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3279.報道比較2018.2.23

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キャッチフレーズだけで国会も政策も仕切ろうとしたリーダーに、支持と長期政権を与えたのが国民のミスだ。言葉が踊るだけで何もしない5年間。探したらアラが噴出して止まらなくなった。仕事らしいことは何もしないウソつきを信じたのは、シロートで何もできない人に政治改革を任せた滑稽さと同じレベルだ。次の選択肢がないという言い訳だけではもう通用しないほど劣化が進んでしまった。国民が反省しなければならない。

朝日新聞・社説
裁量労働拡大 法案から分離し出直せ

国会審議では、法改正を議論した労働政策審議会(労政審)に提供された基礎資料のうち、一般労働者の残業時間に関する一部で間違いがあることもわかった。野党は労政審の議論自体に疑問を投げかけ、政府は影響はなかったと反論する。だが、思い起こせば、議論の過程がそもそも異例だった。経営側が求める裁量労働拡大や高プロ創設について、労働側が長時間労働への恐れが払拭できないと最後まで反対したのを押し切り、「おおむね妥当」と結論を出した。労政審は本来、中立の立場の有識者と労使の3者が議論を重ね、合意を探る場だ。ところが裁量労働拡大と高プロ創設については、産業競争力会議や規制改革会議など政権肝いりの会議が、労政審に先立って方針を打ち出していた。確かにこの調査は、一般労働から裁量労働に変わった人の変化を調べたものではない。ならば、変化を調べるよう指示し、検討の手がかりとなるデータを集めるべきだろう。裁量労働をめぐっては、対象外の人に適用して残業代を支払わない例など、今もさまざまな問題が指摘されている。現状に向き合うことが出発点だ。なし崩しの拡大は許されない、としている。

日本経済新聞・社説
裁量労働制をめぐる本質的論議を深めよ

厚生労働省がずさんな調査をし、安倍晋三首相が答弁に使ったことは批判されて当然だ。ただ裁量労働制の拡大には、ホワイトカラーの生産性向上を促す意義がある。政府は不適切なデータ処理がされた経緯や法案作成段階での影響を十分説明し、国会での議論を深められるようにすべきだ。裁量労働制が働く時間の短縮に直接つながるかのような印象を与えた点は問題だろう。その後も多数のデータの誤りが判明した。厚労省は調査作業と内部管理の粗雑さを猛省すべきだ。避けなければならないのは、この問題によって「働き方改革」の目的や意義をめぐる議論が深まらなくなることだ。今国会に政府が提出予定の働き方改革関連法案には、裁量労働制の拡大のほか、労働時間ではなく成果をもとに賃金を払う「脱時間給」制度の創設も盛り込まれる。厚労省は働き方改革関連法案に盛る大半の制度の施行時期を、1年遅らせ2020年4月以降とすることを検討するという。調査の不備の影響とみられるが、裁量労働制の拡大や脱時間給の新設は15年4月の最初の法案提出から棚ざらしにされている。これ以上、先送りは許されない、としている。

毎日新聞・社説
契約社員の待遇差は違法 企業は時代変化に対応を

日本郵便の契約社員8人が正社員と同じ仕事をしているのに手当などに違いがあるのは違法として待遇改善を求めた訴訟で、大阪地裁は一部を違法と認めた。裁判所は8種類の手当について一つずつ検討した。そのうえで年末年始の勤務手当と住居手当、扶養手当の三つについて非正規社員に支給しないのは不合理で違法と認めた。国際競争の激化などを背景に、企業は20年あまり、非正規労働者を増やし続けてきた。景気が悪化すると、調整弁として利用してきた。現状を変えなければ非正規の人は将来の生活設計を描きにくい。政府が働き方改革で「同一労働同一賃金」の導入を目指すのも、非正規労働者の不安定雇用や低賃金といった問題を解消するためだ。政府と企業、労働組合は今回の判決を重く受け止め、格差是正に向けた取り組みを急ぐべきだ、としている。

政治に関しては、キャッチフレーズだけで国会も政策も仕切ろうとしたリーダーに、支持と長期政権を与えたのが国民のミスだ。言葉が踊るだけで何もしない5年間。探したらアラが噴出して止まらなくなった。仕事らしいことは何もしないウソつきを信じたのは、シロートで何もできない人に政治改革を任せた滑稽さと同じレベルだ。次の選択肢がないという言い訳だけではもう通用しないほど劣化が進んでしまった。国民が反省しなければならない。
そんな人に働き方の改革を委ねるのは危険極まりないが、デフレを許容し、社会保障と職業教育を拡充させるなら、非正規雇用の拡大は必ずしも貧困と格差の温床にはならない。株価が上がるならとインフレに火をつけるようなマイナス金利を進めながら、生活保護を含めた社会保障を減らし、職業教育を切り捨てながら特区優遇を進める。歯車が噛み合わないのは、キャッチフレーズを思い付きで事を進めるからだ。脱時間給を進めるだけでも、賃金構造が上がれば、通常、人件費は上がる。それだけで生産性が上がる魔法の杖にはならない。何も生産していないのに、椅子に座っていれば給料がもらう方法は残業代だけではない。天下りの役員報酬も社外取締役も、本当の生産に寄与しているものでなければ、非生産的な人件費だ。いつまでも労働集約型の構造はおかしいという意見には同意する。だが、それでフリーランス化、独立を推進した結果が非正規労働だ。下請法や会社法の改正が起業や独立を支援したかは疑わしい。今のやり方での改正を推進したら、次は管理職が較差で下層に組み込まれるだけではないだろうか?

産経新聞・社説
竹島の日 政府として記念日制定を

島根県は22日、韓国が不法占拠する竹島(同県隠岐の島町)の返還を目指し、松江市で「竹島の日」式典を開いた。竹島は日本固有の領土であり、政府には返還運動をリードする責務がある。にもかかわらず「竹島の日」は国ではなく県制定の記念日のままである。韓国への配慮から、式典には閣僚を出席させず、内閣府政務官の派遣にとどめている。納得できるものではない。竹島は歴史的に一貫して日本のものだった。証拠となる過去の文書や地図も数多い。明治38年2月22日に島根県に編入されたが、戦後になって韓国に奪われた。平成29年10月発表の内閣府世論調査では、竹島に関心がある人は59・3%で26年11月の前回調査から7・6ポイント減った。この数字は、政府の努力不足を示す。昨年改定の小中学校に続き、高校の新学習指導要領案で竹島について「固有の領土」とようやく明記された。竹島について、子供たちにわかりやすく教えるべきだ。むろん、教師や大人が正しく理解していることが前提である、としている。

読売新聞・社説
竹島の日 「領土」の啓発を地道に続けよ

島根県などが「竹島の日」記念式典を松江市で開いた。日本政府は1905年2月22日、竹島を島根県に正式編入している。これにちなみ、県は2005年に制定した条例で、竹島の日を定めた。シンポジウムに、内閣官房の高田潔・領土・主権対策企画調整室長も初めて参加した。政府として積極的に関与するのは当然だ。韓国外交省が式典について、「不当な領有権主張を繰り返すことに強く抗議する」との声明を出したのは受け入れがたい。島根県は、竹島に関する調査研究活動を推進し、情報発信に努めている。今月上旬、県が戦前、竹島でのアシカ猟に課税していたことを示す資料を公表した。行政権の行使を裏付ける貴重な文書だ。県の地道な努力を評価したい。日本は江戸時代から、竹島を漁業などで利用してきた。サンフランシスコ講和条約でも、日本が放棄する領土に含まれていない。だが、韓国は1952年に「李承晩ライン」を一方的に設定し、警備隊常駐を強行している。竹島を「反日」の材料とする北朝鮮の挑発に警戒が必要だ、としている。

せめてオリンピックが終わるまでは…という発想は、いまの日本にはないらしい。険悪な関係が日韓はつづきそうだ。それを公然とメディアが盛り上げているとは、日本の世相はひどくなるばかりだ。

人民網日本語版
「インド太平洋戦略」の行方(1)

トランプ政権はここ2カ月間に、重みのある戦略文書「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「核態勢の見直し」を公表した。これらの報告は国の安保、防衛、核の3つの視点から戦略と政策を定めた。現在米国が実施を急ぐ「インド太平洋戦略」を導き、支えるものとなる。2017年11月初めのトランプ米大統領の東アジア訪問は、「インド太平洋戦略」が新政権のアジア太平洋戦略となったことを明示した。米国が「インド太平洋戦略」を実行するのは、インド洋―太平洋地域において、政治(民主主義の価値観)、外交(徒党を組む)、軍事(軍事演習、武器売却)などの総合的手段を講じて、中国の台頭を抑え込み、中国の影響力を弱めることで、自国の覇権的地位を維持・確保することが目的だ。日本の安倍首相は「インド太平洋戦略」を最も早く提唱し、最も積極的に推し進めてきた。朝鮮の核・ミサイル実験から、安倍首相も日本世論も、日本は差し迫った大きな「国難」に直面していると考えている。米国の後ろ盾は日本の国家安全保障の礎であり、米国を引きつけるため、日本は「インド太平洋戦略」の実施に積極的についていき、さらには牽引さえしなければならない、としている。

この時期、中国とアメリカは北朝鮮、貿易、安全保障で頻繁に協議を重ねていた。もちろん、日米以上に。この人民網には少しアメリカを軽く見ていた傲りが見える。たしかに日米は中国が思うとおり、さほど強く連繋はしていない。だが、日本がカネを払えなくなれば終わりと言うほどドライなものでもない。中国がつけ込めるのは、今のところは経済だけであって、アメリカと交渉で合意できると思っていたのも甘かった。トランプ氏のアメリカは理不尽だ。目的のために手段を選ばない。策をめぐらすには、かなりのカネを失う覚悟がいる。

Wall Street Journal
FRB、インフレ目標の変更巡る議論に着手か (2018.2.23)

米連邦準備制度理事会(FRB)が1月30・31日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)では、インフレ目標を見直す可能性について議論されたようだ。当局者は、現在2%としているインフレ目標の変更を一段と強く意識しているとみられる。FRBは2012年、低水準で安定したインフレ率を維持することにコミットしながらも、ゼロに近づき過ぎるほどの低下は好ましくないとの見方を示すため、2%のインフレ目標を設定した。同時に、その目標は「対称的」なものだとして、目標わずかに上下に乖離するのを容認する意向を示した。FRB当局者の予想通りにインフレが上昇し続ければ、議論がさらに緊急性を帯びるかもしれない。インフレ率は過去5年にわたり、ほぼ一貫して2%を下回ってきた。FRBのスタッフらはここへ来て、インフレが上向くとの確信を強めている。彼らは食料品とエネルギー品目を除いたコアのインフレ率について、18年は17年に比べ「著しく速く」上昇していると指摘した。その通りだとすれば、FRBは利上げを通じて物価を抑制する前に、インフレ率が2%をどの程度上回ることを容認するのか決めなければならなくなる、としている。

ここにも、トランプ政権の不透明な政治が邪魔をしている。減税も、インフラ投資も、教科書どおりならインフレを誘発する。それをFRBは認識している。何もかもが政治に振り回されている。

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