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3319.報道比較2018.4.4

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公務員の暴走、はじまる。今回は国民は賞賛するだろう。だが、調子に乗らせると、2.26事件に至る。謝罪と是正が必要なのは政府だが、絶賛していい手法ではない。ここまで日本を破壊したのは安倍政権だ。

朝日新聞・社説
イラク日報 陸自の隠蔽体質またも

防衛省が国会答弁で存在しないとしてきた陸上自衛隊のイラク派遣時の日報が見つかった。2004~06年の延べ376日分、1万4千ページに上る。見つかった日報は、現場の生の動きを伝えるもので、検証の基礎となりうる。防衛省は今月半ばまでに、資料要求した国会議員に開示するとしているが、「黒塗りばかり」というのは許されない。検証に資するよう最大限の開示を強く求める。そもそも、なぜイラク日報は「ない」とされてきたのか。PKO日報と同様、派遣に疑問を抱かせるような情勢の厳しさを隠そうとしたのではないか。そんな疑いが拭えない。国会を軽視し、独断で政策を進めようとする安倍政権の体質にも通じるものだ。森友問題での財務省の決裁文書改ざんの真相は不明のまま。行政への信頼を根底から掘り崩す危機的な事態である。イラク派遣に限らず、公の記録はあらゆる政策決定の検証に欠かせない。ずさんな管理は国会だけでなく、現在の、そして将来の国民への背信でもある。そのことを忘れてはならない、としている。

毎日新聞・社説
「イラク日報」今ごろ発見 説明のつじつまが合わぬ

南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽問題では昨年7月、当時の稲田朋美防衛相が引責辞任に追い込まれた。イラクの日報については昨年2月の国会で稲田氏が「残っていないことを確認した」と答弁していた。ところが今年1月になって、陸自研究本部(現・教育訓練研究本部)などで2004~06年の日報データが見つかったという。今年1月に見つかったのに、3月末まで小野寺五典防衛相に報告されなかったというのも解せない。陸自が統合幕僚監部に報告してからも1カ月以上かかっている。そもそも日報は、海外に派遣された実力組織の貴重な活動記録である。教育訓練のために保管されていたのはむしろ当然だろう。それがなぜ「なかった」ことにされ、小野寺氏への報告が遅れたのか。防衛省の説明はつじつまが合わない。早急に経緯を調査すべきだ、としている。

公務員の暴走、はじまる。今回は国民は賞賛するだろう。だが、調子に乗らせると、2.26事件に至る。謝罪と是正が必要なのは政府だが、絶賛していい手法ではない。ここまで日本を破壊したのは安倍政権だ。

読売新聞・社説
「東海第二」協定 再稼働の理解深める仕組みに

日本原子力発電が、東海第二原発がある茨城県東海村に加え、水戸市など周辺5市と新たな安全協定を締結した。原発再稼働と、40年超の運転延長について、事前に同意を得ることを明文化した。東海第二は、東海村と5市のいずれもが同意しなければ、再稼働できない。安全協定に、拘束力の強い権限を法的根拠なく盛り込むことには、疑問を拭えない。東海第二原発の再稼働に向けた原子力規制委員会の審査は難航している。原電が保有する原発は全て停止中だ。再稼働に必要な安全補強に要する約1700億円の工事費用の確保は見通せない。経営的な苦境に安全協定が加わり、原電は、極めて厳しい状況に追い込まれたと言えよう。他の地域でも、安全協定の事前同意の範囲を拡大するよう求める声がある。原発事故を受けて、半径30キロ・メートル圏内まで避難計画の策定が課せられたためだ。事前同意を「政治の道具」として利用することにならないか。原発の立地条件は多様なだけに、地域の実情を踏まえ、住民にとって役に立つ安全協定にすべきだ、としている。

再稼働派、苦しい状況だ。再稼働派は、論理的に原発の再稼働を説明できなかったと反省して、再考すべき時期だ。使えるものは使いたい、投資したからには回収したい、もったいから動かそうでは、完全に無理。日本の電力が逼迫しているというのは虚構。電気代が高いという経済的論理も弱い。地球温暖化だ唯一の重要課題だが、再生エネルギーへのシフトをいっしょに議論しなければ、脱原発派は再稼働を受け入れられない。そろそろ本音を言ったらどうだろう?死守したいのは雇用では?既得権では?補助金では?
私は建設的な議論の末に脱原発が理想的だとずっと思っている。明るい未来のために、今の原発をある時期までの移行期として稼働するという論理なら、合意は形成できると思う。その話題に、雇用や地域復興も入れられないとは、私は思わない。素直に話さずに隠すから話が進まないだけだ。もし素直に話せば、再生エネルギーへの立て替え需要は生まれるだろう。廃炉と新発電施設建設の特需が生まれる。失うのが恐いと固執しているから、すべてが手の中から消えていくのだ。いまの日本全体の構図が見える。

産経新聞・社説
北への追加制裁 圧力維持へ傾注する時だ

ほほ笑み外交や融和の演出に惑わされてはならない。北朝鮮の非核化に向け、いまこそ、圧力に傾注すべきだ。北朝鮮は米国や韓国などとの話し合いを求めているだけで、核・ミサイル開発を放棄したわけではないからだ。相次ぐ安保理決議は、北朝鮮向けの石油精製品など、北朝鮮の貿易を大幅に制限した。だが、密輸を許しては効果は大きく減じる。決議を厳格履行する上で「瀬取り」摘発の努力は欠かせない。北朝鮮が話し合いを求めてきたのは、経済制裁と軍事圧力の効果の表れであり、そのゴールは北朝鮮の完全な非核化や拉致問題の全面解決であることを改めて確認しておきたい。李容浩外相がロシアを含む外遊に出発するなど、北朝鮮は多角的な外交を始めた。だが、日本政府にあせりは禁物である。米韓を含む各国と連携しながら引き続き、国際圧力を主導すべきだ、としている。

産経は苦しそうだ。防衛省で日報が出てきた話題を避けても、日本の孤立が際立つ主張しかできない。安倍政権も同じ心境だろうか。圧力を語って何を得るのか、それが非核化だとしたら、ずいぶんお気楽な発想だ。世界の核が圧力で止まったことなど、一度もない。

人民網日本語版
対米関税上乗せは対応であり警告 (2018.4.3)

中国側は4月2日から、米国からの輸入品128品目に15%または25%の関税を上乗せすることを決定した。これは世界貿易機関(WTO)のルールを運用して、米国による輸入鉄鋼・アルミニウム製品への追加関税(232条措置)が中国の利益にもたらす損失との均衡を取り、中国の利益を守るための正当な措置だ。国際的慣例から考えると、米側の301条調査報告における対中非難は成立しない。中国の実施する技術移転規範は1985年の国際技術移転行動規範(草案)を完全に参照して定めたものであり、米国も国際技術移転行動規範に参加していたことを知っていなければならない。中国の技術移転規範は明らかに国際的慣例に合致している。数10年間の発展を経た今日の中国は、貿易戦争を始める相手国に対して少なくとも同程度の損害を与えるに十分な実力を持つだけでなく、その実力を用いる揺るぎない意志を持つ。だが貿易戦争は結局は良い事ではない。自己改革ではなく保護貿易主義に頼れば自国の実体経済セクターを立て直すことができるというのは、全くの幻想だ。両国が共に傷つくことを避けるため、争いを始めた者は保護主義的措置を撤回することこそが得策だ、としている。

Wall Street Journal
米中貿易戦争、「相打ち」で米農家直撃 (2018.4.3)

中国は2日、米国への報復関税に踏み切った。トランプ政権が先月、国家安全保障を理由に鉄鋼(25%)およびアルミニウム(10%)に輸入関税を課したのに対し、今度は中国が米国から輸入する128品目に新たな関税を課す措置を実施した。中国の反応は今のところ抑え気味で、影響を受けるのは年間30億ドル(約3180億円)相当、すなわち米国の対中輸出品の約2%の規模にとどまる。だが今回の措置は、貿易戦争が拡大すれば、米産業界、特に農業を直撃するという明確なメッセージを送っている。米国の豚肉生産者はこの報復措置における最大の標的だ。中国向けに昨年10億ドル以上を輸出したが、今後は25%の関税を課されることになる。恐らくよりダメージが大きいのは米国産の果物やナッツ、スパークリングワインに課される15%の関税だろう。ワシントン州のリンゴ農家は2015年にようやく中国市場への参入を果たし、3年前にゼロだった輸出量が急増していた。米国から中国へのワイン輸出(カリフォルニア産がほぼ100%を占める)は昨年10%増の1億9700万ドルに達した。だが全生産量からするとまだ小さな比率にとどまる。これらの産業は市場シェア拡大への逆風に見舞われることになる。トランプ氏は米経済の成長加速につながる税制改革や規制緩和といった政策上の成果を危険にさらしている。株を売ることで投資家が示したのはまさにそうした懸念だ。ホワイトハウスの中にきちんとこれに注意を払っている者はいるだろうか?、としている。

日本経済新聞・社説
米国の「取引」通商外交を憂慮する

米国のトランプ政権の強硬な通商政策の波紋が世界に広がっている。米国が3月下旬に中国製の鉄鋼、アルミ製品にかけた追加関税への対抗措置として、中国政府は、米国産の豚肉、ワインなど合計128品目に最大25%の関税上乗せを発動した。トランプ政権が過去の米政権と比べても異例なのは、通商政策に原則がなく、2国間の「取引」外交に終始していることだ。まずは制裁関税などで脅しをかけ、2国間交渉のテーブルに相手国を引き出し、管理貿易的な措置もいとわずに、国内選挙向けに「成果」といえる譲歩を勝ち取ろうというまさに原則なき取引だ。日本は米国と緊密な同盟国であるにもかかわらず、安全保障を理由とした鉄・アルミ製品の追加関税の対象国になった。日本は多国間の通商ルールを尊重し、米国の問題ある行為についてはWTOに提訴して解決を目指すべきだ。今月の日米首脳会談で、トランプ大統領は、2国間交渉による問題解決を持ちかけてくるかもしれない。安倍晋三首相は、多国間協調に基づく自由貿易の重要性を粘り強く訴えるべきだ、としている。

中国政府はWTOのルールを慎重に読み解いた上での行動のようだ。人民網の論理的主張に、きっとアメリカの誰も反論できない。行動に出てしまったトランプ政権は、どう収集するつもりなのだろう?ところで日経は完全に他人事。日本も貿易で警告をアメリカから受けているのに、憂慮すべきは日本の対案のなさでは?

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