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3415.報道比較2018.6.29

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次の時代は、困難の先にはない。必ず、怠惰と快適さの追求のために、イノベーションを創出したルール・チェンジで時代は変わる。

Wall Street Journal
グローバル化の反転、聞こえる耳障りな音 (2018.6.28)

秀逸。脱グローバル化を先導するトランプ氏を全否定する前に、感情的にならずに、過去になぜグローバル化が進んだのかを掘り下げる内容が素晴らしい。国内紙の社説にも、こういう論理的な言動があるといいのだが。
グローバル化は、関税を徐々に減らして国際競争力を高めようとしてきた各国と、物流コストを下げてきた世界のサプライチェーン、テクノロジーが牽引してきたのが判る。国として恩恵を受けたのは中国や新興国に見えるが、知的産業で圧倒的な競争力を持ったのは欧米だ。そして、経済的に損を強いられたのは先進国で製造業を営んでいた人たち、物流コスト削減の中で、必死に物流を現場でこなしてきた人たちになる。彼らに仕事のシフトを言うのはたやすいが、行うのは至難の業。彼らのためにトランプ氏が製造業をアメリカに戻したいと叫び、共感を生むのも判る。日本にも似た風景はいくつもあるのだから。
次の時代は、困難の先にはない。必ず、怠惰と快適さの追求のために、イノベーションを創出したルール・チェンジで時代は変わる。エネルギーは、省エネルギーではなく、シェールとスマートグリッドが勝利する。再生エネルギーが勝利するのは、コストが下がり、害を決してもたらさないクリーンさがあるからだ。人がクルマから自転車や自動運転にシフトするとしたら、それは強制や我慢からではない。快適さがあるからだ。
トランプ氏が、アメリカを再び偉大にするなら、グローバル化のルール・チェンジを挑むのは正しいかもしれない。ただ、関税による荒治療は短期でやめなければ悪影響の方が大きくなるだろう。制約によってイノベーションが生まれ、アメリカに新たなアイディアが生まれれば、アメリカは今よりさらに偉大になる。製造という仕事で雇用を創出する意味があるのか、彼らがモノをつくってアメリカの賃金水準で豊かな生活ができるのかは、かなり困難な方程式だが。
いま、世界はグローバル化の次の時代に進もうとしているのだろう。グローバル化はもう古いと言い切り、サプライチェーンよりもさらにコストを下げ、生産性を高めるシステムを創出して。ワクワクする。

日本経済新聞・社説
ガバナンス向上へ株主総会の声を生かせ

日銀の保有株数に触れたのは素晴らしい。ガバナンスに注目が集まるようになったのは、目を覆うほどのひどい決算が減ったことと、急成長も期待できる時代ではないことの現れだろう。正しい経営で、着実に成果を挙げて欲しいと望むなら、ガバナンスが重要になる。良い時代になったと思う。その時に、国策で買い上げた日銀の保有株と、何も言わずに大株主になる日銀の姿勢が許されるはずがない。だが、まだ放出の議論さえできないほどマクロ経済は脆弱。不良債権のように日銀の保有株が問題視される時が来るかもしれない。

日本経済新聞・社説
着実に存在感高めるAIIB

もうひとつの日経の社説のトピックも興味深いAIIB。今日の日経は当たりだ。
いま、AIIBに参加するチャンスはタイミングとして絶妙だ。アメリカと貿易面で温度差があり、中国との関係を強める姿勢が強まっている。貿易から金融での関係強化は順当。一帯一路に直接の投資よりも価値も高まるのではないか。

朝日新聞・社説
帰宅困難者 都市の即応力を磨け

リモートワークが発展したのだから、通勤という概念を見直すのも有益ではないか?1500万人を1000万人程度にするだけでも、帰宅困難者が半減する計算になる。災害に備えるためにコストを増やすより、ライフスタイルを変えて全体で快適さを追求する方が変化のスピードは速い。発想の転換が必要な気がする。

毎日新聞・社説
米国のイラン原油禁輸要求 日本は毅然として拒否を

顔色を窺う外交には私も反対だが、イランと北朝鮮への対応に温度差があるのは気になる。なぜ北朝鮮には制裁と圧力が期待され、イランには制裁よりも核合意破棄したアメリカを非難するのだろう?ヨーロッパがそう言うから?日本が原油を輸入しているのが理由なら、顔色を窺う外交以上にレベルが低い。

読売新聞・社説
米韓国防相会談 同盟堅持の意義を忘れるな

人民網日本語版
習近平主席が米国防長官と会談「平和的発展を堅持」–人民網日本語版–人民日報

韓国の後、マティス氏は人民網の言うとおり中国で習氏と会談している。今回のマティス氏のアジア外交の目的は不明。読売にも人民網にも表面的な内容しか書かれていない。北朝鮮関連ならポンペオ氏の動向に注目したい。

産経新聞・社説
はやぶさ2の探査 感動の発見が待っている

毎日新聞・社説
2代目はやぶさの挑戦 太陽系の歴史探るロマン

産経の言動は高圧的。こんな言い方では宇宙への興味をむしろ失う。
日本の宇宙関連の取り組みは、文部科学省が主導だろうか?何のために実施しているのか、不明瞭な点が多い。取り組み自体は興味深い。期待を膨らませる活動だが、何のためにやっているのだろう?計画は、いつ、何を達成するためにやっているのだろう?他国は宇宙軍、エネルギー、旅行、移民化まで現実として議論している。日本は何をしようとしているのか?知りたい。

産経新聞・社説
イタリア新政権 移民問題で協調見失うな

読売新聞・社説
トルコ大統領選 新体制で安定を築けるのか

どちらも社説のスペースを埋めたいだけの原稿のようだ。時期を逸しており、内容にも深い考察はない。無意味だ。

朝日新聞・社説
二階氏の発言 「産めよ」の発想の罪

自民党批判が目的か?講演での発言まで追いかけて批判するよりは、他の野党の前向きな言動を広報したらどうだろう?自民党の古い価値観がイヤなら、違う党に票を投じたい。違う党の情報が少ないのだから、メディアはすべき仕事を間違っている。

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