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244.報道比較2011.2.20

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朝日新聞・社説
中東の流血—民衆への銃口、許されぬ

日本経済新聞・社説
瞬時の情報共有で激変する秩序と権力

毎日新聞・社説
論調観測…エジプト革命 「中東の嵐」に期待と不安

エジプト、チュニジアの政変に端を発し、アラブ諸国に広がる民主化デモに関する論説である。
朝日はリビア、バーレーン、イエメンなどで起こった民衆デモに銃口を向ける支配層を激しく非難。3国の現状に触れつつ、日本外交にとって大切なのは各国政府ではなく各国国民との信頼関係構築であると主張している。
日経はデモの広がりに寄与したフェースブックやツイッターなど情報メディアの発達に注目し、「民主化のための新しい武器」と位置付けたうえで、両ツールとも主サーバーが米国内にあることを指摘。米国の情報覇権に抵抗する中国・インドの動きも紹介しつつ、デジタルメディアが外国人排斥の扇動や支配層による情報歪曲も可能にする諸刃の剣であるとも警告している。
毎日はネットを通じて広がったこれまでの流れを「バタフライ効果」と表現し、自社の社説と、朝日・産経・読売・日経の社説とを比較しながら総括を行っている。

産経新聞・社説
調査捕鯨中止 暴力に屈せず正当性貫け

南極海で3月まで実施予定だった今期の調査捕鯨が、反捕鯨団体シー・シェパードの執拗な妨害行為により打ち切られた。社説では、シーシェパード側を非難するのはもちろん、鹿野農林水産相が来期以降の南極海での調査捕鯨継続について明言を避けたことも合わせて批判。調査捕鯨の正当性を貫くためにも調査続行は明確にしておくべきとし、シーシェパードが海賊対処法の適用外となっているなど法の不備も改めるべきと結んでいる。

読売新聞・社説
出先機関改革 地方の受け皿作りが急務だ

政府が昨年末に決定した出先機関改革の行動計画は2014年度に8府省・13系統の出先機関が持つ約500の事務と権限を、地域ブロック単位の広域連合や都道府県に移管することを掲げた。社説はこれを実現すれば地域分権が大いに進展するとしながらも、理念・原則を掲げるだけで直接関与しようとしない菅首相に実行力はあるのかと苦言を呈している。ただ移管を求める側の地方にも、足並みがそろわないと中央政府に先送りの口実を与えることになると指摘。そのうえで政府に、税財源移譲の具体策や、地方に移る職員の身分や待遇の制度設計を進め、早急に分権の環境整備を図るべきだと結んでいる。

教員養成改革 「修士制」は切り札になるか

「教員免許制度」の見直しなどを検討中の中央教育審議会・特別部会が、約半年の審議経過報告をまとめた。これまで大学4年間で必要な課程を履修すれば取得できた教員免許について、さらに大学院で1〜2年、修士レベルの教育を受けることを義務づける内容が盛り込まれているという。
社説はこれに一定の好評価を与えつつも、大学・大学院のカリキュラムの改善とセットで行うべきとし、負担増により教員志望者が減るのではないかとも指摘している。また一方で「社会人が大学院に通うことで教員免許を取得できることも検討する」とする報告を取り上げ、生涯を通じて教員がレベルアップできるような制度の構築に期待をかける内容となっている。

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