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3311.報道比較2018.3.27

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日本の財政再建にも似た、アメリカの赤字。しかも、この赤字に頼って世界が稼いでいる。財政が破綻しているように見える日本円が安全通貨と世界で言われる不思議のように。

人民網日本語版
米国の対中貿易赤字には的確な処方箋が必要 (2018.3.26)

トランプ米大統領はこのほど、600億ドル相当の中国製品に関税を課すとともに、中国に対して技術移転と買収を制限する大統領令に署名し、世界の金融市場を揺るがせた。最近のトランプ政権の中国に対する一連の「タカ派」貿易措置からは、中米間の貿易不均衡の原因を中国に帰していることが見てとれる。だが事実はどうなのか?中米間の貿易不均衡の問題をどう見るべきなのか?中米間の経済・貿易協力はどう発展すべきなのか?中国銀行米国地域頭取、米国中国総商会会長の徐辰氏に話を聞いた。中米間の貿易については、避けられない問題が1つある。これは米国の対中貿易赤字をどう読み解くかだ。「米国の貿易赤字の根本的原因は、米国内の需要中心の経済構造または需要が供給を上回る状況にある」。徐氏は「米国の赤字問題は中米貿易に特有のものではない。米国は1976年以来、常に世界貿易において赤字を抱えてきた。過去20年近く米国は常に消費が高く、貯蓄が低く、国内製品では消費者の需要を満たせず、外国商品を大量に輸入することで補う必要があり、貿易不均衡を招いてきた。最新の減税政策は住民に実質所得の増加をもたらす見込みだ。これは輸入品の消費を一層刺激する」と指摘。徐氏は「経済法則に従わず、指令によって赤字を減らす『処方箋』で『病気を治す』のなら、積極的な効果を得られないだけでなく、反対に米国が長年提唱してきた市場化原則を損なうことになる」とした、としている。

Wall Street Journal
中国に新関税、iPhoneが示す問題とは (2018.3.23)

ドナルド・トランプ米大統領が22日、いよいよ貿易政策で中国に急襲を仕掛けた。今回の判断はこれまでよりも正しいターゲットに近づいたとは言えるものの、大きな貿易戦略の一環とは思えない。関税を課すやり方は中国にダメージを与えるが、それと同等の痛みを米国民および米企業にもたらすからだ。アップルの「アイフォーン(iPhone)」を例にすれば、同製品は中国で組み立てられているが、中国からの貢献は主に労働力だ。米カリフォルニア州で行われているデザインなど、製品価値のほとんどは中国以外の国から持ち込まれ、それが再び中国から米国に向けて輸出されている。だが貿易統計上、iPhoneの価値のほとんどは対中貿易赤字の一部として算出される。トランプ氏はiPhoneに関税を課すつもりだろうか? 同氏はロバート・ライトハイザー米国通商代表に対し、15日以内に関税引き上げ対象リストをまとめるよう指示した。アップルはおそらく、例外措置の対象となるだけの影響力はあるだろうが。中国が成長を維持し、かつ攻勢をかけ続ければ、世界秩序にとって無視できないリスクになる。だが手当たり次第に関税を課すだけでは、中国の指導者たちに貿易ルールを守るよう説得することはできない。米国は忍耐強く高度なリーダーシップを発揮し、他国政府にもこの動きに賛同するよう働きかけるべきだ、としている。

アメリカと中国の貿易戦争は、どこを見ても中国が理性的でアメリカが短絡的だ。たとえ知財や政府の極度な干渉があるとしても、今のアメリカのやり方を肯定する人はいない。
ところで、人民網の記事を見ると、アメリカの貿易赤字は、長い目で見れば破綻は確実だ。アメリカの消費に支えられたライフスタイル、世界の経済をアメリカの消費が支えている現状は、どこかで終末が訪れる。アメリカが借金の帳消しを求めるのがもっとも平和的と思えるほど、未来は見えない。貿易赤字を悪と捉えるのは誤りだとの論理は正しいのだが、ならばアメリカの貿易赤字は放置していいのかと言えば、絶対にノーだろう。日本の財政再建にも似た、アメリカの赤字。しかも、この赤字に頼って世界が稼いでいる。財政が破綻しているように見える日本円が安全通貨と世界で言われる不思議のように。

朝日新聞・社説
終末医療指針 人生の最期考える機に

人生の終わりに、本人が望む医療やケアを受けられるようにするための厚生労働省の指針が、11年ぶりに改定された。指針は、最期のあり方について家族や医療・介護の関係者らと話し合いをくり返し、文書に残すように提唱する。アドバンス・ケア・プランニング(ACP、患者の意思決定支援計画)と呼ばれる取り組みだ。いざというとき、自分に代わって治療やケアの検討をしてくれる、信頼できる人を決めておくことの重要性も盛り込まれた。厚労省検討会が昨年末おこなった意識調査では、最期を迎える場所を考える上で重要だと思うことに、約7割が「家族等の負担にならない」を挙げた。家族への配慮から、本当の思いとは違う考えを口にする事態も想定される。それを見極め、本人が望む医療やケアを実現するために、専門家も交えた話し合いを重ねる必要がある。まずはACPについての理解を深めることから始めたい。終末期に本人や家族らと協議した際に医療機関に支払われる「相談支援料」が、「国の医療費抑制がねらい」との批判を受け、凍結された過去もある。細心の注意を払いながら、息の長い取り組みが求められる、としている。

産経新聞・社説
自民党 信頼を取り戻し仕事せよ

自民党大会で、安倍晋三首相(党総裁)は「森友学園」への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改竄について、「行政の長として責任を痛感している。深くおわび申し上げる」と改めて陳謝した。公文書改竄を首相がわびるのは当然である。だが、いくたびか謝罪をしても世論がなお厳しい目を注いでいる点を、首相も自民党も深刻に受け止めてほしい。国民への背信行為は、行政内部にとどまらず、政治、政権の問題と見なされている。それを自覚したうえで、解明に真摯な姿勢で取り組むことが求められる。衆院選の争点だった北朝鮮危機と少子高齢化という国難は、厳しさを増している。今国会の最重要法案とされる働き方改革関連法案の行方は不透明になっている。少子高齢化対策は、日本社会の作り替えを伴う大事業でありながら、はっきりとした姿が見えない。年末には、新たな防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画の策定が予定される。いずれも、政権与党としての自民党こそ、積極的な議論が欠かせない。憲法改正の議論も自民党がリードするしかあるまい、としている。

日本経済新聞・社説
英はEU離脱へ現実見据えた提案を

EUは先週の首脳会議で、英国が来年3月に離脱したあとの激変を避けるため、移行期間を設けることで合意した。2020年末まで英国はEUの単一市場に残り、移民受け入れなども期間中は現状通りとなる。これにより、1年後に離脱するといきなり製品に高い関税がかかるといった事態は回避された。EUは移行期間後の英国との関係を決めるため、自由貿易協定(FTA)などの準備協議を始めることも承認した。英国はEUの単一市場や関税同盟から撤退したうえで、EUがカナダなどと結んでいるFTAよりも大幅に自由化度の高い通商協定を結ぶことを期待する。これに対しEUは「離脱後に加盟国と同じ権利や利益を得ることはできない」としている。英国がEUからの移民を制限したり、第三国と独自にFTAを結んだりする自由を選ぶのであれば、EUとの関係はこれまで通りにはいかないという姿勢だ。堂々めぐりの議論をいつまでも続けるわけにはいかない。「いいとこ取りは認めない」とするEU側の主張を踏まえ、英国は主要分野で交渉を前に進める現実的な提案を用意すべきだろう。日本企業は交渉のゆくえを注視し、今後の展開に応じ柔軟に欧州戦略を考えていく必要がある、としている。

毎日新聞・社説
天皇陛下の沖縄訪問 寄せ続けた深いお気持ち

天皇、皇后両陛下はきょうから沖縄県を訪問される。太平洋戦争の戦没者を慰霊するのをはじめ、日本最西端の与那国島を初めて訪れる。両陛下の沖縄訪問は、米潜水艦に疎開船が撃沈された対馬丸事件から70年にあたる2014年6月以来で、皇太子時代を含めて今回が11回目となる。陛下の在位中、最後の訪問となる見通しだ。陛下は現地の人々との交流を通じて沖縄の歴史や文化にも触れてきた。関連する蔵書も多いという。沖縄伝統の琉歌についても琉球王国の王が詠んだ歌を手本に知識を深め、専門家を驚かせるほどだった。今回、初訪問となる与那国島でも地元の伝統芸能を鑑賞する。これほど深いお気持ちを寄せるのは、苦難の歴史を考え続けてきたからだろう。記者会見でも「沖縄の歴史を深く認識することが、復帰に努力した沖縄の人々に対する本土の人々の務めであると思っています」と述べている。本土との溝が深まる中での両陛下の訪問は、国民統合の象徴としての存在をより強く感じさせられる、としている。

読売新聞・社説
町村議会改革 過疎の自治支える人材確保を

総務省の有識者による研究会が、町村議会のあり方に関する報告書をまとめた。現行の制度に加え、新たに、少数の専業議員による「集中専門型」と、兼業を前提とする「多数参画型」を提案した。各自治体が条例で選択できるようにする。政府は来年にも地方自治法を改正し、制度化することを検討している。地方議員を目指す人材を確保するため、現行制度にとらわれず、柔軟な議会のあり方を模索するのは理解できる。集中専門型の議員は、少数精鋭で議案の審議や調査にあたる。議員報酬は大幅に引き上げる。民意の反映を補う観点から、抽選などで選ばれた住民が審議に加わる仕組みも導入する。地方議会の本分は、生活に身近な行政を監視し、政策の優先順位を判断することである。この機能を維持しつつ、見識ある多様な人材が名乗りを上げやすい環境を整えることが重要だ。町村によって人口規模や財政事情、抱えている課題は異なる。民意をくみ取る方法は必ずしも一様である必要はあるまい。「地方のことは地方で決める」との地方自治の趣旨を大切にしたい。議会のあり方や議員の待遇を総合的に検討する必要がある、としている。

国内紙の社説の話題が散漫だ。朝日はほじくって見つけてきたような官報。産経は週末の話題を2日遅れで取り上げている。日経はブレグジット。毎日は天皇陛下。読売は過疎化の町村議会問題。佐川氏の証人喚問を前に、国会が動かないのは判るが、政治だけがニュース・ソースではない。日本が未だに失われたままなのは、散漫だからではないか?集中していない。優先順位が見えていない。問題山積、待ったなしと言いながら、ひとつも本気で片づけない。日本全体がゴミ屋敷のようになりそうだ。

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