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3293.報道比較2018.3.9

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Liberal Democratic Party of Japan, Abe

CC Attribution, Photo by MIKI Yoshihito via flickr

3月初旬から、安倍政権の崩落は加速しはじめた。読売は見切ったかのように政府より世論に傾いた。読売は朝日の記事が正しいとの情報を得ていたのだろう。産経、日経、毎日は必死に財務省の話題を避けている。財務省にも検察にもウラ取りのできない能力。政府に迎合していた姿勢が見えるメディアを信じる人などいない。自業自得だ。

朝日新聞・社説
森友と財務省 問われる立法府の監視

森友学園との国有地取引をめぐり、財務省の決裁文書の内容が書き換えられた疑いが出ている問題で、財務省はきのう参院予算委員会の理事会に、文書のコピーを提出した。文書は、これまで国会に示されたのと同じ内容だった。財務省幹部は「現在、近畿財務局にあるコピーはこれが全て」と説明したが、他にも文書があるか否かは「調査は継続中」と明確にしなかった。問われているのは、立法府と行政府の関係の根幹である。権力の乱用を防ぐため、国家権力を立法・行政・司法の三権に振り分け、チェック・アンド・バランスを利かせる。本来なら、与党も含め立法府をあげて、誠実で迅速な調査を財務省に、さらには安倍内閣に迫るべきではなかったか。 「両議院は国政に関する調査を行い、これに関して証人の出頭、証言、記録の提出を要求することができる」憲法62条はこう定めている。学園への便宜を否定する国会答弁を重ねてきた佐川宣寿・前理財局長(現国税庁長官)の国会招致も欠かせない。国権の最高機関である国会の存在意義が問われている、としている。

読売新聞・社説
森友文書問題 書き換え疑惑の真相究明を

公文書の書き換え疑惑が浮上し、国会の焦点となっている。政府は真相究明を急ぎ、説明責任を果たさねばならない。財務省近畿財務局が作成した2015年の土地貸し付け契約と16年の売却契約の決裁について、財務省が昨年、国会議員に提出した文書と内容が異なるという。指摘されている疑惑は、元の文書にあった「本件の特殊性」「特例的な内容」などの文言が削除された、という内容だ。森友問題では、国税庁の佐川宣寿長官が財務省理財局長当時、学園との面会記録などを「廃棄した」と答弁した。だが、財務省はその後、取引に関する文書を公表した。貴重な行政記録である公文書の扱いが粗雑ではないか。立憲民主党、民進党などは、疑惑が解明されていないとして国会審議を拒否している。内政・外交の課題が山積する中、無責任な対応と言わざるをえない。疑惑の追及と並行して、18年度予算案などの審議に臨むべきだ。今国会では、厚生労働省の裁量労働制に関するデータのミスが判明した。政府全体で緊張感を持って取り組まなければならない、としている。

3月初旬から、安倍政権の崩落は加速しはじめた。読売は見切ったかのように政府より世論に傾いた。読売は朝日の記事が正しいとの情報を得ていたのだろう。公文書を書き換えれば、アメリカでも終身刑、世界でも国家、国民への反逆に値する行為。即逮捕でもおかしくないのだが、日本は国家権力に甘い。

産経新聞・社説
児童虐待死 この子を救えなかったか

東京都目黒区の5歳の女児、結愛ちゃんは父親に虐待され、死亡した。「言うことを聞かないので顔面を数回殴った」という父親は、傷害容疑で警視庁に逮捕された。結愛ちゃんの体には古いあざもあり、栄養不足の状態だった。父親は、香川県内に住んでいた昨年にも、結愛ちゃんに対する傷害容疑で2度にわたって書類送検されたが、いずれも不起訴処分となっていた。救う機会は、実は何度もあったのだ。児童虐待防止法や児童福祉法の改正で、家庭に強制的に立ち入る手続きが簡略化され、警察官の同行を求められるなど、児相の権限は強化されている。だが、その運用に躊躇があっては、全く意味をなさない。危機意識の欠如が悔やまれる。警察庁によると、昨年1年間に全国の警察が児相に虐待の疑いがあると通告した子供は初めて6万人を超えた。これが悲しい現実である。児相であれ警察であれ、家庭に立ち入ることは困難を伴う。それでも窮地にある子供を救うための決断が求められる。救える命は救わなくてはならない、としている。

日本経済新聞・社説
いつまで財政刺激策に頼り続けるのか

先進国では最速で少子・高齢化が進み社会保障費用が増大する日本。国・地方の長期債務残高は1000兆円を超え国内総生産(GDP)比も187%に達する。財政健全化は待ったなしだ。2月下旬に開いた経済財政諮問会議では、19年の消費税率上げと20年の東京五輪の前後の経済運営が議論になった。消費税率上げ前後の駆け込み消費とその反動や、東京五輪後の需要の落ち込みにどう対応するか、という問題だ。増税や五輪後の需要の落ち込みを歳出拡大など財政刺激策で埋めようとすれば、財政健全化に逆行する。ほかの工夫をすべきだ。欧州などに比べて日本の消費税率上げ前後の消費変動が大きいのは、政府の指導もあって企業が一斉に増税分を価格に転嫁し値上げをするのが一因だ。もっと柔軟な仕組みを考えていいはずだ。財政出動の効果は一過性だ。効果を持続させようとすれば、歳出を増やし続けなければならない。規制改革などで民間主導の投資機会を広げる改革こそ、いま最も求められている、としている。

毎日新聞・社説
大震災7年 原発固執の日本 世界の潮流を直視しよう

政策決定の仕方が変わらず、国民の「脱原発依存」の願いに応える仕組みはできない。現行のエネルギー基本計画は「原発依存度を低減」と言いつつ「重要なベースロード電源」と位置づけ、進行中の計画見直しの議論では、建て替えや新増設が必要という声さえ出てきている。国際エネルギー機関(IEA)によると、10年に比べ太陽光発電は70%、風力発電は25%安くなった。IEAは「電力供給の主役は石炭から再生エネに変わる」と世界のエネルギー転換を予測する。再生エネの成長と対照的なのが原発事情だ。世界の総発電量に占める原発の割合は1990年代をピークに低下し今は1割程度にとどまる。国際的にはより柔軟な利用で再生エネ導入を拡大している。周回遅れとはいえ、日本で検討が始まったことは歓迎したい。実際の電気の流れに合わせて送電網をうまく使うための改革を早急に進めてほしい。世界の潮流を見極めつつ、限られた資源をどの電源に投資すべきか。現実をみれば明らかだと思う、としている。

産経、日経、毎日は必死に財務省の話題を避けている。財務省にも検察にもウラ取りのできない能力。政府に迎合していた姿勢が見えるメディアを信じる人などいない。自業自得だ。

Wall Street Journal
トランプ氏、鉄鋼関税文書に署名 カナダ・メキシコは適用除外 (2018.3.9)

ドナルド・トランプ米大統領は8日、鉄鋼とアルミニウムに大幅な輸入関税を課す大統領布告に署名した。税率を柔軟に決定し、重要な米同盟国は対象外とする権限を政府に付与した。政権高官が発表前に記者団に明らかにしたところでは、メキシコとカナダは初めから対象外となるが、適用除外を継続するかどうかは北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の行方や、安全保障に関する幅広い協議に左右される。オーストラリアについて「何らかの手を結ぶ」とし、「他の同盟国とも何らかのことをしていく」と続けた。さらに、特定の国々に対し、税率に柔軟性を持たせる可能性に言及した、としている。

人民網日本語版
中国はWTO中心の世界自由貿易体制を維持 (2018.3.8)

第13期全国人民代表大会(全人代)第1回会議の記者会見がメディアセンターで行われ、王毅外交部長(外相)は「中国の外交政策と対外関係」について国内外の記者からの質問に答えた。「包括的および先進的な環太平洋連携協定(CPTPP)」に近く11カ国が署名することについて、王部長は「アジア太平洋地域の経済統合という方向に沿い、透明・開放・包摂の原則に合致し、WTOを中心とする世界自由貿易体制の維持にプラスでありさえすれば、中国側は積極的な姿勢だ」と表明した。王部長は8日の記者会見で「中国はCPTPPに参加していない。また、中国が現在積極的に関与している域内包括的経済連携(RCEP)は、現在話し合われている中で人口が最も多く、構成国が最も広範な自由貿易協定だ」と指摘。「RCEPであれCPTPPであれ、アジア太平洋地域の経済統合という方向に沿い、透明・開放・包摂の原則に合致し、WTOを中心とする世界自由貿易体制の維持にプラスでありさえすれば、中国側は積極的な姿勢だ。当然われわれは、アジア太平洋地域の様々な自由貿易協定が互いにコミュニケーションを取り、調整し、良好な相互作用を形成し、各々の角度から保護貿易主義の阻止、開放型世界経済の構築に建設的役割を発揮することも希望する」と述べた、としている。

中国が模範になり、アメリカが自分の国を優先してルールを悪用する。アメリカが勝手にルールを作ったり変えるのは良くあることだったが、他国が正論を吐く最中に、恥も忘れて自国優先を貫くのは珍しい。これも時代の節目だ。アメリカは世界一を自ら降りて中国に譲るようだ。日本の運命にも節目が来ている。

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