国の総力をあげよ

毎日新聞・社説
原発長期化 食にきめ細かい対応を

読売新聞・社説
福島原発廃炉へ まず冷却機能の回復を急げ

複数の原子炉で燃料の熱溶融が起きている福島第一原発の復旧作業が、放射能で汚染された水に阻まれて前に進めない。しかし原子炉や核燃料の貯蔵プールを冷やすには、水を注ぎ続けるしかない……というジレンマに陥っている。対策としては、タンカーで大量の汚染水を回収したり、特殊な膜で発電所建物を覆って放射性物質の飛散を防いだりするなど、様々な案が検討されているようだ。各紙ともこの戦いが長期戦となることを示唆し、原子力、汚水処理、放射線医療など、様々な分野の知恵と技術を結集せよと主張している。
朝日は、長丁場の闘いとなればこの際、しっかり態勢を立て直すことが求められるとし、現場で働く人たちへのサポートの充実と応援体制の強化を訴えている。産経は原発の放水口から放射性物質が海へ流れ出ていると指摘し、「ただちに魚類の汚染が問題になるレベルではないが、低下させる対策が必要だ」と主張。また、緊急時に即戦力となりうる原子力事故学会も必要だとし、今回の事故を契機に設立させてはどうかと提言している。
日経は原発事故を「もはや日本だけの問題ではない」とし、事故で放出された放射性物質が米国東海岸に達したことを指摘。
にもかかわらず東京電力の勝俣会長が30日、「原子炉は少し安定してきている」と述べたことを、現状認識が甘すぎやしないかと批判し、政府にも「どのような策を練っているのか、もっとはっきりと示してもらいたい」と苦言を呈している。
毎日は放射性物質の食への影響について取り上げ、現在の規制基準の妥当性・運用を疑問視。県単位での出荷・摂取制限では影響が大きすぎると批判し、データの即時公表はもちろん、露地物とハウス栽培を分けるなど柔軟な基準値設定を求めている。読売は東京電力の清水社長が一時的に職務を離れることになったことに触れ、重大問題の進行中に経営トップが一時的にせよ交代するのは好ましくないと批判。さらに東京電力側と政府双方に不信感があることも指摘し、両者が緊密な連携をとって事に当たるべきと改めて促している。

被災地情勢

朝日新聞・社説
被災地の雇用—若者を再生の主役に

被災地復興への大切な一歩として、東日本大震災で職を失った人への就職支援を強化せよと訴えている。そのうえで東武鉄道が震災の影響で内定を取り消された若者らを正社員に採用すると発表したことなどを例示。経済界で新たな採用枠を設ける動きが広がることに期待を寄せる内容となっている。

日本経済新聞・社説
世界の支援を最大限生かそう

外務省によると、130以上の国・地域、約40の国際機関から被災地支援の申し出があったという。社説は、米国を中心とした各国のさまざまな支援を紹介しつつ、実際に支援物資を受け入れた国・地域、国際機関が30に満たないことを指摘。海外からは「せっかく支援を申し出ても、日本側の反応が遅い」という不満も聞かれるようになったが、日本が国内の復旧に手いっぱいである現状を、政府が海外に丁寧に説明してほしいと訴えている。また、原発事故については、米国はもちろん放射能汚染の対策に優れるフランスからの支援も受け入れるべきとしている。

教科書検定

毎日新聞・社説
教科書検定 3・11をどう教えるか

読売新聞・社説
分厚い教科書 学習意欲高める指導が必要だ

新学習指導要領で来春から使われる中学校教科書の検定結果が公表された。
毎日は東日本大震災前に検定手続きが行われたため、新教科書に震災についての記述がないことを指摘。エネルギー問題、政治と危機管理、国と自治体、物流、精神的ケアなど、震災から学ぶべきところは多いとし、「訂正申請」をしてでも内容を修正すべきとしている。
読売は、ゆとり教育脱却の一歩として分厚くなった教科書を、どう使いこなすかと問題提起。教師に求められるのは生徒一人ひとりの理解度を把握し、それに応じたきめ細かい指導をすることだとし、新教科書がそれにかなった内容に近付いていると評価している。また、家庭学習も活用すべきだと保護者の協力も求める一方、後半では領土問題関連の記述が充実したことを歓迎する内容となっている。

Comments are closed.