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3310.報道比較2018.3.26

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中国が卓越した外交をしている中、日本の政治は誰が見てもお粗末。何の準備もせずに様子見で好機を失う日本とは決定的に違う。一番の貧乏くじが回ってくる結果は明らかだ。何も考えていない人が、最後にハメられる。

人民網日本語版
中国、譲許停止リストを発表 米国の対中輸出30億ドルの商品が対象 (2018.3.24)

中国商務部(省)は23日、米国が通商拡大法232条を鉄鋼とアルミニウムの関税に適用することを決めたことに対する措置として、関税率の撤廃・削減を中止する「譲許停止措置」リストを公表し、意見を公募した。米国が一部の輸入品への関税を引き上げることで中国が被る損失を補うための措置だ。譲許停止リストには7ジャンル、128品目が入り、2017年の統計では、米国の対米輸出額は約30億ドル(1ドルは約104.70円)だった。リストは2部分に分かれ、第1部分の対象は果物やナッツ、ワイン、醸造用アルコール、西洋人参、シームレス鋼管など120品目で、対中輸出額は9億7700万ドル相当。第2部分は豚肉やアルミ・スクラップなど8品目で、対中輸出額は19億9200万米ドル相当が含まれる。第1部分に15%、第2部分に25%の関税を上乗せする。中国側は、さまざまなレベル、さまざまなルートを通じて、米国と交渉しており、WTOの枠組み下で法的行動をとり、他のWTO加盟国と共に多国間貿易規則の安定と権威を守る」と指摘した、としている。

中国が適切なスピードでアメリカとの貿易戦争に対峙できている理由は?すでに準備は万端だった。リーダーシップが完全に機能している。アメリカともレッド・ラインは共有している。いい外交であり、いい交渉の基本だ。見習いたい。

Wall Street Journal
国家安全保障を託されるボルトン氏 (2018.3.23)

自分の好みに合った閣僚チームを作ると公言しているドナルド・トランプ米大統領は22日遅く、ジョン・ボルトン元国連大使をH・R・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)の後任に指名したことを明らかにした。手堅く、経験豊富な人物だ。ボルトン氏の批判勢力は、同氏の好戦性と力を誇示して対抗する姿勢をとがめることが多い。実際、率直な人物ではある。ジョン・ボルトン氏と会話を交わした後、同氏の立場が曖昧だと感じる人はいない。トランプ氏もそうだったに違いない。昨年、政権の初代国務長官の候補として検討しており、以後もたびたびボルトン氏と外交問題を協議している。ボルトン氏の最初の仕事は、トランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による歴史的会談に向けた準備作業となる。われわれはこう推測してよいだろう。北朝鮮は今や、米国に虚勢を張っても無意味だと分かったはずだ、としている。

最初は期待を託すのがWall Street Journalの流儀か、はじめは肯定的に応援する。トランプ氏に限っては相当絶望していたが。実際、今回の選択は北朝鮮には有効に機能している。ボルトン氏の就任でスイッチが入ったのではないだろうが、強硬で挑戦的な態度は、どれも温和な譲歩策に変化した。もちろん北朝鮮の外交戦略でもあるのだろうが、トランプ氏は「これがラスト・チャンス」を繰り返している。その言葉も、脅しではない。何の準備もせずに様子見で好機を失う日本とは決定的に違う。

朝日新聞・社説
自民党大会 岐路に立つ「1強」政治

森友学園をめぐる公文書改ざん問題で安倍政権が揺らぐ中、自民党大会が開かれた。安倍首相があいさつの冒頭、「行政全般の最終的な責任は首相である私にある。改めて国民に深くおわびする」と謝罪し、全容解明と再発防止を誓ったのは当然だろう。与野党を超えて、政治がいま最優先すべきは改憲ではない。森友問題が失墜させた政治と行政への信頼を立て直す。そこにこそ力を尽くすべきだ。国民の財産である国有地が、8億円もの異例の値引きで売却されたのはなぜなのか。一連の経緯を示す公文書がなぜ、どのように改ざんされたのか。背景も含め、十分な解明がなければ国民の納得はえられまい。党大会で首相が改憲に意欲を示した9条への自衛隊明記など4項目は、そもそも改正の必要がないなど説得力を欠くものばかりだ。党大会までの「合意」を取り繕った自衛隊明記案には、党内にも異論がある。連立を組む公明党を含め、多くの政党も前のめりの改憲には否定的だ。それでも改憲を急ぐのか。信頼回復を優先するのか。政権党は岐路に立っている、としている。

日本経済新聞・社説
現状のままで国民の支持を得られるだろうか。自民党が4項目の具体的な憲法改正案を党大会で示し「実現をめざす」との方針を採択

自民党がまとめた改憲案は(1)戦力を持たないと定めた現在の9条は維持しつつ、自衛隊保持を明記する(2)緊急事態の際、内閣が国会の議決なしに法律と同等の政令を制定できるようにする(3)参院の選挙区は都道府県単位とし、合区を解消する(4)経済的理由にかかわらず教育が受けられる環境を整備する――の4つだ。このところの内閣支持率の低下を受け、改憲へと突き進むことを不安視する声は自民党内にもある。若手の代表格の小泉進次郎筆頭副幹事長は大会後、記者団に「信頼なくして憲法改正なしだ」と述べた。森友学園などを巡る問題だ。政権の信頼を回復できないまま、改憲と言われても有権者は納得できまい。緊急事態条項が新設されれば、首相の裁量の範囲は非常に広くなる。安倍首相にそんな大きな権限を与えたくない。そんなふうに思われない政権でなければ、改憲はおぼつかない、としている。

毎日新聞・社説
自民党大会と安倍首相 政権党の自省が足りない

安倍晋三首相(党総裁)は演説の冒頭、「行政全般の最終的な責任は内閣総理大臣であるこの私にある」と国民に向けて陳謝した。気になるのは「なぜ、このようなことが起こったのか」とひとごとのように語った部分だ。首相はこれまでも国会などで全容解明と再発防止を約束する際、枕ことばのようにこのフレーズを繰り返してきた。時間がたてば世論の逆風は落ち着くとの楽観論も聞こえてくる。総裁演説の最後は「いよいよ、結党以来の課題である憲法改正に取り組むときが来た」と語り、憲法に自衛隊の保持を明記する9条改正への強い決意で締めくくった。党大会を機に国会の改憲論議に弾みをつけたいと思ったのだろう。だが、その前提条件となる与野党の信頼関係はもはや失われている。公文書改ざんに反発した野党が改憲論議に入れる状況にはない。客観的な政治情勢と、改憲を急ぐ首相の認識とのギャップは開くばかりだ、としている。

読売新聞・社説
自民党大会 国民の信をどう取り戻すか

自民党の定期党大会が開かれた。首相は演説の冒頭、財務省の決裁文書書き換え問題について、「責任を痛感している」と陳謝した。「全容を解明し、組織を立て直す」とも強調した。長期政権ゆえの緩みや驕りが生じていることは否めない。国民の飽きもうかがえる。来賓の公明党の山口代表は「国民の声に謙虚に耳をそばだて、課題の解決に取り組む時だ」と注文をつけた。首相は緊張感を持って政権運営にあたる必要がある。党大会では、「憲法改正案を示し、実現を目指す」とする運動方針を採択した。自衛隊の明記など4項目を中心に、各党と建設的な議論を重ねるとしている。財政再建と経済成長をいかに両立させるか、超高齢社会を見据えて社会保障制度をどう持続させるか、政策を競うことが重要だ、としている。

危機感を表に出さなかっただけか、本当に危機と認識していないか。アメリカ、中国、韓国、北朝鮮…どこを見ても周到に準備をして、必死に行動しているというのに、この弛緩には失望する。一番の貧乏くじが回ってくる結果は明らかだ。何も考えていない人が、最後にハメられる。憲法の話をしている状況ではないのだが、まだ時間が止まっている。

産経新聞・社説
元韓国大統領逮捕 「またか」で済ませられぬ

韓国の李明博元大統領が、収賄や職権乱用などの容疑で逮捕された。昨年3月、収賄などの容疑で前大統領の朴槿恵被告が逮捕されており、1年のうちに2人の大統領経験者が拘束されるという事態である。韓国の大統領が退任後に逮捕されるのは、全斗煥、盧泰愚両氏を含めて4人目である。李容疑者の前の政権を率いた盧武鉉元大統領は、不正資金疑惑で検察の取り調べを受けたあと自殺した。国のトップにあった者がそろって悲劇的な末路をたどる。とても健全な姿とはいえない。大統領職が必ず不正と近しいのであれば、社会があまりに未成熟である。民主主義や指導者のありようが問われる。大統領経験者が、次々司直の手に落ちる。それは異常なことだと、韓国は認識すべきである、としている。

韓国を貶めたいだけの社説。どうでもいい話だ。この産経だけが、自民党の憲法議論を評価したのを忘れない方がいい。国民の感覚と合致しているとは思えない人たちとだけ、整合性のある自民党案。私は受け入れられない。

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