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3342.報道比較2018.4.27

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スピードに価値ありの時代に、スローだ。何もかもが。

読売新聞・社説
2040年の日本 人口減危機へ戦略を構築せよ

総務省の有識者研究会が、40年の日本が直面する課題を網羅的に挙げ、政策の方向性を示した第1次報告を公表した。6月にも最終報告をまとめる。この年に生まれる子供は74万人と推計され、1970年代前半の3分の1に減る。団塊ジュニア世代は全て退職期を迎え、3人に1人以上が高齢者となる。東京圏など3大都市圏は高齢化が加速し、医療・介護の人材が不足する。報告が「未曽有の危機」と警鐘を鳴らすのは的を射ている。重要なのは、人口減に対応し、社会の制度や仕組みを徐々に変えて、軟着陸を図る戦略である。研究会は、自治体の枠を超えた連携の強化を促している。政府は、人口20万人以上の都市とその周辺自治体が協力する「連携中枢都市圏」を推進している。全国で28あり、図書館の相互利用をはじめ、観光振興や企業誘致などを共同で進めている。膨張する医療・介護の費用を抑制し、持続可能な社会保障制度を構築しなければならない。生産年齢人口の減少を踏まえ、高齢者や女性が働きやすいように、雇用の制度や慣行を見直すべきだ。関係省庁や自治体は民間の知見を生かして、多角的な検討を重ねることが求められる、としている。

軟着陸という表現の意味が不明だが、有識者と呼ばれる人たちは無責任に白旗を揚げたようだ。彼らの平均年齢を聞いて見たい。頼りない大人の考えで将来が壊れている。未来の日本の人口が1億人を切る予測が多く見られるようになった。5分の1ほど、日本全体が収縮する。経済に関して考えるだけでも、すべてが80%規模になるのだから、利益も80%、給与も80%。残念ながら、社会保障が延びる分、手取りはさらに減少するだろう。私は、自分のこどもには日本国内で働くことは奨めないと思う。稼げないのだから。もし、誰もが損な発想になったら、日本は移民を受け入れるどころか、人口がさらに流出し、高齢者比率はさらに高まる。もっと過酷な未来が待っているのではないか?

産経新聞・社説
大川小訴訟 避難意識の共有と徹底を

東日本大震災の津波で児童74人と教職員10人が犠牲になった宮城県石巻市立大川小学校の対応をめぐり、児童23人の遺族が損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は1審(仙台地裁)に続いて学校側の過失を認定し、市と県に計14億円余の支払いを命じた。震災当日、学校側は北上川沿いの緑地帯を目指して、児童を避難誘導した。避難の開始は、大津波襲来の数分前である。児童や教職員の一部から学校の裏山への避難を提案する声もあがった。地震が起きたら「迷わず高台へ逃げる」という意識が共有されていれば、もっと早く、適切に避難できたのではないか。東日本大震災後、大規模地震に備える防災対策は抜本的に見直されたが、避難意識の共有は十分に進んだとはいえない。たとえば、南海トラフ地震で気象庁は昨年11月から、従来の「東海地震予知情報」に代わる「南海地震に関する情報」を発信するよう改めた。しかし、「大地震発生の可能性が高まった」ときの自治体と国の対応は、ようやく検討が始まった段階である。住民が防災、避難意識を共有するためにも、教職員や自治体職員が災害時に最善の判断をするためにも、国は早急に具体的対応の指針を示すべきである、としている。

毎日新聞・社説
防災責任認めた大川小判決 教育現場への重い警鐘だ

東日本大震災の津波で84人の児童と教職員が犠牲となった宮城県石巻市立大川小学校の児童の遺族が、市と県に損害賠償を求めた訴訟で、仙台高裁が14億円超の賠償を命じた。判決は、学校管理の最高責任者である校長をはじめ、教頭や教務主任らによる組織的な防災対応の不備を明確に指摘した。校長らは津波の襲来を予測し対策を講じるべきだったのに、マニュアルでは津波の際の避難先を「近隣の空き地・公園」と記載しただけだった。避難経路や具体的な避難先の記載はなく、校長らは安全対策を講じる義務を怠った--。判決はそう認定した。全国の教育現場への影響は極めて大きい。子供の命を守る備えは十分か。学校の立地条件も考慮し、防災対策を検証すべきだ。学校は災害時に地域住民が集まる防災拠点でもある。マニュアルの整備にとどまらず、地域を巻きこんだ防災訓練を実施することなども重要だろう。大川小の悲劇を繰り返さないための取り組みを全国で進めなければならない、としている。

連休前の判決は、連休明けに上告という失望する選択を学校は選んだ。学校の論点は津波の予測は不可能という点にあり、判決は防災対策の不備を指摘している。学校はまだ論点さえ整理できていないのだろうか。話が噛み合わないまま、3回も採番を行うのは時間の無駄だ。3.11の震災の事後処理には、原発も含めて後味の悪いものが目立つのはなぜだろう?

朝日新聞・社説
与党単独審議 これでうみが出せるか

日本維新の会を除く野党6党が欠席するなか、きのう衆参両院の予算委員会で集中審議が強行された。与党の質問は外交が大半で、安倍首相が先の日米首脳会談の成果をアピールするお手盛り色の強いやりとりばかりが目立った。加計学園の関係者との面会の事実を否定し続けている柳瀬唯夫・元首相秘書官の証人喚問はおろか、参考人招致も見送られ、一連の不祥事に関する質問はアリバイ程度にしか見えなかった。答える首相の側からも、この機会に説明責任を果たし、信頼回復につなげたいという真剣さは伝わってこなかった。「内閣不信任案が出されれば、衆院解散も選択肢だ」。自民党幹部からは、そんな発言まで 飛び出した。よもや「森友・加計隠し」と言われた昨年の衆院選の再現を考えているわけではなかろうが、野党への牽制にしても無責任であろう。政権・与党はこのまま数の力で強引な国会運営を続けるつもりなのだろうか。国会で政策論争を進めるためにも、疑惑・不祥事の徹底解明は不可欠だ。とりわけ首相には、言葉通り、「うみを出し切る」覚悟が求められる、としている。

議員は連休を過ぎれば批判も落ち着くと思っているのだろうか。1年を経ても火種は消えずにむしろ炎上したというのに?朝日には次のスクープを期待している。

日本経済新聞・社説
「おもてなし」担う外国人を育てよう

日本を訪れる外国人旅行者数が右肩上がりで伸びている。人手不足を背景に、接客する側も外国人が珍しくない。一時しのぎで外国人を雇うのではなく、日本の強みである「おもてなし」を受け継ぐ人材として育成すべきだ。売り手と買い手の双方で外国人が増える日本の消費市場の姿は一時的な現象ではない。グローバル化の進展に伴い、外国人比率はさらに高まる可能性がある。とすれば、外国人を人手不足の穴埋めに使うのではなく、日本の接客の担い手として育てることが大切だ。訪日客が日本を旅行先として選んできた理由のひとつは、丁寧で親切な接客にある。「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」といったあいさつや、レジ袋を静かに開くなど細かな気配りに訪日客は感心する。2017年の訪日客数は2869万人と過去最高を記録した。政府は東京五輪・パラリンピックが開かれる20年に4000万人に増やす目標を掲げている。なかでも最近増えているのは日本の日常を探索する訪日客だ。外国人の気持ちをくみ取り、言葉の壁がない外国人店員は貴重な戦力となる。外国人の力を取り込んで、日本の高水準の接客力にさらに磨きをかけたい、としている。

日経が言うとおりに日本の接客が評価されているのならうれしいが、一方で「丁寧なだけで答えがない。冗長なだけ」「労働生産性を下げるだけの無償労働」「過酷で誰もなりたがらない」という批判に答えないまま、外国人に任せるのは無責任だと思う。数分の接客に笑顔があるのはすばらしいが、彼らが収入も誇りも持てるサービス業になった時、日本のおもてなしは本当に世界に誇れるのではないか?その努力を日本はいつも避けていると思う。

Wall Street Journal
テスラ、「オートパイロット」開発に暗雲 責任者がインテルに移籍 (2018.4.26)

電気自動車(EV)メーカーの米 テスラ で運転支援機能「オートパイロット」の責任者を務めていたジム・ケラー氏が退社した。テスラはすでに相次ぐ幹部流出や安全性に関する疑問に直面しているが、主要技術の開発に向け新たな問題が浮上した格好だ。テスラでは昨年初め以降、営業部門トップや最高財務責任者(CFO)をはじめとする幹部の流出が相次いでいる。また3月にはサンフランシスコ郊外で、オートパイロットが作動していたテスラの「モデルX」が事故を起こし、運転者が死亡したことで、同社には改めて厳しい視線が注がれている。米国家運輸安全委員会(NTSB)と運輸省道路交通安全局(NHTSA)が調査に乗り出しているが、テスラは衝突原因は運転者にあったとし、オートパイロットの安全性に問題はなかったとの見方を示している。テスラによると、ケラー氏の担当業務は今後、2人の幹部が引き継ぐ、としている。

イーロン・マスク氏が落ち着かない。今までに見られなかった冷静さを欠いたような批判への対応が目立つようになってきた。うまくいかない難題が多いのではないか。私はまだテスラにかなりの期待をしているが、手元の株はどんどん減らし、いつでも逃げられる準備を整えている。誰もが身構えていたら、崩れる時は一気に倒れる。人材の流出は危険なサインだ。逃げ出す人が増えているのだから。マスク氏は、この困難を越えてくれる人だと期待している。

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