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248.報道比較2011.2.21

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産経新聞・社説
G20と中国 経済大国の自覚と責任を

日本経済新聞・社説
G20は世界経済の課題に応えているか

読売新聞・社説
G20声明 不均衡是正に指標を役立てよ

パリで開かれたG20の財務相・中央銀行総裁会議が共同声明を採択し、「政府債務と財政赤字」「貯蓄率」「対外収支」の3指標を使って世界経済の「不均衡是正」を目指すことで一致した。当初検討された「為替レート」を外したのは、人民元の切り上げ圧力を警戒する中国が反対した結果だ。
読売は「為替レート」を外しても議論が前に進んだことを好意的に評価し、今回合意した指標を活用できれば、輸出に過度に依存しない内需主導型経済への転換や、人民元切り上げを中国に促す効果が期待されるとしている。また農産物への投機資金流入で高騰する食料価格に一定の対策が図られたことも歓迎。ただ即効性のある対策ではないため、投機資金規制のさらなる強化など継続してこの問題に取り組むよう提言している。
日経は「高騰する食料価格」「拡大するグローバルな不均衡」「ドルだけに頼らない国際通貨制度」の3つを論点に同会議の進捗を紹介。「不均衡是正」については読売と違い「議論が前に進まなかった」と評価。ドル基軸体制に疑問符を投げかけるなど足並みを乱した中国の動きを指摘し、ならば人民元切り上げにも柔軟に対応せよと苦言を呈している。また、問われているのは「G20サミットが十分機能しているかどうかだ」とし、G7やG8で世界規模の問題を仕切るわけにはいかない以上、G20の内部で中核メンバーを形成する段階に入っていると分析。その際、仲間外れにされないよう、日本は特に経済や金融の分野で積極的に提言し行動する必要があると結んでいる。
一方、産経は、中国に国内総生産で世界2位の経済大国になった自覚と責任を改めて強く求めたいとし、インフレ対策や人民元改革などで国際協調をないがしろにするその姿勢に苦言を呈している。そして中国がG20で強圧的態度に出たのは、経常黒字幅が巨額で批判の集中をかわしたかったからだとし、G20の足並みの乱れを指摘。中国に国際協調を迫るなら、まずはG7が結束して投機資金の監視などで結果を出すことが肝要だと結んでいる。

毎日新聞・社説
着工ダム中止 治水行政に一石投じた

大阪府が本体着工後、工事を中断していた槙尾川ダムの建設中止を決めた。本体工事に着手したダムの建設中止は極めて異例であり、専門家の間でも意見集約できなかったこの問題を、橋本知事が「政治判断」で政策変更したことになる。
社説はこれを「ダム行政に一石を投じた」と評価。そして中止によって反発する住民もいるものの、現実的な治水目標を再試算して「河川改修」という打開策を導き出した橋本知事が、治水行政で今後どのようなモデルを示していくのか、注目して見守りたいとしている。

読売新聞・社説
関西広域連合 分権時代を先取りする成果を

都道府県の枠を超えて効率的な行政を行う全国で初の組織「関西広域連合」が動き始めたことを取り上げ、明治以来の府県境にとらわれる必要はないと歓迎している。そして連合の予算約4億7000万円の振り分けと具体策に触れつつ、効用を地域住民に実感してもらわねばなるまいと指摘。広域連合に任せる業務と府県に残す業務とを明確にし、二重行政の無駄を省くことで着実に成果をあげる必要があるとしている。ただ奈良県の不参加など問題点にも触れ、地方分権の先行モデルとしてさらなる連携が進むよう期待を寄せている。

産経新聞・社説
全国学力テスト 「毎年、全員参加」に戻せ

文部科学省が小中学生の全国学力テストを「数年に一度」、全員参加方式で復活させる検討を始めた。社説はなぜ「毎年」にしないのかと不満を表し、学力テストが平成19年から全員参加で行われた後、民主党政権で抽出方式になったことに言及。現方式では、参加しない学校や生徒の課題は分からないとし、7割の保護者が学校別の成績公表を望んでいるとするアンケート結果などを紹介しつつ、競い合ってこそ学力は伸びるものではないかと提言している。そして抽出方式に変わったのは「序列化や過度の競争を招く」とする日教組などに配慮したからだと指摘し、競争や評価を嫌う一部の主張で教育がねじ曲げられてはならないと結んでいる。

毎日新聞・社説
採用時期見直し 学生たちを教室に戻せ

大学新卒者の就職活動の早期化を正す機運はあるものの、選考を4年時4月以降とする経団連と、4年時8月以降とする経済同友会など、企業・経済界の足並みが必ずしもそろわないとし、統一ルールづくりを行うべきと提言している。
そして就職活動で学びの機会が損われ、国全体の人材レベルが劣化すれば、国益にも個別企業にもマイナスだとする同友会の主張を支持。評価や設置基準の厳格化が進められる大学改革とセットで効果を上げるためにも、「8月以降」案で丹念に議論を重ね、「通年採用」なども合わせて検討せよと結んでいる。

朝日新聞・社説
小沢氏流を超えて—「政局」政治から卒業を

「小沢」か、「脱小沢」か。この対立構図が20年来の日本政治を枠づけてきたとし、これを清算することなしに政治の病が癒えるとは考えにくいと問題提起している。社説前半では「権力集中」と「政局重視」をキーワードに小沢氏の政治手法を改めて解説。後半では政治という営みは権力と無縁では成り立たず、今後も時に「政局」と呼ばれる抗争局面は訪れるとしながらも「物事には限度がある」とし、権力闘争にうつつを抜かす政治から卒業する時であると主張している。

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