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3402.報道比較2018.6.15

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リンクだけになったので、今日から国内紙の社説は本数分だけ掲載しようと思う。各紙の傾向がさらに見えるはずだ。

Wall Street Journal
ECB決定、5つのポイント (2018.6.15)

FRBの利上げにつづき、ECBも量的緩和終了を宣言。だが、同時に利上げはずいぶん先との宣言でユーロが下落。またしても国内紙は世界経済の話題をキャッチアップできていない。
いまのマーケットのテーマは金利よりも米中の貿易戦争だが、ふと気づいた時に長短金利差を見て寒気を感じる投資家は多いはずだ。

朝日新聞・社説
福島第二廃炉 東電は責任まっとうを

日本経済新聞・社説
福島第2廃炉に確かな道筋を

毎日新聞・社説
福島第2原発の廃炉 計画の具体化は速やかに

どの新聞も感情的だな、と思う。論理的な話よりも感情論ばかり。政治もこのレベルの知能指数でやっているのだろう。エネルギー政策がスタックしている理由も判る。いつも態度を曖昧にして、どちらかといえば産業界の再稼働論に迎合していた日経が廃炉を「当然」と言い放ったのには驚いたが。
なぜ東電が廃炉と言い出したのか。私は、シンプルにコストと、原発の未来を電力会社として見限ったのだと思う。
この2つの記事を見て欲しい。おそらく社説を書くような人たちなら読んでいると思うのだが。

【バロンズ】電池が変える電力業界

世界で再生可能エネルギー投資が加速、その背景とは

(どちらもWall Street Journal)

どちらも最近の話題だ。自動車に使われるようになったこともあり、蓄電という概念のコストがさらに下がり、再生エネルギーが急速にコストを下げ、火力よりも下に位置づけられている。原発はもっともコストが高く、2016年から一気にコストが上がった。このコストに、訴訟や補償の費用はもちろんふくまれていないはずだ。事故がなくても、もはや割高。これが時代だ。電力会社として、この現状を知っていれば、何に投資して行くべきかは課長レベルが考えても判る。株主がたとえ国だとしても、経済合理性から考えて再生エネルギーに向かわなければ時代に取り残される。冷静に判断したのだと期待している。
経済産業省のエネルギー政策は、見当違いなプランを先月発表して恥を晒したに等しい。そして、新聞は未だに近視眼的な発想と感情論でしか議論を進められないでいる。だから3.11から7年を経てもなお、この国は未来を描けない。ヒステリックな議論をするくらいなら、技術に時間も労力も投資している方がずっと未来は明るかったのだ。こういう失敗を、ずっとつづける国民性なのかと哀しくなる。

日本経済新聞・社説
米利上げ加速のかじ取り問われるFRB

読売新聞・社説
米国利上げ 不確実な世界経済に目配りを

昨日、Wall Street Journalが報じた話題。いまの日本の経済センスだと、この程度のペースなのだろう。現地時間で起きた問題を、現地のメディアが報じるのを読み解いてから手探りで報じる。クラッシュが来たら、完全に呑まれてパニックになるだろう。日経には攻めて日本を代表する経済紙としての役割を担って欲しいが…書いている内容が読売とそっくり。このレベルなら期待しない方が良さそうだ。

産経新聞・社説
合同演習の「中止」 米政権に翻意働きかけを

日朝首脳会談 拉致解決へ真剣勝負せよ

読売新聞・社説
日朝会談模索 拉致解決へ米韓と連携深めよ

相変わらず産経と読売のトピックは戦時中のようなセンス。産経は2本とも北朝鮮だ。完全に脇役どころか椅子さえ得ていない日本が、産経が期待するような発言力を持っているとは誰も思っていない。カネを準備して待っていろと言われるだけだ。核放棄、戦後処理となれば、兆の単位のカネを支援に求められる。北朝鮮の利権に何があるかさえ把握していない日本が軽率に首脳会談を求めない方がいい。

毎日新聞・社説
袴田事件で再審取り消し 鑑定評価の仕組み検討を

昨日、朝日が報じたトピック。結論は朝日と同列だが、科学的な証拠の検証について、朝日よりは具体的な提案が含まれている。ユニークといえる程ではない、一般的に思い付く程度のアイディアだが。毎日らしい。

朝日新聞・社説
公文書管理 これで「徹底見直し」か

朝日の2本目は完全に政権批判。批判よりは取材に労力をかけて欲しい。

人民網日本語版
「一帯一路」の急行列車に乗る日本企業 中国は開放的 (2018.6.15)

日本が遅れて一帯一路に賛同する。保守的な日本らしいという意図だろうか。日中関係を考えると、これくらいリスクオフでなければ乗れない現実はいつも痛感する。突然、ルールを変える中国政府にも責任の一端はある。リスクを取らずに元本保証のようなビジネスにしか乗らない日本企業の感覚の方が間違っているのだが。

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