ORIZUME - オリズメ

222.報道比較2011.2.5

0

[amazonjs asin=”4062075180″ locale=”JP” title=”日本の国家予算―あなたの隣の大問題”]

朝日新聞・社説
予算修正―前例にとらわれぬ審議で

衆院予算委員会の今後の焦点を「衆院の議決が優先する予算案本体」ではなく、「両院の可決が必要な予算関連法案の成否」とし、赤字国債を発行するための特例公債法案が成立しなければ、40兆円の巨額の歳入欠陥が生じると警戒している。
子ども手当への影響や従来の減税措置の失効を懸念し、こうした危機意識が与野党ともに薄いのではないかと批判している。そして「(与野党の)歩み寄りを具体化する方法として、今後の予算案審議の進め方を一から見直してはどうか」と提案。かつて衆院憲法調査会がテーマごとに4つの小委員会を設けて自由討議で議論を深めたことを「参考にしたい先例だ」とし、一問一答形式の議事進行を改めよとしている。修正案も小委員会で練り上げ、公聴会をもっと早期に開くなど、与野党に国会運営のさらなる「工夫」を求めている。

産経新聞・社説
菅首相 公約破綻を認め修正急げ

管首相がマニュフェストの見直しに言及していることなどについて、「口先だけの印象は否めない」と批判する内容。首相は今年9月に公約を見直すと語っているが、社説は「直ちに見直しに踏み込むべきだ」とし、公約変更を見越した今年度予算案を組むべきだと主張している。9月の見直しでは平成24年度予算にも現行マニフェストの影響が残る。

日本経済新聞・社説
金融緩和批判に直面するFRBの悩み

景気を後押しするには金融緩和を続けるほかないが、金融緩和は新興国のインフレを招き、エジプト・チュニジアなどの政変の一因となった。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長や欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は、金融緩和とインフレの因果関係を積極的に認めようとはしないが、社説ではその背景を各国中央銀行の抱える諸事情とともに紹介している。

毎日新聞・社説
子ども手当 制度は維持すべきだ

「民主党の政策には無理なものがたくさんあり、菅内閣が見直しをするのは当然だ」としながらも、「子ども手当」に関しては存続すべきだとしている。
現在、子ども手当の財源規模は2.3兆円。2011年度からは2.9兆円となるが、扶養控除や配偶者控除(計1.4兆円)を廃止し、児童手当(1.1兆円)を加えれば現在と規模はあまり変わらないとしている。
また、選挙対策で配偶者控除の廃止を見送り、「全額国庫負担」の約束が児童手当の地方負担分も取り込むことになったが、それでも「制度そのものは間違っていない」とし、「一人一人の子の育ちを社会が支援する」との理念は大事だと結んでいる。

ミャンマー新体制 民主化には程遠い

ミャンマーの大統領にテインセイン首相が選出され、半世紀続いた軍主導の政権から民政へと移行する。しかし軍の影響力はいまだ強く、社説はこの民主化を「形ばかり」と指摘する。そしてテインセイン氏も軍出身であり、過去の軍政下で権力を掌握していたタンシュエ氏が「院政」を敷くのではないかとの観測も紹介。民主化運動指導者のアウンサンスーチーさんが大統領選挙から排除されるなど、真の民主化とはほど遠い現状を書き立てている。ASEANと太いパイプを持つ日本に対しては、国際世論をまとめ、ミャンマーに民主化を促す役割を積極的に担うべきだとしている。

読売新聞・社説
鉄鋼再編 国際競争激化が促した大合併

国内最大手の新日本製鉄と3位の住友金属工業が、2012年10月をメドに合併することで合意した。昨日の社説で全国他4紙が取り上げた話題である。
他紙と同様、この合併を海外競争に対抗しうるものと歓迎している。懸念しているのは両社が高炉の統廃合など業務のスリム化を推し進める可能性が高いこと。国内の雇用維持を強く求め、空洞化はできるだけ避けてほしいとしている。

住基ネット訴訟 参加を拒む国立市への警告だ

住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)に参加していれば支出する必要のなかった公金を、無駄に使っていたのは違法と東京地裁が認定し、東京都国立市長に公金支出の一部差し止めなどを命じた。社説は「住基ネットはプライバシーを侵害せず、憲法に違反しない」とした過去の最高裁判決などに沿ったものだとこれを支持し、国立市とともに住基ネットを拒んでいる福島県矢祭町に対しても即時参加を求めている。
住基ネットは公正な社会福祉実現のための「国民背番号制」にも欠かせないもの。しかし読売新聞は同制度における「個人情報保護」の問題に疑問を投げかけていたはずだ。実務上の問題には触れず司法判断のみを取り上げ、住基ネットは「安全」で、国民背番号制には「問題がある」と言っているのである。住基ネットが実務上、「安全」である理由をしっかり書くべきだ。自衛隊に違憲判決が出ても、「はいそうですか」とはならないだろうに。

Comments are closed.