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3278.報道比較2018.2.22

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1年でここまで劣化するかと思えるスピードでアメリカは壊れている。だが、議会とメディアもいっしょに壊れているから、人々は不感症になっているが。気づいているのは若者たちだ。彼らは行動している。恐れずに声を上げている。アメリカの再生は、きっと若い世代からはじまるだろう。日本は?若いとは何歳から?という前に、私たちは行動すべきだ。

朝日新聞・社説
憲法70年 教育は政権の道具か

自民党の憲法改正推進本部がきのう、改憲素案のうち教育に関する部分を大筋で了承した。教育を受ける権利を定めた現行26条に、「国は教育環境の整備に努めなければならない」とする努力義務規定と、「経済的理由によって教育上差別されない」という趣旨の文言を付け加えるという。だが、どちらも今の憲法と教育基本法に既に織り込まれているものだ。憲法を改めなければ実現できないものでもない。政府は昨年、大学や専門学校の学費負担を減らすため年8千億円を支出する方針を打ち出した。それでも対象は進学者の2割程度にとどまるとみられる。「教育の機会均等」の前に立ちはだかるのは財政難であり、憲法をいじっても解決しない。政権がなすべきは、いまの憲法にのっとり、授業料の減免や奨学金制度の充実などに地道にとり組むことだ。個々の学ぶ権利を社会全体で支える。この原点に立つ現行憲法の簡潔な条文が、最も良い、としている。

朝日の指摘どおりだ。安全保障の憲法改正が困難な雰囲気に自ら陥ったら、憲法改正の勲章のためにどうでもいい改正を目論みはじめた。時間の無駄だ。やめて欲しい。安倍政権の末期症状が加速している。

毎日新聞・社説
成年後見の「欠格条項」 社会参加へ矛盾の解消を

成年後見は認知症や知的障害のある人の財産や権利を守る制度だ。政府は利用促進に取り組んでいる。ところが、この制度を利用すると公務員や警備員の仕事ができなくなり、医師や介護士の資格を失う。被後見人の職業や資格を制限する「欠格条項」が、各省庁の所管する法律や政令に規定されているためだ。法律だけで180を超える。権利擁護の制度が、逆に就労や社会参加の機会を奪ってきたわけだ。地方公務員として公園の管理や清掃をし、高齢者施設で働く障害者は増えている。ところが、後見制度を利用するとこうした仕事も失う。実際、親族から金銭搾取の被害を受けた障害者が後見人を付けたところ、仕事を失ったという例が各地であり、訴訟にもなっている。今回はそうした不備がないよう、徹底して制度を改める必要がある。地方自治体の条例の中にある欠格条項についても廃止すべきだろう、としている。

法が必要以上の条項を含めると、自らの足を引っ張る好例だ。もはや政権は仕事をできる信頼は失ったが、すべき仕事はいくらでもあった。こういう改正は支持率がなくても可能だ。真面目に仕事をして欲しい。

産経新聞・社説
裁量労働制 実施延期で議論を深めよ

首相が最重要法案と位置づける働き方改革関連法案では、裁量労働の適用業種の拡大も盛り込まれている。不適切なデータ使用は、法案の正当性を揺るがしかねない深刻な事態だ。あまりに杜撰というほかない。首相答弁は「裁量制は長時間労働を助長するのではないか」という野党の批判に反論するためだった。前提が違うデータで両者を比較しており、答弁の撤回は当然である。答弁を作成したという厚労省も責任は免れない。政府は答弁の撤回に伴い、裁量制拡大の施行時期を来年4月予定から1年延期する方針だ。働き方改革法案には、残業時間に上限を設ける労基法改正案も盛り込まれている。労働者の心身の健康を損なう恐れがある長時間労働の是正も急務である、としている。

読売新聞・社説
裁量労働制調査 柔軟な働き方を冷静に論じよ

政府が今国会提出を予定する働き方改革関連法案に関し、厚生労働省は2013年度の労働時間の実態調査のデータを不適切に使用したことを認めた。厚労省は、調査担当者とは別の職員がデータ比較を行ったことが原因だと釈明する。塩崎恭久前厚労相が国会で引用したこともある。省内のチェック体制が機能せず、あまりにずさんな対応だ。徹底した原因究明と再発防止に努めなければならない。政府は、関連法案で裁量労働制の対象を拡大する方針だが、今回の不手際を受け、施行時期を1年延期し、20年4月とする方向で調整に入った。議論の土台が揺らいだ以上、やむを得まい。野党が極論に終始し、本質的な議論が少なかった安全保障法制の二の舞いにしてはならない、としている。

前提が狂ったのだから、延期ではなく廃案になるだろう。もう安倍政権は信任を失った。自滅。しかも、自らの政治手法で。これが政策の失敗なら、二度首相になれたような復活はあり得ただろうが…前回よりも呆れられて去るのは確実だ。何の仕事もしなかった、ひどいリーダーだったと言われるだろう。

日本経済新聞・社説
中国の「一帯一路」に是々非々で対応せよ

中国主導で広域経済圏をめざす新シルクロード経済圏構想(一帯一路)をめぐり、日本と中国の企業が第三国で協力する構想を日本政府がまとめた。両国の企業がそれぞれの技術を持ち寄り持続可能な形でインフラを整備できれば、第三国や地域の健全な経済発展を後押しできる。ひとまず妥当な内容だ。その一方で中国による軍事利用に手を貸してはならない。透明性が高く、環境にきちんと目配りした事業である必要もある。日本は事業ごとに協力できるか否かを慎重に吟味して決める「是々非々」の姿勢を貫いてほしい。仮に中国が「一帯一路」の名の下で外国の港湾の軍事利用を進めれば、地域の安全保障秩序を大きく揺るがしかねない。日本として警戒を怠ってはならない。日本が「一帯一路」で中国と協力を探るのはよい。だが日中関係改善を大義に無原則で協力していいわけがない。大事なのは日本の国益を意識した規律ある対応だ、としている。

日本国内の中国への反応が徐々に変わりはじめた。中国と関われなければ死活問題になるほど中国は強くなり、日本が弱くなっている。経済成長率どおりに差は拡がった。今ではどう転んでも勝てない相手に中国は変わった。日本はアメリカにはノーを言えない。中国にもそうなる日が近いのではないか?この国が失った戦略や信念を思うと、日本は中国とアメリカの間を右往左往する、韓国のような国になるだろう。

Wall Street Journal
トランプ氏と今そこにある危機 (2018.2.21)

米国民に求められていることは誰もが知っている。米国籍を取得した市民が口にする宣誓の中に掲げられているように、「国内外の敵から米合衆国憲法と法律を守る」ことだ。当然、米大統領もこの義務を等しく負っている。だが前回の米大統領選でロシアが米国の最も基本的な憲法プロセスを妨げようとしていたという「証拠に議論の余地がない」とH・R・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)が述べると、トランプ氏は偏向的なツイートで自らの補佐官を厳しく批判した。国防長官、国務長官、そして国家安全保障担当補佐官は直接、そして一致団結してトランプ氏に立ち向かう時だ。そしてトランプ氏がロシアのもたらす脅威が現実のものであると公式に認め、最大限の対応を取る権限を与えないならば、自分たちに辞任以外の名誉ある選択肢はないと伝えるべきだろう。彼らは憲法に宣誓したのであって、トランプ氏に宣誓したわけではない、としている。

この記事が影響してはいないだろうが、この後、トランプ氏はここで名の挙がった人たちをことごとくクビにした。去る人たちも清々しているだろうが。これがアメリカの政治?1年でここまで劣化するかと思えるスピードでアメリカは壊れている。だが、議会とメディアもいっしょに壊れているから、人々は不感症になっているが。気づいているのは若者たちだ。彼らは行動している。恐れずに声を上げている。アメリカの再生は、きっと若い世代からはじまるだろう。日本は?若いとは何歳から?という前に、私たちは行動すべきだ。

Financial Times
英国経済の形を変えるミレニアル世代の不安感 (2018.2.21)

今週、英国のミレニアル世代(1980年代以降に生まれた世代)にとって悪いニュースが矢継ぎ早にもたらされた。この世代の住宅所有率が劇的に低下した。賃金も下がった。彼らの持つ学位はとてつもなく高くなっている――。大きな構図はこうだ。年金、住宅、雇用情勢の変化によって、より多くのリスクと不安定さが若者の肩にのしかかるようになったのだ。これは、程度の差こそあれ大半の先進国で起きていることだ。ミレニアル世代は新しいチャンスを多々手にしていることだ。彼らは史上最も教育水準の高い世代であり、自宅の寝室で会社を立ち上げることもできる。だが、人がリスクを取る可能性が高くなるのは、いざとなった場合に頼れるものを持っている時だ。英国は若者に新しい契約を与える必要がある。若者が自信を持ち、リスクを取れるようにする基本的なレベルの保障だ。そうでなければ、近代経済が生み出すチャンスは、富裕層を除く全員にとって無駄になってしまうだろう、としている。

この記事を書いたのは、若い世代ではないだろう。若い世代は、リスクを取れる保障など、あてにしていない。オトナがそういうルールを作る時、たいていは数年で破綻するか、巧妙に抜け穴が作られているのを知っているからだ。そういうルールを壊すのが若者の役目でもある。彼らは壊し、理想を唱える。どだい無理に見えるような理想を。だが、もし社会が壊すに値するほど腐敗しているなら、破壊は称賛される。イギリスがどこまで追いつめられているかは詳しくは知らないが、日本とアメリカは確実に壊すに値するほど腐っている。

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