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2639.報道比較2016.6.14

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フロリダの事件が、人の心をざわつかせている。アメリカがまた冷静さを失っている。世界が冷静さを失って、後悔する判断をしないといいが…

Wall Street Journal
フロリダ銃乱射は米国へのジハード (2016.6.13)

朝日新聞・社説
米乱射事件 許せぬヘイトの凶行

産経新聞・社説
米乱射テロ 異常な社会としか言えぬ

毎日新聞・社説
フロリダ乱射 銃規制こそ世界の声だ

銃乱射型の事件が起きた時のアメリカの感覚には、違和感がある。Wall Street Journalの社説を見ても、日本人としては順応できない。Wall Street Journalが社説として、銃規制より先におとり捜査や大統領の方針批判をするのだから。銃のない社会から見れば、さっさと武器を取り上げた方が、宗教への憎悪より確実に被害の規模は抑止できると想うのだが、常に憲法との戦い。日本の第9条の神格化のような思考停止を感じる。
実現性を無視すれば、毎日の理想論はもっともMake Senseする。アメリカが武器を捨てる代わりに、イスラム教徒が教典解釈を変える。発想としては素晴らしいが、アメリカ大統領どころか、国際連合でも、ローマ法王やダライ・ラマでも不可能だろう。
世界はどこも格差が広がっている。この差を埋める決定的な発想は生まれそうもないし、貧しい層は増えるだろう。暴走のスイッチが入ってしまう原因は、日常に多くの不満が蓄積され、最後に崩壊のスイッチが押される。自殺への衝動、麻薬に手を出す瞬間、犯罪に心を許す決断…たぶん、どれも大差ない。私たちの生活は、さらにこれらの事件に向かう環境が生まれやすくなるほどストレスに満ち、未来が見えなくなっている。誰でも、いくつかの失敗がつづけば追い込まれ、最後に背中を押すきっかけがあれば、人は動いてしまう生き物だと思う。
論理的に考えるべき事は、ふたつ。どうやって自らはこの問題から逃れるか。自分がその当事者にならないようにするにはどうするのか。
まず、どう逃れるか。私は、人物から事件の予測は困難だと思う。犯罪や麻薬と同様と考えるなら、安全地帯、ボーダーラインを意識することだ。公共の場に出る時、人が集まる場所の危機感を、今までより少し上げる。外に出る、都市に集うとは、もはやその緊張を感じさせる行為になりつつある。身の回りに感じられるリスクには、逆に遠ざけるのではなく、むしろ躊躇なく接触し、警戒が必要になってきている。こどもの様子、生活圏での変化、仕事場の雰囲気、社会の空気…険悪な空気が、ひやりとする軽微な事故をつくり、その積み重ねで、いつか大きな事件が生まれる。変化に少しだけ敏感になった方が良さそうだ。気になったらコンタクトする。これが、今までより重要なのだろう。ただ…孤立の進む現代は、ITでコミュニケーション頻度が進んでも進展が見られない。むしろコミュニケーションのストレスを増大させている。チャンネルを閉じるのは間違いだ。だが、まだ策が見えない。
自らが追い込まれることはないだろうか?日本のように衰退に向かっている社会では、このと意に自信を持ってノーと言える人は、ほとんどいないだろう。パラシュートを常に準備することを心がけていきたい。富んだ人ほど、いくつものパラシュートを持っているが、それを羨む必要はない。不平を言っている場合でもない。日本は、追い込まれた時のパラシュートを行政が準備している。どこまで追い込まれたら、そういう手を使うかを、危機と共存する中で考えるべきだ。私は、育児、仕事、海外との交流、金銭でのトラブルでは、いつも意識している。ボーダーラインまで到達したことは数回だけ。それでも、利用した経験は人生としては糧になる。行政の対応はたしかに冷たいこともある。ただ、パラシュートだ。そこで苛立つよりは、しっかり機能して、身を守るための公共財として我慢するしかない。その世話にならないように、自分で余裕のある時にパラシュート、シミュレーションを心がけている。
なぜ、銃乱射がこんな話題に変わっているのか?私は、これを特異な事件とは思わない。日本でも、似たような衝動的な行動は無数に発生している。世界中が、似たような境遇の中にいる。断絶という選択肢は、ない。自分のドアを開き、どこへでも出て行く勇気を持たなければ、仕事はなくなり、埋没する中で行き場を失う。世界と競争しながら、世界と共存する。この恐怖を乗り越える義務を、私たち全員に課されている。長期的な期待は、憎悪の排除であり、ストレスの除去だ。だが、その未来はまったく視界の中に見えない。メディアはさらに憎悪を増幅させている。私たち個人は、その増幅に乗せられてはならない。冷静になろう。
そして最後に、少しだけ気になるコメントを引用する。

腑に落ちないことが多すぎるフロリダ乱射事件 by 株の話、経済の話、何の話だろう?

このコメントが杞憂に終わることを祈る。

日本経済新聞・社説
英国はEUにとどまる重みの再認識を

英国の国民投票への緊張、私は今回のフロリダの件でさらに身構えた。冷静さを失えば、英国は離脱を望む衝動に耐えられない。もし、似た事件がヨーロッパであるだけで、英国の揺らぐ国民感情は投票に影響するだろう。スコットランドの時、ギリシャの時より、嫌な雰囲気が世界に漂っている。2週間程度で、世界の雰囲気が変わった。

人民網日本語版
歴史を知って初めて道義の重みが分かる (2016.6.13)

華為の話だけなら、共感のコメントを書こうと思っていた。だが、言いたいことは南シナ海の自己弁護だ。アメリカのダブル・スタンダードを批判しても、中国自身の理不尽な主張が通じるわけではない。南シナ海への中国の対応は支離滅裂になってきた。追い込まれている姿は見苦しい。相当追いつめられているようだ。

Financial Times
企業を悩ます「人生100年」時代

読売新聞・社説
働き方改革 長時間残業が「総活躍」を阻む

Financial Timesと読売が偶然にも似たトピックを論じている。読売の話題には高齢化は論じられていないが、日本はFinancial Timesの論点に無関心を装っているに過ぎない。やがて日本が、いや、すでに直面している大いなる問題だ。ホワイトカラーの会社人間は、ますますいらなくなる。生産性の向上にもっとも簡単なのが雇用の削減で、機械化することだと気づいた社長は、これからも人を減らし、機械に投資するだろう。抗う方法はただひとつ。みんなが社長になること、雇われるのではなく、自ら立つことだ。個々が競い、集い、目的を達成して、また解散する。その仕組みに少しずつ近づいている。世の中から仕事は減らない。創造やイノベーションは、さらに求められるだろう。だが、社員はもう要らなくなる。いまから非正規の踏み台をうまく使う練習をしよう。やがて、世界の仕事のほとんどが非正規になる。本当のプロになろう。その方が、ずっと人生は楽しく、平均寿命30年の企業に雇われるより、安定している。

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