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2114.報道比較2015.2.18

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安全保障を語る時に、武器や軍の話ばかりしているのはなぜだろう?その前にできるアプローチはいくらでもある。

Wall Street Journal
ギリシャ、18日に金融支援の延長を要請へ=政府高官 (2015.2.18)

読売新聞・社説
ギリシャ支援 危機回避へ延長が不可欠だ

この様子では、駆け引きはギリギリまでつづくようだ。今の様子では、追い込まれているのは強気を装うギリシャ政府だ。トロイカ側は何の譲歩もしていない。国民が疲弊していること、失業率が25%を超えていることを考えれば譲歩はあり得るが、借金を減らしてもらう条件が「今までのやり方のままではツラい」では、さすがに呆れる。交渉にならない。ロシアが近づいているのが気になるが、世界でいま、ギリシャに言い寄るのは弱目を利用したい悪意を持った相手ばかりだろう。政党に借金の猶予を得られるロードマップはできあがるだろうか?いまの政権にその能力が無さそうなのが心配だ。

日本経済新聞・社説
健康確保し脱時間給で働ける人をもっと

私のアイディアは2/15に書いた。脱時間給という考えは正しいと思うが、私はそれは今回の労使や給与と関連させる話ではないのではないかと思う。日経が言う脱時間給の論理は、生産性向上の問題意識ではないだろうか?その議論の必要性は、世界と比べてかなり生産性の低い日本のホワイトカラーの労働の問題だろう。それをこの問題と絡めると複雑になる。切り離したほうがいいのではないだろうか。
何によって報酬が得られるかが「時間」であるのなら、時間を拘束することで対価が発生する。この発想なら、むしろ両者が時間を節約しようと努める。生産性は上がるはずだ。実際、パートや工場労働者のような時間給がワークする場所に、無駄な時間を浪費する余裕や文化はない。
それがホワイトカラーに適合すると、なぜここまで生産性が下がるのか?それは時間給だからではなく、無駄が多すぎる働き方の問題だ。
ニューズウィークのコラムを例にあげよう。
「朝型勤務」で仕事の効率は上がるのか?
ホワイトカラーは朝型にするだけで生産性が向上する。理由は無駄が多いからだ。「対話型コミュニケーションに異常なほど時間を割かなければならない、ここにメスが入らなければ生産性の向上も難しい」「朝方勤務にすると効率が上がることが、日中の働き方がいかに非効率かの証明になっている」と冷泉氏の指摘を、全面的に同意する。そう思うホワイトカラーも多いことだろう。
国会を見ればわかる。対話型コミュニケーションで、100人を超える人が議論して、明確な回答など生まれるはずがない。あれは予定調和と、会合に参加した実績のためにやっているとしか思えない。社内のコミュニケーションも同じだ。「とりあえず逢って話そう」「意味不明の週次ミーティング」「責任の見えない全員参加のプロジェクト進捗会議」「エンドレスのブレスト」….これで生産性を上げるのはかなり困難だろう。国会に制度を変えてもらう前に、自らが変わるべきだ。

朝日新聞・社説
国会論戦―節目の年の言論の重み

産経新聞・社説
代表質問 安保環境踏まえた論戦を

集団的自衛権を語る。議論する。経済最優先で国会は進める前提なら、私はOKだ。どうも朝日新聞の言い分の歯切れが悪い。何が言いたいのか。やはり、単に安部政権を批判したいだけに見える。
Wall Street Journalに似たような指摘が載っていたのでリンクしよう。
安倍首相の歴史観で日米関係にかげり 訪日米議員が漏らす
Wall Street Journalが指摘しているのは「修正主義はダメだ」と明確にしている。これくらい明確な指摘ができないだろうか?朝日には、すでに慰安婦問題で汚点がある。そこを繋げられると自社の批判がブーメランになって返ってくるのを恐れているのだろう。そういう姿勢なら、他人を批判すべきではない。また、戦後70年の議論に参加する資格もない。これから先、韓国、安全保障、日米関係を語る際にも従軍慰安婦の件は必ず出てくるだろう。朝日のスタンスは、原発に対しての東京電力と同じような、曖昧で逃げ腰の態度ばかりだ。安部氏に正々堂々と対峙したいなら、ナチスに対するドイツと同様の姿勢を自身も持つべきだ。書いていることとしていることの乖離が激しい。

Financial Times
ロシア国民の心を巡る「テレビと冷蔵庫の戦い」 (2015.2.17)

Financial Timesがロシアに対して書いたコラムの中で、もっとも冷静で、もっとも理知に富んだ意見だと思う。欧米が持つべき意識は、このRachman氏が言うとおりだ。おそらくメルケル氏とオバマ氏は、この意識を秘めている。弱腰に見えるし、プーチン氏にしてみれば笑止千万の手法だろうが、市民が徐々に根を上げる、もっとも平和的で効果的な手法だ。やがてプーチン氏の支持率が落ち、違うリーダーを望めば理想的だ。利害のあるフランスやイタリアにここまでの高尚な意識があるだろうか?中国は?そして日本は?
安全保障を語る時に、武器や軍の話ばかりしている日本人にも知ってほしい。その前にできるアプローチはいくらでもある。その最たるパワーの経済や知財を、日本は握っていた。そのパワーがダウンしていることを取り戻す議論より、なぜか苦手な兵力や武装の話を優先している。間抜けだ。

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