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3321.報道比較2018.4.6

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憲法改正の議論がはじまった時に、改正の気運を崩すために出そうと思っていたが、今なら安倍政権の憲法改正を頓挫させることができると見込んでのリーク。そんな印象。そんな安倍政権が、自衛隊のために憲法改正を?笑い話か?

朝日新聞・社説
イラク日報隠蔽疑惑 安保政策の土台が崩れる

「ない」と言っていた公文書が見つかっただけではなく、その存在に1年前から気づいていたのに、大臣にも報告せず、ずっと伏せていたというのだから、驚き、あきれるほかない。安倍政権の下では、南スーダンPKOの日報問題や、森友学園をめぐる財務省の文書改ざんが明らかになっている。年来指摘されてきた防衛省・自衛隊の隠蔽(いんぺい)体質に加え、公文書管理や情報公開、国会答弁を軽視する政権の体質が、今回の問題の根っこにあるのは間違いない。国民の「知る権利」に反して、政府が不都合な情報を隠す恐れが指摘される特定秘密保護法の制定。歴代政権が一貫して認めてこなかった集団的自衛権の行使に道を開いた安全保障関連法の整備。そして今、安倍首相は憲法9条に自衛隊の存在を明記する憲法改正に強い意欲を示している。政権・与党は9条論議の前になすべきことがある。自衛隊の隠蔽体質を一掃し、文民統制を機能させることだ。その立脚点なしに、国民の幅広い理解を必要とする9条論議などできないということを、首相は肝に銘じるべきだ、としている。

産経新聞・社説
イラク日報の隠蔽 自ら強さを損なっている

陸上自衛隊の海外派遣時の日報をめぐり、またもや隠蔽が明らかになった。防衛省が国会に対して「ない」と説明してきたイラク派遣時の日報の存在が伏せられていたのである。小野寺五典防衛相が国民に謝罪し、防衛政務官をトップとする調査チームに全容解明を指示したのは妥当だ。調査が難航すれば特別防衛監察に踏み切ることが必要になろう。軍事組織である自衛隊にとって指揮命令系統がきちんと機能することこそ生命線である。不都合であっても事実を速やかにトップに上げられないようでは、国民を守る戦いで任務を達成できまい。陸自の日報の扱いにも疑問がある。迫撃弾が撃ち込まれることもあったイラク派遣時の日報は、貴重な「戦訓」を読み取る資料であり、国民の財産である。文書管理のありようを根底から考え直すべきである、としている。

毎日新聞・社説
繰り返された陸自の隠蔽 常識が通じぬ内向き体質

昨年明らかになった南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽に続き、イラク派遣部隊の日報も陸上自衛隊がその存在に気づきながら1年以上隠し続けていた。昨年2月に当時の稲田朋美防衛相が調査を指示し、1カ月後に陸自研究本部で見つかったが、防衛相に報告されていなかったという。今年1月に報告を受けたという陸幕から、統合幕僚監部を介して小野寺防衛相に情報が届くまでの2カ月半の空白だ。統幕には背広組の官僚もおり、防衛相を補佐する防衛省内局との連絡調整に当たっている。内局も含めてどこまで情報が共有されていたのか、早急に解明すべきだ。自衛隊という実力組織の文民統制は最終的に政権全体の問題だ。防衛省だけの問題で片付けられないことも指摘しておきたい、としている。

ずっとくすぶっていた事実が、内閣支持率の低下とともに顕在化したのだろう。憲法改正の議論がはじまった時に、改正の気運を崩すために出そうと思っていたが、今なら安倍政権の憲法改正を頓挫させることができると見込んでのリーク。そんな印象を受ける。見るからに当時の防衛省の稲田氏が信頼されていなかったことと、戦闘という文言へのこだわりという、財務省が忖度で書き換えたような幼稚な対応は防衛省の現場は受け入れなかったのだろう。統制できない事態を作った原因は政府の側も十分にある。もちろん、軍とも言える自衛隊にこのレベルの制御しかできていない日本はとんでもなく危険であり、あってはならないことだが。そんな安倍政権が、自衛隊のために憲法改正を試みる。笑い話か?

Wall Street Journal
米中貿易紛争巡る中国の瀬戸際政策 (2018.4.5)

中国の習近平国家主席はドナルド・トランプ米大統領を貿易で簡単に勝たせたりはしない。米政府の関税案に対する中国政府の素早い反応からは、こうしたメッセージが見て取れる。米政府は3日、500億ドル(約5兆3500億円)相当の中国製品に25%の関税を課す方針を発表。その数時間後、中国国務院(政府)が米国からの輸入品を対象にした500億ドル相当の関税品目リストを発表した。世界の2大経済大国間の貿易紛争リスクを受け、4日の米株相場は急落して始まったものの、米経済に堅調な成長の兆しが見られたことで持ち直した。中国政府の関税品目リストは、米国からの対中輸出品上位2品目の大豆と航空機が含まれている点でも注目に値する。両産業とも米国が世界首位の生産国であり、中国が最大の輸入国だ。この措置は少なくとも短期的には中国の企業や消費者に悪影響を及ぼす。しかし、関税が継続した場合、もっと大きな痛手を受けるのは米中西部の農家や米航空機大手ボーイングの労働者たちだ。トランプ氏の保護主義はとりわけ2016年の大統領選挙で同氏が勝利を収めた州の農家を痛めつけることになる、としている。

人民網日本語版
米国の一国主義のやり方は他人も自分も損なうもの (2018.4.5)

米国通商代表部(USTR)は現地時間の3日午後、「通商法301条」に基づく調査の結果を踏まえ、追加関税の対象とする中国製品の項目リストを発表した。中国製品1300項目余りに25%の高関税を課すよう提起しており、主な内訳は情報・通信技術、宇宙航空、ロボット、医薬品、機械などの製品だ。米国の今回の「301条調査」を見ると、中国のハイテク製品を、とりわけ「メイド・イン・チャイナ2025」をターゲットにしたものであることがわかる。中国はより多くの商品を製造して国民の日に日に増大する素晴らしい生活へのニーズを満たさなければならない。中国は常に開放を進めており、ドアを閉ざして「メイド・イン・チャイナ2025」に取り組んでいるわけではない。中国は世界に自国の市場を開放しており、世界市場も中国に向かって開放されることを望んでいる。現在の多様化した世界では、相互尊重と協力・ウィンウィンの理念がますます多くの賛同を得ている。中米経済には緊密な結びつきがある。いかなる一国主義的な振る舞いは他人を損ない、自分をも損なうことになる、としている。

米中の貿易戦争は過熱してきた。まだ沸騰はしていないが、生成を装って対話できる限界値は、もう少しで突破する。どちらが先に根を上げるかは見えないが、利を得たいのはアメリカ側なのを考えると、中国が譲歩を見せる可能性が高い。どの分野の譲歩がベストか、中国は答えをすでにもっていると思う。

日本経済新聞・社説
財政健全化への本気度が問われる

政府が2019年度以降の財政健全化計画の議論を始めた。昨年秋に安倍晋三首相は、20年度に国と地方の基礎的財政収支(PB)を黒字にする目標を断念した。それに代わる新目標と実効性のある計画づくりが焦点になる。中間評価では、その主な要因として、税収の下振れ、消費税率引き上げの延期、補正予算の影響をあげた。ここからも、今の財政健全化の進め方への問題が浮かび上がる。2度にわたる消費税率引き上げの延期も、財政健全化の遅れに響いた。毎年繰り返される補正予算による歳出上積みも財政健全化を遅らせる要因になっている。当初予算で認められなかった歳出を補正予算にすべりこませるといったことはやめ、補正予算の歳出は災害復旧など真に必要なものに絞りこむことを徹底すべきだ。6月にまとめる新たな財政健全化計画では、歳出抑制をどこまで徹底できるかが焦点になる、としている。

読売新聞・社説
カジノ与党合意 副作用の除去は容易ではない

自民、公明両党は、統合型リゾート(IR)の中核と位置付けるカジノの規制のあり方について合意した。焦点だった日本人客の入場料は、1回6000円とすることで決着した。依存症対策を重視して、政府案から大幅に引き上げた。入場回数は「週3回かつ月10回」までとする。事業者を監督するため、カジノ管理委員会を新設し、強い権限を付与するという。どう実効性を確保するのか。十分な議論が行われたとは言い難い。既存のギャンブルによる依存症は、社会問題化している。この対策こそ、急がねばならない。与党は議員立法で、医療体制の整備などを盛り込んだギャンブル依存症対策の基本法案を国会に提出している。野党と協議し、速やかに成立させるべきだ、としている。

防衛省不祥事からは目を反らすが、じわりと政府批判。日経と読売の微妙な社説の意味は何だろう?日経の財政健全化は、安倍政権の本気度は低く、メディアも本気の批判をしてきたとは言い難い。読売は珍しくずっとカジノには否定的。維新が嫌いなのか、カジノを嫌うパチンコ業界に近いのではと邪推している。日経や読売に本気のジャーナリズムを感じたことはない。年明けに感じた鋭さはどこへ行ってしまったのだろう?

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