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3463.報道比較2018.8.14

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夏休みの雰囲気たっぷりのメディアの仕事ぶり。素直に休めばいいのに…海外ではジワジワと新たなリスクのにおいが。

Wall Street Journal
トルコ中銀、リラ下支えに一連の措置発表 (2018.8.13)

日本経済新聞・社説
トルコ通貨危機の影響に世界は目配りを

トルコへの信任がどんどん下がっている。昨日、閑散な日本株マーケットが下がった原因をトルコに見出す記事も多かったが、トルコへの懸念は大統領選挙前からはじまっていたし、トランプ政権が制裁を発表したのも1週間ほど前。閑散なマーケットだっただけ。ちょっと違う気がする。高金利に色めいてトルコ・リラに投資していなければ、対岸の火事。ずいぶんと資産が痛んでいる日本人投資家も多いと聞くが、アメリカが利上げをつづける以上、底はまだ見えない。
地政学的リスクとしては、ヨーロッパ、中東、ロシアとも関連し、テロや宗教でも微妙なバランスに位置づけられるトルコだけに、話題は豊富だが、経済成長とカリスマ性のある大統領に目を奪われてきた。エルドアン氏の信任も以前に比べれば低い。アンバランスなポジションをうまく使ってきたが、そろそろ不安定がリスクに変わりはじめている。日本の新聞で着目したのは日経だけ。カンボジアの選挙に話題が集まったが、トルコの方がずっとリスキーだ。海外紙を見ておいた方がいい。

Wall Street Journal
ウイグル族への弾圧、世界は注視すべし (2018.8.13)

ふたつの側面で、この社説に反応したい。ひとつは、中国政府の弾圧は欧米がいつでも非難できるレベルにエスカレートしていること。もうひとつは、アメリカの中国への攻撃が本格的になってきた、ということ。貿易という経済の一部の問題から、人権というアメリカが工作の手口に使う課題を問題視しはじめた。台湾よりもひっそりと、大規模に進められている新疆ウイグル自治区での中国政府の活動を、アメリカの副大統領が問題として指摘したのは、かなりの変化だ。選挙戦のため?私には遠過ぎて関連が見出せない。アメリカ政府の中国への敵対心のレベルが上がったと感じる。

朝日新聞・社説
日米貿易協議 公正・自由の原則守れ

産経新聞・社説
日米の新通商協議 「恫喝」認めぬ姿勢を貫け

毎日新聞・社説
日米の新たな貿易協議 選挙目当ての取引を排せ

この協議の終了は先週金曜日。昨日が休刊日だったとしても、あまりに遅い。実質的な結論が出なかったと見るなら、素直に無視すればいい。私は、この問題、アメリカ議会の選挙が終わっても、当然のように継続すると思う。選挙だけが目当てでやっているのではない。アメリカは本気で自国の貿易赤字を減らそうとしている。考察が粗末だ。

朝日新聞・社説
焼失7天守 都市爆撃の貴重な証し

日本経済新聞・社説
介護離職を本気で減らそう

毎日新聞・社説
豊洲新市場への移転 安全宣言でも課題は残る

読売新聞・社説
首相3選に意欲 経済と外交、改憲の戦略示せ

学校ブロック塀 点検と安全性確保を急ぎたい

夏休みなのか、各紙の社説は内容が薄いものばかり。各紙、手の抜き方に思考を凝らしている。数日前に準備していたものが多いのだろう。日経の介護離職は、話題になったのは働き方改革を議論していた時期。気になる話題だけに、掘り下げれば夏休みの時期に考える重要なテーマなのだが、新しい情報は少ない。政治に丸投げする姿勢でなく、民間で解決する姿勢には共感する。人手不足はさらに深刻な課題になる。アメリカをはじめ、世界も高齢化による雇用と介護のバランスを模索しはじめた。いま、前向きに問題解決を考えれば、応用範囲は広い。誰もが意識すべきテーマだと思う。
朝日の城の話を、明日の終戦につなげる話は、かなりのこじつけの印象。2000万人の中に海外の人がどれくらい含まれているかを思えば、もはや終戦を日本人の被害と捉える発想自体が間違っている。反省すべきところと、反省したからこそ得られた繁栄で語った方が前向きになれると思う。
産経の日中関係を全否定するような中国批判、読売の政権迎合、毎日と読売の他紙の後追い社説は、老害的社説。読む価値は見出せない。これなら休んでいた方がいい。

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