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3324.報道比較2018.4.9

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アメリカと中国の貿易戦争。トランプ氏は経済しか見ていない。中国は政治しか見ていない。結局、どちらの国も自分の強みに固執している。どちらの話題でも蚊帳の外に置かれはじめた日本。韓国と北朝鮮がうまくやると、日本は大戦前のような孤立の兆候さえ見える。圧力と吠えていればいい状況ではない。

Wall Street Journal
米中貿易戦争、勝利の鍵は「レバレッジ」 (2018.4.9)

トランプ氏が正しいかどうかは、誰が最も交渉のレバレッジ(交渉上の相対的優位性)を持っているかに大きく左右される。経済的には、米国だ。昨年の5060億ドル(約54兆2000億円)規模に上る中国の対米輸出は、国内総生産(GDP)比4%に相当する。一方、米国の1300億ドル規模の対中輸出はGDP比0.7%にとどまる。そのため、貿易戦争となれば、中国の経済成長は米国よりもリスクにさらされる。また、米中双方が実際に、500億ドル相当の輸出品に関税を課した場合、米国はその後も、中国を狙い撃ちする標的がより多く残っている。米国の対中輸出品は、容易には代替できない。複数のブログ執筆者は、中国が世界の大豆供給量の大半を輸入するため、米国産に代わるものはほとんどないと指摘する。米国以外で唯一の主要供給国であるブラジルは、すでに能力の限界に近づいている。そのため、中国は米国産大豆の輸入継続を余儀なくされ、自ら課した関税により、豆腐や家畜の飼料、鶏・豚肉の価格上昇を招く事態になりかねない。米外交評議会(CFR)のブラッド・セッツァー氏はツイッターで、「中国の関税が米農家に打撃を与えることは間違いないが、おそらく中国の消費者に与える打撃の方が大きいだろう」と述べている。経済的なレバレッジは米国が握るとすれば、政治的なレバレッジは中国にある。中国の消費者が大豆の値上がりに直面しても、同国の指導者が選挙や批判的な報道を心配する必要はない。中国は貿易戦争は望んでいないものの、習近平国家主席の権威基盤である国家の威光を犠牲にするよりは、貿易戦争を近く受け入れるかもしれない、としている。

人民網日本語版
トランプ政権の保護主義政策に米国各界の識者たちが批判 (2018.4.8)

米国の株式市場は6日、再び暴落し、ダウ工業株平均指数とS&P500種株価指数、ナスダック総合指数が軒並み2%を超える下げとなった。海外貿易への依存度が比較的高い企業の株価の下げ幅が最も顕著で、ボーイングの株価は3%下がり、建設機械メーカーのキャタピラーの株価は3.5%下がった。株価の値下がりは、トランプ政権の誤った貿易政策が引き起こした破壊的な結果に対する米国経済界の懸念がますます強まっていることを示している。米国各界の識者たちは、トランプ政権による経済貿易政策は米国経済にプレッシャーを与え、米国民の生活に深刻な影響を与えることになると次々指摘している。ある研究によると、米国が中国から輸入する商品のうちの37%が中間製品で、これらは実際には米国メーカーの大幅コストダウンに一役買っているとしている。トランプ政権がすでに発表した関税賦課の対象品目には多くの中間製品が含まれており、この措置は米国メーカーの利益を明らかに損なう。米紙ニューヨーク・タイムズは、トランプ政権の関税措置は最終的に米国の製造業を苦しめ、米国企業の世界レベルの競争力を弱まらせるとともに、米国の農業を始めとする業界も、貴重な輸出のチャンスを逃すことを恐れて、抗議を起こすことになるだろうとしている、としている。

さすがWall Street Journal。レバレッジという表現はおもしろい。内容も聡明だ。経済ではアメリカが有利だが、政治では中国が有利。私は、中国が対して痛くない譲歩案を出してアメリカを納得させて中間選挙を乗り切って終わり、という結末だと予想している。北朝鮮や南シナ海の話題は無関係になるのではないか。最終的なゴールをトランプ氏は経済しか見ていない。中国は政治しか見ていない。結局、どちらの国も自分の強みに固執している。
どちらの話題でも蚊帳の外に置かれはじめた日本。韓国と北朝鮮がうまくやると、日本は大戦前のような孤立の兆候さえ見える。圧力と吠えていればいい状況ではない。

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