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3305.報道比較2018.3.21

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このあたりから、地方、自民党内の政権への反対分子、公務員の政権への反発が行動となって現れはじめた。あってはならないことを、強い支持率でもみ消せたが、不信と反発が、今まで躊躇していた告発やリークを後押ししている。安倍政権ではうまくいかないと、今まで協力していた人たちが思いはじめたのだろう。良いことだ。

Wall Street Journal
華為技術巡る「国家安保上の懸念」、米国外にも広がる (2018.3.21)

中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)を巡る国家安全保障上の懸念が、米国の主要同盟国の間でも広がってきた。カナダでは今週、華為が議会で議題に上がったほか、韓国通信最大手の最高経営責任者(CEO)は次世代ワイヤレス機器の供給元を検討する上で、華為は「懸念だ」と述べたとされる。オーストラリアも最近、ソロモン諸島と自国を結ぶ海底ケーブルの敷設を巡り、華為を契約先業者から外すよう、ソロモン諸島に圧力をかけた。米当局者はオーストラリアに対し、華為に関する国家安全保障リスクについて強い懸念を伝えている。オーストラリアは別のケーブルを調達するための資金提供をソロモン諸島に申し出た。ワイヤレス機器では世界最大手、スマートフォン販売では世界第3位の華為に対し、米国は一連の措置を講じてきた。華為は2012年以降、米通信市場から事実上、閉め出された状態にある。きっかけは、同社の機器がスパイ目的で使用される恐れがあると指摘した米議会の報告書だ。問題視されているのは、通信業界での華為の力だ。欧米の政策担当者は、中国が5G技術の開発で優位に立ち、自動運転車やその他のネット接続デバイスの分野でも、強固な基盤を築きかねないと懸念している、としている。

中国企業に、巨大化の試練が訪れたようだ。アメリカ議会がファーウェイを敵視しはじめた理由は、国内通信業界への政治的な配慮が発端だっただろうが、中国という国籍に関わらず、大きくなれば似た障害は確実に起きる。まして、一党独裁で、国内企業に共産党との窓口を義務づけるような国の会社が、通信インフラを担うとなれば、危険視しない方がおかしい。中国企業への似た事例は、ますます増えるだろう。

人民網日本語版
<李克強総理記者会見>中日関係改善には雰囲気だけでなく先見性と揺るぎなさが必要 (2018.3.20)

しばらくの間、中日関係には確かに改善の勢いが生じている。安倍首相からは幾度となく訪日への招待を受けている。私は中日関係改善の勢いが続く雰囲気の中、今年前半に中日韓サミットとあわせて日本を公式訪問することを前向きに検討したい。私は中日関係改善には雰囲気だけでなく、先見性と揺るぎなさが必要だと考える。中日両国首脳の相互訪問は中日関係を正常な軌道に戻すうえでプラスだが、それ以上に重要なのが中日関係の基礎を固めることだ。われわれは「1回限りの取引」をするわけにはいかず、中日関係の好転を持続させる必要がある。中日平和友好条約締結から今年で40周年だ。中日平和友好条約など中日間の4つの基本文書の精神と共通認識を遵守し、堅持すべきだ。中日両国の関係が小春日和のような改善を見せているというならば、いかにして三寒四温のような変化を防ぐかを考えるべきだ。中日関係を持続的安定の方向へ発展させる必要がある。われわれには日本側に期待するものがある、としている。

産経新聞・社説
全人代閉幕 希代の独善国家に警戒を 日本は自由主義の防波堤たれ

習近平・中国国家主席による長期強権体制が本格始動する。全国人民代表大会(全人代)が閉幕し、習氏は演説で「中華民族の偉大なる復興を必ず実現させる」と語った。さらに経済力、軍事力両面で米国を凌駕し、今世紀半ばまでに「社会主義現代化強国」を完成させると宣言した。全人代の期間中、国家主席の任期を2期10年までに制限する規定を撤廃する憲法改正が行われ、習氏は全会一致で再選された。国家中央軍事委員会主席にも再選され、党と国家、軍の最高指導ポストを終身兼務することも可能になった。習氏が、知米派で知られる劉鶴氏を副首相のひとりに起用し、王副主席に外交を指揮させる布陣としたのは、米国の対中姿勢の硬化を察してのことであろう。米国との本格対立は、中国を取り巻く経済環境をさらに悪化させよう。習氏としても当面は緊張緩和を模索するはずである。日中間では相互訪問による首脳会談も検討されている。対話の機会を設ける必要はあるが、重要なのは何を話すかである。日本の国益に加え、価値観を破壊する言動を受け入れてはなるまい、としている。

日本経済新聞・社説
改善傾向の対中外交で長期戦略検討せよ

中国の李克強首相が20日の記者会見で、長く課題だった日本での日中韓首脳会談について、今年上半期の実施に積極的な姿勢を示した。李首相の訪日が実現すれば2013年の就任以来、初めてになる。日中関係の本格改善に資する動きとして歓迎したい。日本での日中韓首脳会談には、李首相のほか、韓国の文在寅大統領も出席する。目下、国際政治の最大の話題は、5月末までとされるトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩委員長の首脳会談である。これに先立ち、朝鮮半島情勢を左右する南北首脳会談が4月に予定されている。中国では20日閉幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で習近平国家主席が主導する「習一極」体制が一段と鮮明になった。それは外交面も同じだ。昨秋の共産党大会では久々に外交を担当する政治局委員が復活し、楊潔篪氏が就いた。外交、内政ともに習政権の司令塔になる王岐山国家副主席と連携しながら、困難な対米外交を担う見込みだ。最近、中国が対日外交で積極姿勢を見せるのは、後手に回った朝鮮半島問題での反省もある。アジアの外交・安全保障で主導権を確保したい中国の思惑にも注意を払いたい。強権色を強める2期目の習政権と今後、どう付き合っていくのか。日本は中長期の対中国戦略を本格的に練る必要がある、としている。

読売新聞・社説
習近平政権 異例の人事は危機感の反映だ

全国人民代表大会(全人代=国会)が閉幕した。会期中、習近平国家主席が再選され、2期目に入った。「2期10年」までとする憲法の規定が削除され、2023年以降の続投も可能になった。習氏は閉幕演説で、今世紀半ばまでに米国に匹敵する「強国」を建設する目標を改めて示した。副首相や閣僚らには、習氏に近い人物が選出された。側近に大きな権限を与え、トップダウンで懸案に対処する狙いがあろう。注目すべきは、習氏の「盟友」で、反腐敗闘争で政敵排除に貢献した王岐山氏が、国家副主席に選出されたことだ。昨秋の党大会で「68歳定年」の慣例に従い、党最高指導部から退いていた。外交を統括する副首相級の国務委員には、王毅氏が外相兼任で昇格した。最近の発言では対日強硬姿勢を抑えている。日本政府は、李氏の来日に続き、安倍首相と習氏の相互往来を実現させる必要がある。懸案の解決には、強大な権力を握る習氏との意思疎通が欠かせない、としている。

政権批判の話題ばかりが目立つ中、必死に違う話題を探す目的が先行しているのだろうが、日中関係の改善を探る日経は、人事と敵視をやめられない産経・読売よりはまともだ。すでに開幕時から判っていた話で、中国胸囲に固執する産経と読売は、戦時中の欧米敵視に通じる。救いようがない。ほとんど権力を失ったが、肩書きとしては首相の李氏が日中首脳会談を語ったのは、関係改善のきっかけにはなる。北朝鮮問題で孤立する中、どんな不利な条件を突き付けられるだろうか?

朝日新聞・社説
政官のゆがみ 官僚は政権の道具か

安倍1強体制の下での政官関係のゆがみを示す出来事が、立て続けに起きている。一つは、政権に批判的な発言をしていた前川喜平前次官が名古屋市の中学で行った講演内容を、文部科学省が調べた件だ。自民党の赤池誠章参院議員と池田佳隆衆院議員が、同省に経緯を尋ねたり、市教委あての質問内容を点検したりしていた。もう一つは、同じ自民党の和田政宗議員がおとといの参院予算委でとった言動である。財務省の太田充理財局長が民主党政権時代に首相秘書官を務めたことを取りあげ、「安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁をしているのではないか」と責め立てた。一方の和田氏の発言は、さすがに不適切とされ、議事録から一部削除されることになった。国会の質疑は政権のためにあるのではない。国民のために事実を語り、ていねいに説明する。当たり前の話だ。それなのに、現政権に不利な話はするなとばかり議員が迫る。許されるものではない。今回の二つの出来事は、熟議を拒み、「敵」とみなした人々を批判し、排除することを繰り返してきた、この5年間の安倍政権の体質を映し出す。深刻な事態である、としている。

毎日新聞・社説
前川氏授業に自民が照会 今の党体質が表れている

意見が合わない者は敵と決めつけて認めようとしない。そんな安倍晋三内閣と自民党の体質を如実に表していると言えるだろう。前川喜平前文部科学事務次官が行った授業内容を報告するよう文科省が名古屋市教育委員会に求めた問題で、自民党文科部会長らが同省に経緯を何度も照会し、質問内容の添削まで行っていたことが分かった。照会していたのは自民党の赤池誠章参院議員と池田佳隆衆院議員の若手2人だ。赤池氏は文科行政に影響力を持つ同部会の会長で、池田氏も会長代理を務めている。驚くことに文科省は池田氏に対して市教委に送る質問項目を事前に示し、その意見を聞いて質問内容を一部修正したという。林芳正文科相はなお「法令に基づいて実査した」と説明しているが、むしろ実態は議員側の主導だったのではないか。政権を批判する者に圧力をかけようとするのは、安倍首相の「1強」が続く中、首相におもねる空気が、若手らの間に広がっていることとも無縁ではなかろう、としている。

このあたりから、地方、自民党内の政権への反対分子、公務員の政権への反発が行動となって現れはじめたように感じる。あってはならないことが、強い支持率でもみ消せたはずが、不信と反発が、今までは躊躇していた告発やリークにつながっている。安倍政権のやり方のままではうまくいかないと、今まで協力していた人たちが思いはじめたのだろう。良いことだ。とともに、私は安倍政権を逃がしてはならないと思う。彼らには、無責任なかけ声だけの政治の後始末を、徹底的にさせるべきだ。

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