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3296.報道比較2018.3.12

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選挙対策ではないか?と言われるトランプ氏の行動が現実になった以上、私は結果を見てみたい。

Wall Street Journal
トランプ氏の「関税安全保障」に論理破綻 (2018.3.12)

トランプ大統領は8日、米国が「重要な軍事・商業システムに不可欠な」アルミニウムに関して、外国に依存し過ぎになっていたと宣言し、10%の輸入関税を課した。真に国家安全保障が目的であれば、そうした関税では不十分である。アルミの製錬にはボーキサイトが欠かせないが、米国はそれに関して完全に輸入品に依存している。米国内の最後のボーキサイト鉱山は30年近く前に閉鎖されているのだ。米商務省はほぼすべてのものに対する関税を正当化できるように、国家安全保障を広く定義している。「国内経済」を弱体化させるあらゆるものは安全保障を脅かすとし、食品や農産物からヘルスケアに至る16セクターを保護が必要な分野に定めている。米国のボーキサイト生産の採算性を取り戻すには輸入関税をかなり懲罰的なものにする必要がある。そうなると米国のアルミ製造業者の競争力は大きく低下する。これまで誰も関税を要求してこなかった理由の1つはそこにあるのかもしれない。米国の鉄鋼・アルミ消費企業は、トランプ氏の関税が競争力を低下させると不満を漏らしているが、今のところトランプ氏とロス氏を動かすには至っていない、としている。

産経新聞・社説
米国の輸入制限 独善極まる発動許されぬ

トランプ米大統領が、鉄鋼とアルミニウムに高い関税を課す輸入制限の発動を命じる文書に署名した。各国との報復の応酬を誘発し、世界貿易はもちろん、米国経済にも悪影響を及ぼしかねない。世界貿易機関(WTO)協定に抵触する恐れもある。どこをとっても、利のない不当な措置である。世耕弘成経済産業相は記者会見で「WTOの枠組みで必要な対応を検討したい」と語った。政府がWTOへの提訴を含む対抗措置を検討すべきは当然である。すでに欧州連合(EU)は、米国が措置を発動すれば、WTO提訴や米製品への報復課税などの対抗措置をとると表明している。トランプ氏は、米国の利益を最大化する修正を前提にTPP復帰を検討する構えだ。その際、鉄鋼の輸入制限も絡めながら譲歩を迫ることは想像に難くない。だが、そうした再交渉には応じるべきではない。自国の都合を押しつけようとする「ごね得」を許さないことが、米国の保護主義に対抗する最善の道筋である、としている。

日本経済新聞・社説
日欧結束し貿易戦争の阻止に全力挙げよ

米国を除く環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国が新協定「TPP11」に署名したのと同じ日に、トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムに輸入制限の発動を命じる文書に署名した。安全保障を理由に鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税をそれぞれ課す。北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉をしているカナダとメキシコについては当面、高関税の対象から外すほか、日本を含む同盟国とも適用を外す協議に応じる余地を残した。それでも原則すべての国を対象とする異例の保護主義政策であるのは問題だ。米大統領に重ねて撤回を求めたい。懸念される事態は、米大統領の決定を受け、各国・地域が米製品向けの関税を引き上げるなどの対抗措置を打ち出すことだ。さらに米国が対抗して高関税の対象を広げれば、報復の連鎖から実質的な貿易戦争に歯止めがかからなくなる可能性さえある。11カ国は国内手続きを急ぎ、早期の協定発効を最優先してほしい。日欧の経済連携協定(EPA)も来年に発効させたい。日本は自由貿易の守護者として先頭に立って努力すべきだ、としている。

正論はどうあれ、選挙対策ではないか?と言われるトランプ氏の行動が現実になった以上、私は結果を見てみたい。Wall Street Journalの言うとおりなら、安価で調達できていたはずの原材料が高騰すれば、インフレは進む。これが雇用と賃上げに適切に変わっていくうちは、批判より称賛が増えるだろう。アベノミクスのように。だが、その後、アベノミクスが目に見える成果も挙げずに息切れしたように、物価上昇と企業の努力が人件費から研究開発、海外移転に変われば、トランプ氏の政策は行き詰まるどころか、アメリカに致命傷を負わせる。これが選挙後ならどうなっても構わないとは、2年の残り任期を持つ大統領は言わないのが普通だ。果たして?

朝日新聞・社説
大震災からの復興 教訓に学び新たな発想で

東日本大震災からの復興に、どう取り組むか。震災から3カ月後に制定された基本法の第2条「基本理念」に、こうある。「単なる災害復旧にとどまらない」「21世紀半ばにおける日本のあるべき姿をめざして」だが、多くの現場で目についたのは「省庁縦割り」「ハード事業優先」「既存の制度本位」という旧来型の手法だ。三陸沿岸に空き地が広がりつつある。盛り土や宅地造成が完了しても、利用されるあてがない土地だ。被災者は仕事や家族などにそれぞれの事情を抱え、時の経過とともに人生設計の決断を迫られた。移転先の変更が相次いだのもやむをえまい。過疎地の市街地や集落をすみやかに再生させる、新次元の制度が必要なのは明らかだ。本格的な検討が進んでいないのは、行政の怠慢というしかない。住宅の再建に最大300万円を受け取れる制度で、広く活用されている。しかし、対象は住宅の全壊と大規模半壊だけで、半壊や一部損壊では一銭ももらえない。仙台弁護士会はことし2月、支援金の増額を提言し、500万円にするよう求めた。被災地で実際に要した修繕費を基準にしたという。震災の教訓に学ぶため、改めて現場に目をこらし、被災者の声に耳を傾ける。そこから新たな制度づくりを始めよう、としている。

毎日新聞・社説
大震災7年 郷土芸能 心の復興には欠かせない

東日本大震災で被災地の祭りや芸能が消滅の危機にさらされている。復興は住宅や道路の整備だけでは成し遂げられない。郷土芸能など無形の文化財は地域の絆を取り戻す大きな力になる。岩手、宮城、福島の3県には2000件以上の郷土芸能があるといわれる。このうち800件近くで伝承者が失われたり、神社や用具が被害を受けたりした。だが復活には多額の費用が必要で、あきらめる集落も多かった。支援の動きは早かった。公益社団法人「企業メセナ協議会」(東京)は震災直後に「東日本大震災 芸術・文化による復興支援ファンド」を設立し、企業や個人から支援金を募って助成する活動を始めた。郷土芸能は震災で大切な人を失った遺族の気持ちを慰め、生きていく力にもつながる。震災を経験し、改めてその価値に気づいた住民も多いようだ。郷土芸能のすばらしさを広く知ってもらい、全国から人を集めるような仕組みをつくれないか。復興には息の長い支援が必要だ、としている。

1日では足りなかったのか、朝日と毎日は今日も震災復興の社説。話が原発事故から復興の遅さ、過疎の進行が話題の中心だ。ただでさえ日本全土に過疎化、人口減が進む中で、東北は二重の苦しみを負う運命になった。大胆な発想のきっかけになればいいが、予算積み増しの言い訳になるなら、カネの減り方が早まるだけで終わる。人口減、歳への人口集中、過疎化の問題は日本だけで起きていることではない。世界の先進国で進行している課題だ。今までの生活を維持するための予算なら、失敗は確実だ。時代の変化への適応が求められる。

読売新聞・社説
緊急事態条項 危機対処を憲法に規定したい

自民党の憲法改正推進本部が、緊急事態条項の考え方をまとめた。大災害で国政選が実施できない場合、憲法が規定する衆院4年、参院6年の国会議員の任期を特例として延長できるようにする。7年前の東日本大震災では、被災地の自治体の運営がマヒし、住民の安否確認も困難を極めた。国会が特例法を制定し、57の自治体で計68の地方選を延期した。災害対策基本法は、首相が災害緊急事態を布告すれば、生活必需物資の配給、物価の統制など4項目に限って緊急政令を制定できると定めている。自民党案には緊急政令を憲法に明文化し、政府が躊躇なく制定できる環境を整える狙いがある。金融システムの高度化や社会の多様化などを踏まえ、緊急政令で対応すべき内容について幅広く議論しておく必要がある。円滑な救助・支援のため、対象や期間を限定した私権の制限の明記を求める意見もある。さらに議論を深めたい、としている。

特例で出た過去があるなら、なぜ憲法を変える必要があるのか?また特例を使えばいい。災害時のために憲法まで備える必要があるのだろうか?憲法が軽くなっている。憲法を変えるための憲法改正論になっている。

人民網日本語版
世論調査:米国人の中国に対する好感度53%、過去30年で最高 (2018.3.9)

米ギャラップ社は6日、中国と日本に対する米国人の好感度に関する調査結果を発表した。これによると、米国人の中国人に対する好感度は53%と、過去30年で最高となった。回の調査は、今年2月初めに実施された。調査の結果、米国人の中国に対する好感度は、この2年間で飛躍的に上昇しており、2016年は44%だったが、2017年には50%となった。また、民主党の支持者がより「親中派」に傾いている状況が、分析から明らかになった。民主党支持者の中国に対する好感度は59%、共和党支持者は42%だった。また、ギャラップ社の調査によると、米国人の日本に対する好感度は、過去最高の87%に上った。また、米国人のオーストラリア、英国およびカナダに対する好感度も比較的高かった、としている。

これから、安定した成長がつづけば、親中派は世界で増えるだろう。だが、経済で中国に防波堤を造る発想も増えるに違いない。投資も、研究開発も、知的財産権も、もう発展途上ではなく立派な先進国だと世界に言われれば、負担もルールも大きく変わる。いまの中国なら、十分に応えられるカネのはずだ。次は自分が延びるのではなく、与える側に変わる時期だ。

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