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3337.報道比較2018.4.22

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完全に居場所を失った日本の北朝鮮外交。メディアも状況を理解できないような必死の強硬論ばかり。素直に歓迎して、求めているのは宣言ではなく計画だ、具体的な話を聞きたいと言うだけで十分だ。

朝日新聞・社説
北朝鮮の決定 完全な核放棄の追求を

北朝鮮が大きな方針の転換を宣言した。核実験と大陸間弾道ミサイルの試射をやめて、和平を志向する姿勢をうたった。米国本土に届くミサイルと核の拡散の防止は、米国が神経を注ぐ問題だ。核実験場の廃棄を表明したのも、米朝会談の効能を先んじて示し、トランプ政権を得心させる狙いだろう。これらは前向きな動きとして評価できる。少なくとも危うい兵器開発にブレーキがかかるのは歓迎すべきである。ただし今に至るも北朝鮮は、核とミサイル問題のごく一部を切り売りする駆け引きを続けている現実は見過ごせない。周辺国にとっては、真剣な核放棄にどう導くか、本格交渉の起点に着いたに過ぎない。今週に金氏に会う韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は、その点をしっかり説いてもらいたい。北朝鮮経済の発展は、すべての大量破壊兵器からの決別なしにはありえないことを諭すべきである。拉致問題という人権問題の解決と、戦後補償を伴う関係正常化の交渉は日本の長年の課題である。急展開する潮流に的確に対応し、機会を探るべきだ、としている。

産経新聞・社説
北朝鮮の表明 核保有国宣言ではないか

朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を中止し、核実験場を廃棄すると表明した。金氏が国内向けに「中止」を口にするのは初めてだ。これは、「核保有国宣言」に他ならない。国際社会が北朝鮮に要求しているのは、核兵器を含む大量破壊兵器とあらゆる弾道ミサイルの完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄である。その意味では、事態は一歩も前に進んでいない。完全な非核化が達成されるまで日米は最大限の圧力を継続しなくてはならない。韓国の文在寅大統領に求めたいのは、国際社会の要求はあくまで核・ミサイルの完全廃棄であり、その実現まで国際社会の制裁の環が緩まることはないと、金氏に理解させることである、としている。

日本経済新聞・社説
実験中止では核放棄の道がみえない

朝鮮労働党の中央委員会総会は20日、核・ミサイル開発を進める路線を転換し、経済建設に集中する方針を打ちだした。27日に開く11年ぶりの南北首脳会談や、6月上旬までに予定する初の米朝首脳会談を前に柔軟姿勢を演出する狙いとみられる。とはいえ、これは現状の凍結にすぎない。既に金正恩委員長は3月に訪朝した韓国高官に、対話の実施中は核実験やミサイル発射を凍結する考えを示している。北朝鮮は過去にも「非核化」や「凍結」「放棄」を表明したが、実現しなかった。今回の北朝鮮の決定をトランプ氏は「大きな進展だ」とツイッターに投稿した。米朝を仲介した韓国大統領府も「非核化のための意味ある進展」と評価した。北朝鮮を対話に動かしたのは、日米韓主導の圧力路線にほかならない。この先、北朝鮮と向き合う米韓との協調が肝要だ、としている。

毎日新聞・社説
北朝鮮の「実験中止」宣言 意図を慎重に見極めたい

北朝鮮が、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験の中止を宣言した。南北、米朝首脳会談を前に、積極的な対話姿勢を示す狙いがあるのだろう。北朝鮮は、核・ミサイル開発が完結したため、もはや実験は必要ないとの認識を示した。だとすれば核兵器を手放す意思があるのか、疑問である。新たに掲げた「戦略的路線」が何を意味するかも不明だ。日本にとってはもどかしい局面だろう。先の日米首脳会談では非核化に向けた制裁継続で合意した。だがトランプ米大統領は北朝鮮の発表を「良いニュース」と評価した。安倍晋三首相も「前向きな動き」と歓迎した。関係国と歩調を合わせざるを得なかった事情がにじむ。日本としては国際社会との足並みをそろえつつ、北朝鮮を非核化に導かなければならない、としている。

読売新聞・社説
北「実験中止」 非核化の意思表明とは言えぬ

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、党中央委員会総会で、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を中止する考えを表明した。北東部の豊渓里にある核実験場は廃棄するという。安倍首相は「前向きな動き」と歓迎しつつ、「完全、検証可能、不可逆的な廃棄につながっていくかどうかをしっかり注視していきたい」と慎重な姿勢を見せた。トランプ米大統領は、「非常に良いニュースだ。大きな進展だ」と評価した。6月初旬までに予定される米朝首脳会談に向けて態勢をしっかり整えてもらいたい。韓国の文在寅大統領は27日に、南北首脳会談を行う。金委員長から、より踏み込んだ非核化の意思表明を引き出さねばならない、としている。

完全に居場所を失った日本の北朝鮮外交。メディアも状況を理解できないような必死の強硬論ばかり。素直に歓迎して、求めているのは宣言ではなく計画だ、具体的な話を聞きたいと言うだけで十分だ。日本のメディアは北朝鮮と争いたかったのか?なぜ未だに強硬でいつづけなければならないのか?笑顔の裏に厳しさを持つ余裕を、日本は完全に忘れている。

Wall Street Journal
激変するベンチャー投資、米国からアジアに主役交代 (2018.4.16)

長らくベンチャーキャピタル(VC)の王者として君臨してきたシリコンバレーだが、現在、その座がアジア勢に脅かされている。アジアの投資家は昨年、米国の投資家にほぼ匹敵する資金を新興企業に投じた。WSJがダウ・ジョーンズ・ベンチャーソースのデータを分析したところ、昨年は世界のベンチャー投資が過去最高の総額1540億ドルとなったが、その40%をアジアの投資家が占めた(米国勢は44%)。アジア勢の割合は10年前には5%未満だった。有望な新興企業に流れ込む資金の変動は、人工知能(AI)から自動運転車に至るまで、世界のイノベーションを誰がコントロールし、その果実を誰が得るのかの変化を予兆しているのかもしれない。中国のIT投資家は、自国での成長鈍化と競争激化を受け、国外に市場を求め始めた。WSJの分析によると、昨年には中国勢が主導した国外ベンチャー投資の金額が2倍以上に増えた。新技術に対する中国の攻勢が米国で多くの懸念を呼んでいる一因は、欧米のベンチャー投資が良好なリターンの追求に支えられているのに対し、中国勢の投資には戦略的利益が動機の案件も多く、一部に国家の影が見え隠れすることだ。中国マネーは、次の大型インターネット市場とされる人口12億人のインドでも大きな役割を果たしている。昨年インドで行われたベンチャー資金調達では、中国と日本の投資家がそれぞれ主導した案件が30億ドル弱と、米国勢の20億ドル弱を上回った、としている。

人民網日本語版
外交部、米国の対外貿易における「対等」について (2018.4.20)

外交部(外務省)の華春瑩報道官は19日の定例記者会見で、米国が対外貿易で「対等」を求めているとしたことについて、「対等と公平は一存で決めるのではなく、各国が平等な協議を通じて定めた統一的な国際ルール・基準による必要がある」と指摘した。「対等」の問題に関して、世界貿易機関(WTO)は関税対等の原則を設けておらず、WTO加盟国の関税の総水準も全て同じというわけではない。対等と公平は一存では決められず、全く自らの利益と必要に基づき基準を定めることはできず、各国が平等な協議を通じて定めた統一的な国際ルール・基準による必要があり、かつ各国が共に遵守するべきだ。売買の強制は断じて対等や公平ではない、としている。

個人的には、いまの中国にはマーケットとしての魅力は感じても、大きなディールはしたくない。話が大きいほど、ビジネスの後ろに中国政府がいるのは当然と捉えれば、最後に「国家の利益」の一言ですべてのルールが中国任せになる。いつでも撤退できる気楽なビジネスか、他の国で確実に利益の出るビジネス・モデルがなければ取り組めない。中国のマネーが投資に向かっている理由のひとつは、中国人が自国経済の将来を不安視していることだ。中国の未来には期待しているが、中国政府の未来には期待していない。中国政府はしたたかだが、中国人はもっとしたたかだ。

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