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3303.報道比較2018.3.19

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春らしい時期に、メディアの話題が散漫だ。不思議なほど、各紙ボケている。Wall Street Journalは唯一、楽しめる話題だったが…

Wall Street Journal
欧州金融の深い闇、元露スパイ暗殺未遂で露呈 (2018.3.19)

ロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパリ氏とその娘に対する暗殺未遂事件を受けて、マネーロンダリング(資金洗浄)の世界的拠点として、英国に再び注目が集まっている。英国がロシアの仕業だとみる今回の事件により、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と近い新興財閥が築いた不透明な富に対して、英国が驚くべきオープンさを見せていることに懸念が再燃した。近年、欧州で明るみに出た大規模なマネーロンダリング事件に関して、英国で登記を行った会社が異例の役割を果たしている点も危惧されている。EUが組織犯罪やマネーロンダリングに対し、脆弱であることは事実だ。EUは単一市場、そして単一の金融システムを構築し、加盟国内の自由な移動を可能にした。その結果、健全な競争が生まれ、欧州の企業や家計の資金調達コストを低減した。マネーロンダリングの犯罪者に機会を提供している点においても、EUは脆弱だ。とりわけ東・南部など、小規模なEU加盟国では、新興財閥は民営化や公的資金、政府調達などを通じ、国家との関係を悪用することで巨額の富を蓄えることができる。結局のところ、移民大量流入の危機からの教訓はこうだ。EU法の下で、責務の遂行を果たせない、または果たす意欲のない加盟国が存在すれば、権限を新たなEU機関に委譲するか、さもなければ信頼が失われるのかのいずれかということだ、としている。

日本にも闇はあるが、ヨーロッパの闇は恐ろしく深い。ロシア、中国、中東、アフリカ…世界のマネーが汚れたものも含めて流れ込んでいる。これらのマネーは経済活動よりも、移民問題、戦争、国家間の紛争レベルで動かされるマネーだ。アメリカが透明性をベースに金融を手にした意味が理解できる。ウォール・ストリートは、どれだけ批判されても、狂ったように世界のマネーを呑み込んでも、ヨーロッパに比べればフェアだ。日本も透明性を維持できれば、このマネーの一端の流入を見込めるのだろうが…

人民網日本語版
中国経済における足し算と引き算、掛け算とは?  (2018.3.18)

中国復旦大学中国研究院の張維為院長はこのほどインタビューに対し、「足し算」と「引き算」、「掛け算」という3つの面から今年の政府活動報告に示された中国経済の発展の将来について下記のように分析した。
〇「足し算」で進める発展~~中国が「足し算」で進める分野としては、経済の新機能と新興産業グループの拡大と強化、「インターネット+」、人工知能(AI)産業の発展のほか、製造強国建設のスピードアップと集積回路、第5世代移動通信システム(5G)、新エネルギー車の発展なども含まれる。
〇「引き算」で減らす金融リスクと立ち遅れた生産能力~~まず初めに金融リスクを防ぐためのデレバレッジが必要となる。特にインターネット金融の発展をうけて、多くの派生商品のリスクが生じている。現在、中国政府は3年以内に進める3つの攻略任務のうち、第一に重大リスクの防止を掲げており、さらに立ち遅れた生産能力を引き続き淘汰していくとしている。
〇「掛け算」効果のイノベーション~~中国モデルというこの素晴らしい作品を指している。中国はイノベーション主導とイノベーション型国家の建設を強く推し進めており、これは掛け算のような効果を生み出す方法だと言える。「新四大発明」が経済と社会にもたらす効果から、人々はこの点についてすでに目にしていると言えるだろう、としている。

何か興味深い学びがあるかと思ったが、言葉遊びのような内容だった。特に掛け算に関しては、意味さえ不明なほど内容がない。中国のどこにどんなイノベーションが起き、掛け算と評する成果が出ているのか期待したのだが…
言葉だけで遊ぶなら、中国の未来は暗い。本質はもっと深く、中国は確実に強くなっているはずなのだが、中国自身が理解していないようだ。

読売新聞・社説
農産品種の流出 海外戦略の欠如を露呈した

国内で開発されたイチゴやブドウが、知らぬ間に海外で栽培される例が増えている。権利保護の取り組みを急ぎ、貴重なブランドを守りたい。農林水産省によると、韓国産イチゴの9割が日本由来だ。韓国のイチゴ輸出は年4000トン、数十億円規模に上るとみられる。高級ブドウでは、日本の国立研究機関が開発した「シャインマスカット」が中国で栽培されている実態が明らかになっている。国際ルールに基づいて各国で品種登録しておけば、無断栽培を避けられたケースが少なくないはずだ。海外市場への目配りを怠った代償は大きいと言えよう。輸出が見込める品目で、各国の登録申請が間に合う場合は早急に手を打つ。アジア市場は高級食品の需要が急拡大している。これ以上、後手に回ってはなるまい。国際的な品種登録には、国ごとに100万円以上の経費がかかることが多い。規定や書式も様々であるため、開発者が出願に二の足を踏む要因になっている。千葉、三重、香川3県は、共同開発したイチゴ「よつぼし」の国際展開を見据え、大手種苗メーカーと提携した。豊富な海外事業のノウハウに期待している。こうした先進的な事例を参考にしながら、官民の効果的な連携を深めることが求められる、としている。

普通に考えれば、こうなることは農家なら先に判るはず。知らぬ間に、というが、それはあり得ない。どこからがブランドで、どこからが知財か、どこを守れば保護できるのか、考えた上での話になっていない。品種が知財と考えているなら、徹底的に守るはずだし、そうやって保護できている品種も日本国内にいくつもある。農産物は気候や栽培方法にもノウハウがある。苗や種子だけでは再生は困難と甘く考えていたのではないだろうか?品種や商標を登録すれば守られるとの考え方も、むしろ甘い。少しでも改良され、差異を明示できる品種が作られれば、知財は歯が立たない。
これが、日本の全体に起きていることなら、危機感のなさであり、事業を育む上での思考停止の現れだ。だが、ソフトバンクの孫氏や、世界でも安く売りながら利益を最大化しているトヨタのようなプレーヤーもいるのだから、できない能力ではないし、国民的な欠落ではない。また、言われるほど日本の技術だけが流出しているようにも見えない。メディアが流出の悪い事例だけを取り上げて騒いでいるのでは?

日本経済新聞・社説
年金支給漏れに潜む高齢社会の落とし穴

全国の年金受給者のうち約130万人に対し、日本年金機構が2月分の年金を本来の支給額より少なく払っていた。所得控除をしなかったためだ。あってはならぬことである。年金機構と国税庁が連係を密にし万全の手立てをとる必要があるのは言うまでもない。年金の支給漏れは税法改正に伴い年金機構が扶養親族等申告書の様式を変えたのがきっかけだ。従来は受給者が往復はがきを送り返せばよかったが、配偶者控除の制度変更などで年金機構が昨年夏に送った用紙は記入項目が増えた。年金や税に関する書類の様式に正確性を期すのは当然だ。法令の制約から内容が複雑になりがちなこともわかる。それでも、わかりやすい様式と簡便な記入法を追求するのがこれからの執行機関の使命ではないか。民間の金融取引も同じような問題を抱えている。認知症の発症にはいたらなくとも、高齢者の判断力・理解力が衰えるのは避けがたい。超高齢時代に即した金融商品の開発と取引体制の整備に業界を挙げて取り組んでほしい、としている。

数か月前の事故で、大した時間は経っていない。大騒ぎする話だろうか?複雑にしているのは行政よりも政治ではないだろうか?

朝日新聞・社説
米の鉄鋼関税 日欧は結束し翻意迫れ

トランプ米大統領が、鉄鋼とアルミニウムの輸入に新たな関税をかけることを決めた。米国の安全保障が脅かされているというのが理由だが、一方的な輸入制限の発動は、自由貿易体制を危うくする身勝手な振る舞いとしか言いようがない。新たな関税は鉄鋼が25%で、アルミニウムは10%。世界貿易機関(WTO)は安全保障を理由とした輸入制限を例外的に認めているが、戦時のような緊急事態を想定してのことだ。米国の決定に説得力はない。トランプ政権にとって、通商分野での最優先課題は、貿易赤字の半分近くを占める中国との関係だろう。背景には経済面での国際分業の定着があるが、米国に次ぐ世界第2位の経済大国である中国が、国際ルールに照らしてさまざまな問題を抱えているのも事実である。だからといって、トランプ政権のように一方的な措置をとることは許されず、得策でもない。多国間の枠組みの中で解決を目指すべきだ。中国を中心とした世界的な鉄鋼の過剰生産については、G20などで議論が始まっている。知的財産権や電子商取引に関するルール作りも、中国を巻き込みつつ協議を深めたい。「TPP11」の発効を急ぎ、米国に復帰を促すべきだ。それが、多国間協調という自由貿易の根幹を守ることにつながる、としている。

ずいぶん時間が経ってから朝日はアメリカの鉄鋼関税の話題を取り上げた。話題がなかったようにしか見えない。逆効果だ。

産経新聞・社説
平昌パラ閉幕 情熱の力を見せてくれた

平昌パラリンピックで日本は金3、銀4、銅3の10個のメダルを獲得した。前回のソチ大会(6個)を上回る健闘を心からたたえたい。とりわけ金メダリストの奮闘は、情熱の力を教えてくれた。アルペンスキー女子座位で金1個を含む5個のメダルを獲得した村岡桃佳選手は、幼少時から車いす生活を送ってきた。高校2年で出たソチ大会の後、世界レベルの選手を対象とする早稲田大のトップアスリート入試に合格した。パラスポーツの競技人口は伸びておらず、社会との関わりに及び腰の障害者がまだ多いことをうかがわせる。都市機能のバリアフリー化や障害者への偏見をなくすなど、受け入れに向けた社会の変化も急務だろう。強化態勢の遅れは、社会のありようを映している。乗り越えるべき壁は、日常の中にもある。東京五輪・パラリンピックの開催を2年後に控えた日本の宿題である、としている。

閉幕だけを取り上げて善人のような態度を見せる産経の姿勢には共感できない。

毎日新聞・社説
パナソニック創業100年 日本経済占うものづくり

パナソニックが今月で創業100年を迎えた。日本の家電メーカーは世界市場を席巻したかつての勢いに欠けるが、新たな未来像を提示できるかが今後の課題だ。家電メーカーが世界に飛躍した背景には激しい競争がある。ソニーはテープレコーダーやビデオなどパイオニア的な新商品を開発し、シャープは国産テレビ第1号を開発した。ところが、1990年代以降、円高や人件費の安いアジア企業の台頭で家電業界は劣勢に立たされる。パナソニックの津賀一宏社長は「脱家電」を掲げる。収益性の高い自動車や住宅事業など企業向けビジネスの強化にかじを切り、業績は急回復した。だが、事業の方向性は見定められず、そのことはものづくりの苦境を示している。あらゆるものをインターネットでつなぐIoTや人工知能(AI)の活用で、働き方から消費の仕方まで経済社会は大きく変化しつつある。大量生産・大量販売の20世紀に急成長を遂げた日本勢が再び世界で優位な地位を占めることができるのか。日本経済の未来にも重なりそうだ、としている。

新聞が社説で一企業の創業を褒めちぎる?私には絶望しか浮かばない。もう毎日は新聞ではないと思う。社説をやめたらどうだろう?

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