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3300.報道比較2018.3.16

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朝日は手応えを感じているのだろう。調子に乗り過ぎず、裏付けを取る報道をつづけて欲しい。次に足下をすくわれ、ブーメランが返ってくるとしたら、報道に作為が含まれた時だ。朝日はその痛みを十分に知っているはず。せっかく政権が後ずさりをはじめたのだから。

朝日新聞・社説
憲法70年 まず政治と行政を正せ

森友学園をめぐる財務省の公文書改ざんを受けて、混迷する政治と行政をどう立て直すか。それこそが最優先だ。改ざん問題は、憲法の基本的な原則を侵し、民主主義の土台を壊した。行政府が1年以上にわたって立法府を欺いた。国会の行政監視機能は空洞化した。「全体の奉仕者」と憲法にうたわれた公務員のあり方は深く傷ついた。改憲を論じる前にまず、目の前の憲法の危機を正さねばならない。その真剣な政治の営みなくして、失われた国民の信頼は取り戻せまい。憲法は国の最高法規である。歴代内閣の憲法解釈や国会での議論の積み重ねもある。改憲をめざすなら、その改憲がなぜ必要か、丁寧で説得力ある議論を深め、多くの政党と国民の理解を得ることが欠かせない。憲法論議を否定はしない。だがいま拙速に、改憲に動くべき時なのか。政治の優先順位をどこに置くのか、自民党の判断力が試されてい、としている。

毎日新聞・社説
改ざん問題で佐川氏喚問へ 「一体誰のため」が焦点だ

森友学園に関する財務省の決裁文書改ざん問題で、佐川宣寿前国税庁長官に対する国会の証人喚問が来週以降、行われる見通しとなった。喚問の焦点は詰まるところ、一体なぜ、誰のために改ざんが行われたのかである。麻生太郎副総理兼財務相は、改ざんをしたのは財務省理財局の一部職員で、当時理財局長だった佐川氏の国会答弁と元の文書との間に食い違いがあったためだと説明している。一部局の責任だというわけだ。昨年2月の森友問題発覚後、佐川氏は土地の売却価格や手続きは適正で交渉記録は廃棄したと答弁していた。文書の原本に残されていた事実と大きく違っていたのは確かだ。安値での土地売却が報じられた当初から学園と首相の妻昭恵氏とのつながりは指摘されていた。昭恵氏や政治家に関する一切の記述を削除したのは、この答弁との整合性を図るだけでなく、首相との関わりを全て打ち消すためではなかったろうか。長官辞任まで口を閉ざしてきた佐川氏だ。今度は真実を語る時だ、としている。

朝日は憲法改正まで超越すると勢い余った感があるが、手応えは感じているのだろう。調子に乗り過ぎず、裏付けを取る報道をつづけて欲しい。次に足下をすくわれ、ブーメランが返ってくるとしたら、報道に作為が含まれた時だ。朝日はその痛みを十分に知っているはず。毎日は相変わらず、遅い。動きの鈍さが時流を捉えられずにいる。何がスピードを鈍らせているのか、自問して欲しい。せっかく政権が後ずさりをはじめたのだから。

産経新聞・社説
春闘集中回答 働く意欲高める賃上げに

今年の春闘で主要企業の回答が出そろい、賃金水準を一律に底上げするベースアップ(ベア)を前年より増やす企業が相次いだ。だが、賃上げの中身をみると物足りなさが残る。とくに自動車や電機で円安などを背景に過去最高益を記録する企業が続出する中で、賃上げ水準は個人消費を盛り上げるような力強さには欠ける。デフレ脱却を確かなものにするには、賃上げの流れをこれからも継続することが重要である。その原資となる収益を安定的に生み出すため、労使は生産性の向上などにも力を尽くしてもらいたい。賃上げを通じて個人消費を喚起し、脱デフレにつなげるには、働く人の約7割を占める中小企業への波及が欠かせない。大手による下請けいじめなどを徹底して排除するため、政府は取引適正化に向けた監視を強めるべきだ。今春闘では、終業から始業までに一定時間を設け、休息を促すインターバル規制などを導入する動きも相次いだ。働く人の意欲を高めるため、労働時間の短縮や休日増などを含めた処遇改善も労使で着実に進めてほしい、としている。

日本経済新聞・社説
所有者が不明な土地をなくす抜本策を

所有者がわからない土地でも公共的な目的ならば期間限定で利用を認める。政府がこうした制度の創設を柱とする法案をまとめた。土地を有効活用するうえで一歩前進だが、問題を抜本的に解決するためにはさらなる対策が必要だ。今回の法案では、知事が事業の公益性を認めた場合、所有者がわからない土地でも最長10年まで利用権の設定を認める。公園や農産物直売所の設置、イベント開催などを想定しており、企業やNPOも利用できるようになる。道路のような公共事業では土地の収用手続きを簡単にする。自治体が所有者を探しやすくするために、固定資産税の課税台帳を閲覧することも認める。利用権を設定できる事業をできるだけ広げて、塩漬けになっている土地をしっかりと活用したい。問題の背景には管理する手間や税負担を嫌って、相続時に登記しない人が増えていることがある。現在の登記簿には、明治や大正時代に登記されたままで放置されている土地がかなりある。最終的には登記簿や固定資産税台帳、地籍調査などの情報を統合して、土地を一元的に管理する制度を考えるべきだ、としている。

読売新聞・社説
春闘賃上げ回答 中小企業にどう裾野広げるか

今春闘で経団連は、年収ベースで賃上げ率3%の目標を掲げた。中でも基本給を一律に引き上げるベースアップと定期昇給での積極対応を会員企業に求めた。前年を上回るベアを回答した企業が増えたことは、景気回復の追い風となろう。年収ベースで3%に達した企業も目立つ。とはいえ、内訳は賞与の増額が中心だ。ベア・定昇だけで3%を達成した企業は少ない。消費喚起の効果は限定的になりそうだ。継続的な賃上げには生産性向上が欠かせない。業務を効率化する情報技術(IT)投資や高度人材の育成が急務だ。政府は、企業の「人への投資」を促す税制面の支援を強化しなければならない、としている。

政権の不祥事から目を反らしたいのか、産経・日経・読売が小さな話題を取り上げている。働き方改革でデータの信憑性が問われる中の賃上げ。素直に喜べる人などいない。認可が首相案件で進み、国家の財産を捏造で7億も値引きされている中、土地を公共としてなら収用できる案を、誰が賛成するだろう?疑いが晴れなければ、どんな話題も前に進まなくなった。森友学園が、1年放置しても風化しなかった事件だと認識して、考え直した方がいい。いまの政権のやり方のすべてが嘘で汚染されている可能性さえ感じられる中、これ以上の迎合は隠蔽と同質だ。

人民網日本語版
統計局が経済の注目点にコメント 中国は先進国? (2018.3.15)

2017年には中国の都市部・農村部のエンゲル係数(家計の消費支出に占める食費の割合)が29.3%になり、30%を割り込んだ。世界の先例をみると、先進国や豊かな国のエンゲル係数は一般的に20-30%だ。このパーセンテージに基づき、中国は今や豊かな国の仲間入りを果たしたという見方がある。毛報道官は、「その国が先進国かどうかをはかるには、エンゲル係数だけでなくさまざまな指標がある。一人当たり平均所得、一人当たり平均GDP(国内総生産)、国民の所得分配の状況、平均教育レベル、平均寿命などで、特に大事なのは平均所得だ。2017年には、中国の経済規模は確かに世界2位だったが、平均GDPを平均市場レートでドル換算すると9千ドルにとどまり、世界の中では低い水準にとどまった」と述べた。また毛報道官は、「党の第19回全国代表大会の報告の中で変わらない2つのことが取り上げられた。中国は今も、これから長い間も社会主義の初期段階にあるという基本的な国情は変わらないということ。中国は今なお世界最大の発展途上国であるという国際的位置づけは変わらないということだ。発展こそが引き続き第一の任務だ」と述べた、としている。

いつまで中国は発展途上国のスタンスで援助を受けながら規模を拡大していくだろう?アメリカがそろそろこの不誠実さを攻撃するだろう。

Wall Street Journal
北朝鮮非核化への道はイランを通る (2018.3.15)

イランも北朝鮮も、パキスタンの科学者A・Q・カーン博士の悪名高い核拡散ネットワークを通して設計図や材料を入手し、核開発に着手した。確認は取れていないが、一部報道によれば両国の協力体制はより緊密だ。イランは核開発プログラムの責任者モフセン・ファフリザーデ氏を2013年の北朝鮮の核実験に派遣したという。一方、北朝鮮政府のナンバー2が昨年夏にイランを訪問し、10日間滞在したとされる。2015年前半、当時のアッシュ・カーター米国防長官は、北朝鮮とイランが核兵器開発で協力している可能性があると述べている。トランプ氏がイランとの核合意を破棄すれば、北朝鮮は米国を信頼できないパートナーとして見るようになると、オバマ政権時代の当局者らは警告する。実際はその逆だ。北朝鮮の独裁者は、最大限の経済制裁を科したトランプ政権の圧力が効果を発揮したため、会談を希望しているのだ。朝鮮半島の非核化を実現させる道は、イランを通っている。トランプ氏がイラン合意の致命的な欠陥を修正するか、あるいは欧州諸国の抵抗を理由に合意を破棄すれば、北朝鮮を巡るいちかばちかの賭けは成功裏に終わるかもしれない。仮に成功しなかったとしても、イランが北朝鮮に追従して核兵器とそれを搭載できるミサイルを手に入れる事態は阻止できる、としている。

理性的で、いまの世界の地政学リスクを大局的に教えてくれている。トランプ氏の外交は、このコラムに合わせても落第級の失敗はしていない。むしろ良いバランスで機能しはじめている。驚くべきポイントは、トランプ氏は特に兵力や軍事オプションをほとんど使わずに結果を出している。彼は、経済的な制裁とビッグ・マウスだけで、北朝鮮とイランの核リスクを無実化できるチャンスを手にしている。これが実現できたら、ノーベル平和賞とともに、トランプ氏の衝動的に見えても結果を出すディールを賞賛するだろう。その結果、困るのは誰か?アメリカの軍産複合体。世界の好戦的なリーダーたち。それだけだ。トランプ氏は、世界の安全保障に驚くほど貢献しようとしている。

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