ORIZUME - オリズメ

3506.報道比較2018.9.25

3506.報道比較2018.9.25 はコメントを受け付けていません。

国内紙が連休明けで緊張感の低い話題が多いため、海外紙からリアリティのある話題を。国内紙の話題も興味深いものが多かった。

Wall Street Journal
巨人アマゾン、「大きすぎる」は罪ではない (2018.9.24)

iPhoneの米国内生産、実現しても勝利は名ばかり (2018.9.20)

国内紙が連休明けで緊張感の低い話題が多いため、海外紙のリアリティのある話題を。
AmazonやAppleは、Microsoftの独禁法の経験から多くを学んでいる。合法で、利用者の利益が維持されていれば、企業はフリーハンドというわけにはいかない。社会が存在意義を認め、巨大であることにメリットを見出してくれなければ、分割の話は必ず議論される。どれだけ事業が密接に関連しているとしても、大きいことが悪と社会が思えば、抵抗は難しい。AmazonとAppleは、常に社会との共生のアピールに余念がない。トランプ氏やサンダース氏が権力を使って分割を主張しても、いまは社会が規模のメリットを尊重してくれる環境ができ上がっている。GoogleやFacebookに生まれている疑念が、AmazonとAppleには弱い。すばらしい経営だ。

朝日新聞・社説
食品ロス 「捨てる」を抜けだそう

興味深い話題だ。ぜひ前向きに取り組むしくみが、社会全体に根付くといいのだが。出てくる推計値が2015年度というだけで、推進力が弱いのが気になる。本当に問題視するなら、抑止に最も効果的なのは課税だ。現実的ではないだろうが、問題意識を高めるには、何か特効薬がいる。3年前の数値で議論するような現状から一歩進めるべきだ。

朝日新聞・社説
ため池の防災 決壊させない対策を

日本経済新聞・社説
災害時は外国人にもきめ細かい情報を

ようやく北海道や関西地方の災害も復旧が進みはじめているのか、緊急度の低い話題に新聞の視点が移った。朝日の言うため池の状況は、空き家に似た印象だ。人口減と過疎化が災害から生じる被害をさらに悪化させていることが判る。管理能力が衰退と表現した方が適切なほど、じわじわと、気づかぬ間に悪化している。人間が最も不得意なパターンだ。他にも気づいていない劣化があるに違いない。災害を悪化させる現状の放置は危うい。これは行政や政治しかできない意思決定だ。危機意識はあるだろうか?
日経の取り上げた外国人向けの情報発信は、各所がすでに取り組んでいる話題だ。関西空港の災害では、中国でデマが発生して利便性向上以上の情報コントロールの必要性が見えはじめた。旅行程度の訪問の場合、公式情報を現地に求める行動には、いくつかの障害がある。私はハワイでスマートフォンに暴風警報の通知が自動でとどいたことがある。現地で天気予報さえ観ない状況の中、危機感は警報通知を受けるまで知らなかった。現状が危険なのだと知らせるためには、言葉の問題よりも告知方法に課題が生まれるのは確実だ。日経が言うような停電にまで至れば、さすがに危機感は一気に高まると思うが、ネット以外となると、外国人向けにはやり方がかなり限られる。事前にネットで情報を伝えない場合、あとは税関、旅行会社くらいしか確実にコンタクトできるポイントはない。日本がそこまでの本気度を認識しているかで、本当の観光立国になれるかが問われている。

毎日新聞・社説
在外邦人によるネット投票 導入に向け入念な検証を

興味深い話題。連休明けならではの、優先度は決して高くないトピック。ネット投票に先行する取り組みとして進めればおもしろそうだが、マイナンバーカードを事前に持っている前提なら、実際の投票者の2万人よりインパクトは小さくなるのではないか?もっと利用価値を高めなければ、コストをかける意味が感じられない。

日本経済新聞・社説
ゲノム編集の安全規制丁寧に

8.21に朝日が取り上げた話題と一緒だろうか?政府から厚生労働省に話が移ったのを見ると、進捗は早い。最近の日本の行政の危機管理能力には安心できない。行政が暴走さえしなければ、社会の遺伝子組み換えへの抵抗感は、放射能と同じレベルだ。簡単には普及しないだろう。もんじゅのような事例にさせないよう、監視が必要だ。

毎日新聞・社説
スポーツ団体のガバナンス 閉鎖体質を一掃すべきだ

やけにスポーツ関連の不祥事が顕在化するのは、スポーツ庁ができてから?オリンピックが近づいてきたから?いずれにしても、今まで見えなかった問題が明らかになったからには直して欲しいが、一度に出てくる状況は不自然だ。行政がスポーツに関与するという発想も理解できない。政治や行政が関与を強めているだけでは?

産経新聞・社説
北海道全停電 脱原発リスクの顕在化だ 再エネ依存では国が危うい

産経に似た発想が、政治だけでなく、読売からも出てこなかった現状は、原子力がいよいよ衰退に向かいはじめた兆候だと予想している。これは脱原発派の勝利ではなく、原発にかかるコスト増と、再生エネルギーの発電コストの低下が要因だろう。産経の主張は一見正しいようにも見えるが、北海道電力さえ、この発想は見せなかった。意思決定よりは技術や経済的な判断で動かせないのではないか。日本らしい時代の変移だが、着実に再稼働という発想は現実から遠のいている。今度は雇用者や廃炉コストが話題になる時期に来ているのではないか。

Comments are closed.