ORIZUME - オリズメ

2091.報道比較2015.2.2

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新聞が売れない時代、社説が読まれない時代で本当に良かった。この質の社説の思考レベルでは、新聞は怒りに任せた行動を是認する。どれだけ冷静さと報道の意識を失ったのか。政治と一般国民の方がよほど冷静だ。

Wall Street Journal
終末に向かう中国共産党、社会に広がる「恐怖」 (2015.1.30)

ゾクリ。端的に言えば、その印象だ。意図せずに、投資を記録している記事でも、このトピックを注視した。政治から見ても、経済から見ても、中国のクラッシュは「時期と規模の問題だけ。いつか必ずやってくる。」その時期が、中国本土の印象では近づいているように見える。世界がアメリカの単独エンジンで飛んでいる中、中国のクラッシュはアメリカのエンジンさえ止めてしまう。注視しつづけたい。
残念なのは、日本はこの点で対立のバイアスがかかってしまうこと、中国側も日本には意図が絡みやすいことだ。どちらも判断を鈍らせ、プラスよりはマイナスに働く要因が高まる。冷静な情報を得られる準備が必要だ。

Financial Times
サウジ新国王の挑戦:改革と安定のバランス模索 (2015.1.30)

運命的なタイミングで国王が逝った。ここでサウジアラビアのバランスがどうなるのか、本当に注意が必要だ。原油安に世界が揺れ、ECBが金融緩和を決め、イスラム国が台頭している時。今のところ平静は保たれている。中東で自由主義の国と、もっとも冷静に議論してくれる国。イスラムの聖地を抱える国。そして、中東でもっとも安定した政治を運営している国。その政治的安定が、少しだけ危機を迎えた。本当に世界中で平静が崩れている。

朝日新聞・社説
「イスラム国」の非道―この国際犯罪を許さない

産経新聞・社説
後藤さん殺害映像 残虐な犯罪集団を許すな 対テロで国際社会と連携

日本経済新聞・社説
後藤さんの志を踏みにじる卑劣な犯行

毎日新聞・社説
日本人人質事件 この非道さを忘れない

読売新聞・社説
後藤氏殺害映像 「イスラム国」の蛮行を糾弾する

報道の役割は、これでいいのだろうか?私が期待しているものとは、かなり距離がある。何ひとつ明らかにしていない。考えているようにも、問いかけているようにも見えない。国民の怒りを誰に向かって代弁しているのだろうか?イスラム国?怒りを醸成してどういう結果が起きるのだろうか?殺伐とした、さらなる混乱と恐怖が増幅されるだけだ。
政治には、誰もが2つの感想を持ったことだろう。なしうる最善の努力を、冷静に貫徹したように見える。3.11のリーダーシップを思い出せば、最悪だった。現政権は不安を醸成したり、感情的な部分を市民に見せて苛立たせることはなかった。誰もが考える最善を尽くした。もうひとつは、それでも助けられなかった国力、能力は何か?日本が持っていなかったものはなんだろう?この問いに、日本はこれから思考し、解を見出さなければならない。その答えが特殊部隊を持つことだろうか?テロとの戦争をはじめることだろうか?イスラムと関わらないこと?どれも違うと、私たちは思うだろう。
普通の国になること。安倍氏が言っていたことが現実になってきた。国民は十分な知性を持っているようにも見える。無関心なだけにも見える。政治はどういう回答と解決策を次に提示してくるだろうか?
もう、日本の新聞にそのインテリジェンスを期待するのは終わりにしよう。彼らの仕事は、こういう時にもうほとんど役に立たない。有事に備えていないのは国民でも政治でもなく、メディアだ。私たちが手にしなければならないのは、情報源であり、発信する能力だ。

So, what do you think ?