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3344.報道比較2018.4.29

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孤立が顕著な日本。無責任さがさらに際立ってきた。真面目でいようと思う。

Wall Street Journal
南北首脳会談の高揚感に惑わされるな (2018.4.28)

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅大統領はハグや乾杯をしながら、両国が「朝鮮半島の非核化」を目指す共同宣言に署名した。しかし、重要な問題は正恩氏が非核化をどう考えているかである。北朝鮮が言う朝鮮半島の非核化提案は、譲歩とは程遠く、核開発プログラムを廃棄せよという要求に抵抗するときに北朝鮮が使ってきた常とう手段である。米国が核保有国であり続ける限り、自分たちも放棄しないというのが北朝鮮の言い分である。文大統領は北朝鮮の非核化よりも、支援や資金を利用して異なる体制を維持したまま南北両国を統一させることを重視しているのかもしれない。文大統領はその目的のために、トランプ氏をクリントン元大統領、ジョージ・W・ブッシュ元大統領と同じ失敗に引き込もうとする可能性がある。2人の元大統領は実現しなかった非核化の約束と引き換えに北朝鮮に見返りを与えてしまった。正恩氏との首脳会談に向けて動いているトランプ氏は、この独裁者が、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化に真剣に取り組んでいなければ、交渉の席を立つと述べた。これこそ正しい姿勢だ。しかしトランプ氏は、南北首脳会談の高揚感に便乗することで、そうした平和を手にすることへの期待感を高めてしまっている。数十年にわたって裏切られてきた米国の方針として望まれるのは、不信感を持ちながら検証していくことである、としている。

人民網日本語版
非核化目指す朝韓首脳の「板門店宣言」に対し、中国は歓迎の意示す (2018.4.28)

韓国の文在寅大統領と朝鮮の金正恩国務委員会委員長は27日に板門店で会談を行い、「板門店宣言」に署名し、両国が朝鮮半島における非核化と休戦協定から平和協定への転換を目指すことを宣言した。中国外交部(外務省)の陸慷報道官は27日、今回の朝韓首脳会談に対し、談話を発表している。
陸報道官は、「本日、朝韓首脳会談が成功裏に開かれ、両国の関係を改善し、朝鮮半島の軍事的な緊張を緩和し、朝鮮半島の非核化と恒久平和の実現を推し進める上で重要な共通認識にいたり、共同宣言を発表した。今回の会談を通じて得られた積極的な成果は両国の和解と協力を進める上で有利に働き、朝鮮半島の平和と安定を維持し、朝鮮半島問題の政治的な解決が進められていくことになる。中国はこの会談を喜ばしく思い、歓迎する。また中国は朝韓両国が今回の首脳会談における共通認識を着実に実行し、和解と協力を継続させていくことを望んでおり、各方面が対話の勢いを維持し、朝鮮半島の非核化と朝鮮半島問題の政治的な解決を進めていくために力を合わせることを望んでいる。中国はこの件に関し今後も引き続き積極的な役割を果たしていきたいと考えている」とした、としている。

南北首脳会談の話題は、日本の社説からは1日で消えた。それだけ居場所がない話で、語ることもないのだろう。アメリカはこの原稿を書く頃にはイランの問題を顕在化させ、混乱に拍車をかけた。中国は絶えず自国の利益のみに固執する。超大国のアメリカは世界の秩序というテーマから降り、中国は最初から世界の秩序には興味を示さない。アメリカに傾注する発想は、完全に時代遅れになった。取り残されているのは日本だ。

産経新聞・社説
日銀の物価目標 「時期削除」の説明足りぬ

日銀が、物価上昇率2%目標を達成する時期の見通しを具体的に明示することをやめた。金融市場から「日銀の約束」と受け止められることを避けるためだという。もとより、日銀が目指すべきはデフレ脱却を確実に果たすことである。2%目標はそのための手段にすぎない。いたずらに目標時期にとらわれて場当たり的に政策を変更するのは望ましくない。だが、唐突に時期の明示をやめた波紋は小さくない。2%を確実に果たすという日銀の決意がこれで理解されるのか。日銀は、できるだけ早期に2%を実現する方針に変更はないという。その道筋をどう描いているのかを、もっと丁寧に説明すべきである。大規模緩和が長期化し、金融機関の収益悪化や市場のゆがみといった副作用が強く意識されている。そこに目配りし、いかに効果的な政策を講じるかが大事だ。きめ細かく柔軟なかじ取りが求められるのはもちろん、その意図を国民に分かりやすく示す。再任された黒田総裁の下で始動した新体制が果たすべき役割である、としている。

日本経済新聞・社説
日銀は市場との対話の技術を磨け

日銀は27日、黒田東彦総裁の再任後初めてとなる金融政策決定会合を開き、現行の金融緩和政策を維持した。同時に発表した四半期に1回の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」のなかで、従来は「2019年度ごろ」としていた2%の物価目標の達成時期の文言を削除した。日銀が今回の見直しに動いたのは、日銀と市場の2%目標をめぐる認識の溝を埋め、市場との対話を円滑にしようとする試みだ。総裁は2%目標の達成については「できるだけ早期に実現する」という13年に公表した政府と日銀の共同声明の表現を繰り返した。一方で、同じく2%を掲げる欧米の中央銀行のような中長期の目標ではないとも指摘した。物価は2%には届かないものの、景気は拡大し雇用情勢も逼迫が続いている。2%を達成するために、金融緩和を強化する必要はない局面だ。日銀は今後も金融緩和策の副作用も含めて政策の検証を柔軟に進め、必要な修正をためらうべきではない、としている。

黒田氏は言葉の遊びをするだけになってきた。もう目標の達成意欲さえない。違う人材に代わっていただくべきだ。なり手がみつからない現状に安住している。約束を守れない人に委ねるのは危険だ。責任を取らせるべきだが、責任を取る気がないなら、すぐに替えるべきだ。

読売新聞・社説
次世代車開発 変革期を乗り切る戦略が要る

経済産業省が、自動車産業の次世代戦略を議論する官民会議を設立した。電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)などの電動車で技術革新を推進し、国際競争を勝ち抜く方策を練り上げる狙いがある。今夏にまとめる報告書を、政府の成長戦略に反映させる。自動車産業は、自動運転、電動車への移行など100年に1度とされる変革期を迎えている。気がかりなのは、電動車の普及に伴って、自動車関連産業が大きな転換を迫られることだ。自動車産業では、国内雇用の約1割にあたる500万人が働く。出荷額は50兆円に達し、輸出額は全体の20%を超える。ガソリン車などの部品点数は約3万点に上るが、EVでは1万点と大幅に少なくなる。自動車製造は、大手メーカーを頂点に、幅広い企業が部品供給などを担ってきた。電動車の普及に伴う部品減少がもたらす影響は小さくない。とりわけ、下請け企業が軒を連ねる企業城下町への打撃は深刻だろう。市場の大きな変化を乗り切るための政策的な支援も大切だ。政府には、次世代車や自動運転車の普及に向け、産業の構造転換を促す施策が求められる、としている。

なぜ社会のニーズが判っているのに、衰退領域の保障を国家がしなければならないのか?そんなことをするから、次のトレンドへのシフトが遅れるのでは?そうやって、携帯電話も、半導体も、農業や漁業まで産業ごとガラパゴスにして破滅させたのをまだ理解していないのか?政府がするのは、失業したり、事業に失敗した際のセーフティ・ネットと、再出発への支援で十分だ。死に行く産業を守る必要はない。

朝日新聞・社説
福田次官処分 これでは再生できない

財務省が、辞任した福田淳一前事務次官にセクハラ行為があったと認め、減給処分に相当するとの見解を発表した。財務省によると、福田氏は依然として疑いを否定している。しかし、問題の日にテレビ朝日の女性社員と1対1で飲食したことは認めた。そして女性側の主張を覆すだけの反論をしていない。だからセクハラがあったと判断した。これをもって調査は終了する――というのだ。つまり具体的な事実を認定しないまま、とりあえず処分だけして幕引きにするという話である。大型連休が終わるころには世間の関心も薄れるだろう。そんな下心がのぞく。責任の所在を明確にするためにも、そしてセクハラを生んだ土壌を改めるためにも、事実の解明が欠かせない。それをせずに、「先進的組織に生まれ変わる」(矢野康治官房長)と言っても、誰が信じるか。口先で終わるのは明らかだ。田氏の任命や監督について、重い責任を負うべき大臣の態度なのか。事務方トップが破廉恥行為で地位を追われ、「最強官庁」の名声も地に落ちた。なぜこんなことになったのか。組織として原因を究明し、病の根を絶たない限り、財務省の再生はない、としている。

毎日新聞・社説
カジノ法案を国会に提出 賭博が観光の目玉なのか

政府はカジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案を国会に提出した。今国会での成立を目指す。法案の一番の問題は、約320万人と推計されるギャンブル依存症者の増加につながりかねないことだ。対策として、日本人客の入場回数を「7日間で3回、28日間で10回」に制限する。さらに、1回6000円の入場料を徴収する。自然や文化資源にめぐまれた日本でなぜ観光の目玉が賭博なのか。根本的な疑問として残る。米国ではカジノ施設の倒産も相次いでいる。また、韓国ではカジノができた町で自己破産や多重債務による自殺者が増えたという報告がある。ギャンブルにのめり込む人の財布を糧に成長する産業が、長い目でみて地域を潤すだろうか。カジノ設置の必要性について、根本から議論すべきだ。国民の理解がないまま、解禁ありきで進めてはならない、としている。

政府を本気で叩きたいなら、批判の社説ではない。事実を取材で持ってくるだけだ。まさかリークがなければ自分の手では事実をつかめなくなったのだろうか?いくらでも叩けば埃が出てくるような政府を、最後まで追いつめられないのは無力な野党とメディアが原因でもある。本気の仕事をして欲しい。

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