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不起訴不当の行動は、おそらく原発事故の時のように起こるだろうが、それよりも適切に問題が解決されなかったからこそ、この事件は政治と行政に尾を引いていくだろう。日本の信頼は内外からさらに失われる。
朝日はスクープを得た立場としては悔しいだろう。発端は検察からと思われるリークと噂されている。さらに醜聞をいくつも得ながら、決定的な結果までは得られなかった。これが内閣支持率や安倍氏の人格によるところなら、批判は朝日や検察に向かう。従軍慰安婦問題の時はその構図になった。だが、いまは明らかに違う。わざわざ検察が会見しなければ社会は納得しないと思うほど、この事件は政治と行政の腐敗を晒した。これで処罰されないなら法がおかしいのだと一般的な大人や外国人は考えるだろう。不起訴不当の行動は、おそらく原発事故の時のように起こるだろう。それよりも、適切に問題が解決されなかったからこそ、この事件は政治と行政に尾を引いていくだろう。日本への海外からの投資がなぜ売り越しが主体になりはじめたのか。アメリカ政府はなぜ日本を叩きはじめたのか。世界は日本を見限りはじめた。日本国民もまた、政治や財務省を見限るだろう。責任は適切に取るべきだ。正しい反省や汚点の解決をしなかったことで、日本の信頼は内外からさらに失われる。
読売新聞・社説
働き方改革法案 成立へ丁寧な審議を尽くせ
公文書が改竄されても起訴されない行政も異常だが、不備のあるデータだらけだったのに法案が成立に向かう国会も異常だ。被害者が出ないように、法が決めているルール以上のケアを各社が見出し、就職する際にはしっかりチェックして、危うさを感じたら逃げ出す勇気を持つべきだろう。国のやり方に合わせる必要などない。彼らが決めるのは最低限のルールであり、それ以上の待遇を準備する企業が価値を持つ時代に、働く立場の人間は自ら自分のみを守る時代にシフトしていくべきだ。
財政も直す意志は感じられない。政治と行政の信頼が失墜している時に、財政の健全化にも無責任な計画を出すなら、合法的に税を徹底的に減免していきたい願望が増えていく。信頼がなければ国家財政もさらに減衰していくだろう。
日本は北朝鮮ばかりにアメリカの興味主体を捉えているが、関税問題は日本の主要産業の自動車にも向けられている。欧州は昨年のパリ協定離脱にはじまり、イラン、そして今回の関税を受けて、アメリカとの友好関係は過去だと意識を変えるようだ。NATOはロシアや中東への脅威への対処策として維持するだろうが、他の関係はことごとく悪化していく。もうアメリカが危機に陥った時、ヨーロッパは今までのような友人としての振る舞いはしないだろう。ヨーロッパは、代替を中国に求める可能性は高い。それは中国にとっても理想的だ。アメリカにかなり依存している日本にとって、この影響がどう出るかはまだ見えない。