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3323.報道比較2018.4.8

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朝日が地道な取材で政権を追いつめたなら、素晴らしい。批判に終始して動かなかった頃より、情報がどれだけ強いかを認識したはずだ。権力への戦いは事実の追求が基本だ。うさん臭さが各所に漂う政権に、これだけの長い時間を与えてしまったのは、抵抗の仕方が地道さを失っていたからだ。これからも正しい努力を期待している。

朝日新聞・社説
森友問題 真相究明が国会の使命

森友学園との国有地取引をめぐる財務省の文書改ざん問題は、当時理財局長だった佐川宣寿氏が証人喚問で証言拒否を連発したことで、真相解明は進まず、かえって疑念が深まった。防衛省では、国会で存在しないとしてきた陸上自衛隊のイラク派遣時の日報が見つかった。1年前に気づいていたこと、陸自のみならず、航空自衛隊にも残っていたことも判明した。1週間に3度も防衛相が国民におわびする異常事態。安倍政権の公文書管理のずさんさは底なしの様相だ。改ざんが明るみに出てから1カ月余り。政府はいまだ詳細を説明せず、責任回避の姿勢ばかりが目立つ。麻生財務相は「(改ざんは)理財局の一部の職員によって行われた」と述べ、安倍首相は「(学園への国有地売却に)私や私の妻が関わっていないということは明らかだろう」と繰り返す。本紙の直近の世論調査で、こうした麻生氏や首相の説明に7割以上の人が納得していない。立法府が求めた文書が行政府によって改ざんされ、1年余りの審議の前提が覆されたのだ。民主主義が正念場に立たされていることを、国会は自覚し、改ざんが行われた理由は何か、なぜ学園に破格の安値で国有地が売られたのか、この2点を徹底して追及すべきだ。国会にあらゆる関係者を呼んで事実を突き止める。政治的・道義的責任を明らかにし、再発防止策をまとめる。与野党ともにその覚悟が問われている、としている。

この頃から、内閣支持率は坂を下るように堕ちていった。朝日が地道な取材で成し遂げたのなら素晴らしい。批判に終始して動かなかった頃より、情報がどれだけ強いかを認識したはずだ。権力への戦いは事実の追求が基本だ。うさん臭さが各所に漂う政権に、これだけの長い時間を与えてしまったのは、抵抗の仕方が地道さを失っていたからだ。これからも正しい努力を期待している。

産経新聞・社説
東海第2の新協定 対象拡大はこれを限りに

日本原子力発電が、茨城県東海村にある同社の東海第2原発(沸騰水型・110万キロワット)の再稼働や運転延長に関し、東海村の他、半径30キロ圏内の5市から実質的な事前了解を得る新たな安全協定を結んだ件である。新規制基準合格に伴う原発の再稼働などで、周辺自治体にまで同意の輪を広げるケースは初めてとなる。電力会社と周辺自治体とのコミュニケーションが増すことは歓迎すべきだが、自治体数が増えれば意見の一致は、おのずと遠のきがちになる。議論もゼロリスクの希求に傾きかねない。日本原電が計6市村の首長との間で協議会を設置して合意形成を図る安全協定を結んだ背景には、原発30キロ圏内に全国最多の96万人が暮らすという地域の特殊事情が存在している。法の裏付けを欠く慣行的な約束が、原発を保有する電力会社の死命を制するまでの力を持ってしまっている現実こそが問題なのだ。国が前面に立って解決を図るべき重要課題である。日本原電と6市村には、合格後の再稼働の信頼感醸成につながる議論を期待したい、としている。

原発推進派が、ここまで苦しそうなのは珍しい。もはや政治でも動かせない抵抗を日本原子力発電が認めた現実は相当に痛いようだ。日本原子力発電も後がないのだろう。経済産業省も状況は理解しているはず。少しずつ原発を捨てる機運が高まっている気がする。

読売新聞・社説
対「北」外交 拉致の解決へ戦略を構築せよ

南北の首脳会談が27日に設定され、中朝も関係改善に動き始めた。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が対話攻勢を強めている。各国の動向を注視し、政府は臨機応変に対処すべきだ。いずれは、日朝首脳会談も視野に入ろう。首相は17~20日に訪米し、トランプ大統領と会談する。5月末までに行われる予定の米朝首脳会談で、拉致問題を議題にするよう求める考えだ。個人的な信頼関係をテコに、トランプ氏の支持と協力を取り付けたい。トランプ氏は在韓米軍の削減や撤退の可能性に言及している。これが現実となれば、地域を不安定化させ、日本の安全保障に影響を与えかねない。首相はトランプ氏にこうした懸念を伝え、認識を一致させることが欠かせない。北朝鮮が政策を転換し、具体的な結果を出すまで、日米両国が主導して、国際的な包囲網を維持することが大切だ、としている。

個人的な信頼関係?これが日本の外交戦略なら、日本は石器時代のような話をしている。個人的な信頼関係とは、深く練られた戦略の上に求められるものだ。白紙のような無計画さで圧力だけを叫んできたが、さすがに孤立を感じたようだ。むしろ末席にさえ座れるかの責任を追求して欲しい。

日本経済新聞・社説
出直し迫られる2年目の仮想通貨業界

別名「仮想通貨法」とも呼ばれる改正資金決済法が2017年4月に施行されて1年となる。改正法は、取引の安全と安定を高める目的で仮想通貨交換業者に登録制を世界で初めて導入した。新たなイノベーションを通じ、送金や決済など金融取引の利便性を向上するのが狙いだが、むしろ誤算と混乱ばかりが表面化した。信頼の回復へ、仮想通貨業者は根本的な出直しを迫られている。そのひずみが端的にあらわれたのが、1月に大手コインチェック(東京・渋谷)で発生した580億円相当の仮想通貨の巨額流出事件だ。派手な広告宣伝を通じた顧客集めを優先し、肝心の預かった顧客資産をハッキングから守る基本的な体制がずさんだった。正規の登録業者にも信頼回復に向けた努力が欠かせない。改正法は業界の独自ルールを定める統一の自主規制団体の設立を想定したが、いまだに承認されていない。個別業者の利害による主導権争いをしている場合ではない。基盤技術となるブロックチェーンとあわせ、幅広い応用が期待される仮想通貨の取引は国境を越える。ようやく始動した国際的なルール作りに、金融庁はこの1年の教訓をいかして貢献すべきだ、としている。

毎日新聞・社説
米FBの情報不正利用 潜むリスクに関心持とう

代表的なSNSの米フェイスブック(FB)を利用する最大8700万人分のデータが第三者に不正利用された問題である。同社の緩い情報保護体制には非難が集中し、最高経営責任者ザッカーバーグ氏は米議会への説明を求められている。FBは、自由にアクセスできる個人情報の範囲を制限するなど、再発防止策を発表した。ザッカーバーグ氏も「過ちを犯した」と責任を認めた。ではなぜもっと早く行動しなかったのかと問わずにはいられない。来月には欧州連合(EU)で、個人のデジタル情報を保護する規制が強化される。外国企業であってもEU内で取引があれば、違反した際、最大で年間売り上げの4%か2000万ユーロ(約26億円)のいずれか大きい額が罰金として科せられる。「便利」や「無料」につられ、つい自分の情報を制限のない空間に放ちがちだ。何気ない「いいね!」も、悪用する側には個人の素性を知るための宝の一片となり得ることを忘れずにいたい、としている。

何とも軽薄だ。ブームになれば持ち上げ、転ぶと叩く。本当に仮想通貨やSNSの利便性もリスクも認識していない。仮想通貨が危ういのは投機に傾いているからで、利便性を考えた取引業者は、日本国内はゼロに等しい。ブロックチェーンの技術を商取引のイノベーションに応用しようとしているベンダーは、世界にも希少だ。行政に規制させ、業界団体を設立すれば危機が下がるという日経の発想自体が終わっている。Facebookのリスクは個人情報が悪用したからではない。広告とともに個人情報が抑止できない状態で利用されていたことだ。その意味も理解していない批判は的外れなものばかりだ。日本がサイバー攻撃に遭ったら、この2紙は為すすべなく情報操作に乗りそうだ。インターネットのメディアよりも信頼できない。

Wall Street Journal
貿易摩擦、早くも米雇用統計に影響か (2018.4.7)

貿易摩擦と乱高下する株式相場は、労働市場の引き締まりで採用難に直面している企業幹部を不安にさせるかもしれない。企業はほんの少し前まで、経済成長の弱さを心配するあまり、必要最低限しか採用していなかった。ドイツ銀行のエコノミスト、トーステン・スロク氏は、今年初めまで企業に強い追い風となる地合いだったため、貿易を巡る緊張は企業幹部に悩みをもたらしたと指摘した。その根拠は物品生産部門の雇用に明白に表れている。同部門の雇用は1万5000人増と、2月の10万6000人増から大きく後退した。建設業が1万5000人減少したのが主な要因だ。悪天候が打撃となったものの、建設業者は大量のアルミニウムや鉄鋼を使うというのも偶然ではない。物品生産部門はサービス部門より経済規模は小さいが、昨年の不安定さから持ち直した雇用に関し、ここ数カ月の伸びの大きなけん引力となっていた。天候の面では悪条件となった1カ月のみのデータだが、貿易戦争の兆しが見え始めたこととタイミングが重なるのは、偶然ではないかもしれない、としている。

人民網日本語版
対話と協議による問題解決の機会 米国は何度も見過ごし (2018.4.5)

中国外交部(外務省)の耿爽報道官は4日の定例記者会見で、中米貿易摩擦について「対話と協議による問題の適切な解決に向けた最良の機会を米国は何度も見過ごしてきた」と述べた。中国側の対話交渉の扉は常に開いている。対話と協議を通じた関連問題の解決の推進において、中国は十分に誠意を示し、さまざまな活動を展開してきたが、対話と協議による問題の適切な解決に向けた最良の機会を米国は何度も見過ごしてきた。中国は米国が状況をはっきりと認識し、理性を保ち、ビジネス界や国民の声に耳を傾け、一国主義や保護貿易主義的なやり方をすみやかにやめ、対話と協議という方法によって中国と貿易の溝を解決することを希望する、としている。

貿易戦争に脅えているのは、明らかにアメリカ。トランプ政権の政策は支持を得られていない。少しでもネガティブな結果が出たらトランプ氏は方針転換するだろうか?中国の言う最良の機会があったとは、いつのことだろう?中国がアメリカに貿易赤字を減らす努力を打診した記憶はない。中国も誠実に取り合わなければ、やがて批判に晒される。

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