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2819.報道比較2016.12.10

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トランプ・ラリーで喜んでいる顔ぶれは、銀行、石油、軍事、インフラ。ラスト・ベルトの人たちに関係する領域は?

朝日新聞・社説
原発事故負担 つぎはぎで済むのか

私の興味は、韓国の話題よりは原発事故負担だったが、新聞の価値観とは異なるようだ。経済産業省がどう予想しているかは判らないが、常識から考えれば、このコストが発生している間は、新設はよほどの論理武装がなければ困難だ。再稼働さえ、40年の曖昧なデッドラインの延長さえ難しくなる。いくら過半数を両議院で保持していたとしても、原発問題は未だに意見が二分している。経済産業省が出した時点で、これは東京電力の問題ではなく、行政の案だ。政治との調整はあったのだろうが、この甘い感覚は、今の政治環境なら実現可能という認識だろうか。反対論を唱える野党、メディア、専門家、私も含め、日本の原子力政策に疑問を持っている人も、作戦の再考が必要だ。

産経新聞・社説
TPP承認 成果を無にせぬ方策探れ

読売新聞・社説
TPP承認 自由貿易体制の旗を降ろすな

TPP早期承認に、目立った戦略はないようだ。このままでは頓挫する。そして、主導権はアメリカに握られたままになる。アメリカが求めているのが、その交渉の主導権。急いで決める理由が、私は最後まで判らなかった。そして次は欧州とのことだが、TPPが進まなければ、ブレグジットも抱える欧州が日本との貿易交渉を推進する理由があるのだろうか?市場の規模から考えれば、明らかに中国を優先すべきだが、両紙とも対抗心ばかり。価格競争力では完全に負ける日本が、この発想では中国との貿易戦争は完全に敗北してしまう。

人民網日本語版
欧米日が懲罰的関税の適用準備か?中国の市場経済国の地位獲得に圧力 (2016.12.9)

この人民網の記事の方が、産経や読売の社説より説得力がある。それは、政治のリーダーの発言でも一緒だ。今のところ、トランプ氏と習氏のの発言には大差がない。どちらにもデータや第三者の意見もなければ、ビジョンもロードマップもない。困っている自国民を守るために、相手を叩く。残念だが、産経と読売の主張も一緒だ。保護主義を否定すれば論理が正当化されるわけではない。

日本経済新聞・社説
朴氏弾劾でも韓国の政治不信は消えない

毎日新聞・社説
朴氏の弾劾案可決 正常化へ早期の辞任を

弾劾可決と言うイベントに流されたようだが、内容は浅い。直近の日本には北朝鮮問題と12月の首脳会談程度しか関連はない。社説のトピックにするなら、別の話題にした方が良かった気がする。

Wall Street Journal
規制緩和に向かうトランプ次期政権―企業は歓声 (2016.12.9)

個人的な妄想めいた予想を言えば、トランプ氏の行動は、どれもオイル価格を上げたい人たちに有利な話題ばかりだ。それも、シェールで生まれた新しいプレーヤーではなく、中東、ロシアを含めた産油国、アメリカの古い石油産業の人たちに利益が誘導されている。トランプ氏の当選時の支持母体とはずれている。共和党の思惑だろうか。規制を破壊させるには、トランプ氏は格好のリーダーだ。ルールは作るより破る方が好きなはずだ。その結果、今まで我慢を強いられていた低所得層に恩恵が回るなら、文句はないだろう。だが、どうも最近、喜んでいる顔ぶれを見ると疑問ばかりだ。銀行、石油、軍事、インフラ。ラスト・ベルトの人たちに関係する領域は、どこだろう?

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