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3273.報道比較2018.2.17

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度が過ぎると、冷静な人は行動を起こす。それをメディアは伝え、社会が反応する。こういう行動があると、アメリカの成長は止まらないと安心できる。

Wall Street Journal
シリコンバレーへのティール氏の警告 (2018.2.16)

ハイテク投資家で富豪のピーター・ティール氏は、シリコンバレーの画一的な政治的風土の息苦しさから逃れ、ロサンゼルスに拠点を移すと報じられた。シリコンバレーがそれで壊滅するわけではないが、業界を支える大手企業はその警告に耳を傾けるのが賢明だろう。彼らが政治的な標的となりつつある一つの理由は、党派に偏った立場を取り、米国の中間層を軽蔑しているとみなされているからだ。かつてシリコンバレーの象徴的存在だったインテルやヒューレット・パッカード などは政治色がないとみられていた。だが最近勢いを増すグーグルやフェイスブックなどの巨大ハイテク企業は、当然ながら政治的にも文化的にも完全に左寄りであるとみなされている。グーグルが保守的な考えを持つ技術者のジェームズ・ダモア氏を解雇したことは、この現実を人々が認識する一種の分岐点となった。さらにフェイスブックの取締役であるティール氏が宣言することで、この偏向があらためて確認された。シリコンバレーを米国の技術革新を生み出す宝だと考えていた米国人が、冷徹な政敵だとみなすようになれば、こうした企業からいずれ離反するだろう。ティール氏はハイテク業界の友人に優れた助言を与えているのだ、としている。

こういう行動があると、アメリカの成長は止まらないと安心できる。度が過ぎると、冷静な人は行動を起こす。それをメディアは伝え、社会が反応する。シリコンバレーが精巧を背景に絶対視され過ぎる状況の危険度は増していた。多様性を重視するのはいいが、多様性が絶対と言い出したら行き過ぎ。リベラルを応援するのは良くても、コンサバティブを遠ざけるなら、それはリベラルに矛盾している。ティール氏の感覚を、私は理解できる。最近のシリコンバレーは息苦しい。彼らが嫌っているトランプ政権に似た面がある。自分の価値観でしか語れなくなるなら、やがてシリコンバレーも、他の産業と同じ衰退の道をたどる。変化とは、変化を絶対視することではない。

人民網日本語版
中国、春節中に二、三線都市に旅行に出かける人が増加中 Airbnbの分析 (2018.2.13)

今月1日時点でのAirbnbプラットフォームの中国国内ユーザーの予約統計によると、春節期間中、中国国内旅行に出かける人の数は192%増と急増し、旅行に出かける人全体の数の増加率を大きく上回った。同プラットフォーム上の中国国内のユーザーの海外旅行者数は全体の71%を占めた。中国国内旅行の旅行先も日に日に多様化し、一線都市のほか、二、三線都市も人気となっている。うち、最も人気なのは成都。西安の民宿市場も絶好調で、国内旅行客の増加率が327%と、増加幅が最も大きな都市となった。海外旅行を見ると、日本、東南アジアが依然として最も人気の旅行先。中国人宿泊客の増加率が最も高かったのはバンコクで73%だった。今年、オーストラリアとニュージーランドは多くの都市を引き離し、中国人観光客の人気旅行先トップ10に初めて入った。Airbnbの中国副総裁・アンリー氏は、「一層楽しい生活を追求するようになっている中国人にとって『旅行』は重要な要素の一つで、春節の連休中に家族で旅行に出かける中国人が増加している。また、消費のニーズも多様化しており、旅行中の体験やサービスのクオリティに対する要求も高くなっている。伝統的な祝祭日期間中、当社は、旅行中の中国人たちと平安で楽しいお正月を過ごしたい」と話す、としている。

中国からの旅行者のおカネの使い方が、大きく鈍ってきたと、現場の人から聞いている。日本で手に入るものは、もう中国でも手に入る。中国の景気の先行きが不安。中国社会の成熟…いろいろ例を挙げる分析はあるが、すでに日本の商材が、中国人の欲しいものリストのランキングを下降しているのは確実だ。

産経新聞・社説
黒田総裁の再任案 路線継続の成果問われる

政府が日銀の黒田東彦総裁を4月に再任する人事案を国会に示した。副総裁には、日銀の雨宮正佳理事と若田部昌澄早大教授を起用し、今後5年間の金融政策を託す。日銀の大規模な金融緩和は、安倍晋三政権の経済運営の根幹である。引き続き黒田氏に委ねるのは、景気回復を支えてきた手腕を評価し、緩和路線の踏襲に期待しているためだろう。黒田氏を代えないと判断した首相は、その成否に重い責任を負う。日銀との意思疎通を密にしつつ、アベノミクスの足らざる部分を改善する契機にもすべきだ。ただ、黒田氏が就任時に「2年で2%」と宣した物価上昇率目標は、いまだ果たせていない。力強い経済が物価を押し上げる状況には至っておらず、デフレに戻る懸念もまだ残る。その結果、緩和を続けざるを得ない。それが現実であることを忘れてはなるまい。このままでは、いずれ出口戦略を進める際、市場や経済が混乱するリスクが高まりかねない。その点に目を配ってほしい。脱デフレが金融政策のみで果たせるものでないことは、言うまでもない。民需を喚起し、消費や投資を促す政権の経済政策をいかに徹底できるかだ。単に従来の路線を踏襲し、展望が開けるような簡単なものではない、としている。

日本経済新聞・社説
再任後の黒田日銀総裁が背負う重い課題

政府は16日、4月8日に任期満了となる黒田東彦日銀総裁を再任する人事案を国会に提示した。2期目の黒田日銀は、デフレ脱却を確かなものにすると同時に、異例の金融緩和の後始末、つまり金融政策の正常化への道筋を描くことも求められる。異例の金融緩和には副作用もある。短期金利をマイナスにし、長期の10年物国債利回りを0%に抑える政策で、地方銀行など金融機関の経営は厳しくなっている。日銀が国債を大量に購入することで、政府の財政規律が緩むリスクもある。2期目の黒田日銀は、2%の物価目標を目指しながらも、長期の金融緩和が副作用をもたらさないように、政策を微調整していく必要もある。黒田総裁はこれまで「金融緩和の出口の議論は時期尚早」としてきたが、いずれ来る金融政策の正常化への道筋について説明し、市場との対話を円滑に進めることが求められる。若田部氏は前任の岩田規久男副総裁と同様に積極的な金融緩和を求める「リフレ派」とされる。若田部氏が現在は減少傾向の日銀の国債購入の増額を求めれば、執行部内での対立が起こる可能性もある。日銀としての市場への発信に混乱が起きないよう注意してほしい、としている。

毎日新聞・社説
黒田氏続投の日銀人事案 代えられない政府の事情

やはり再任しか手はなかったのだろう。安倍政権が黒田東彦日銀総裁を続投させる人事案を国会に提示した。同じく任期満了が近い2人の副総裁の後任候補には、日銀出身で総裁を支えてきた雨宮正佳理事と、早稲田大の若田部昌澄教授を選んだ。劇薬のような緩和政策の弊害は深刻化するばかりである。それなのに、政権は「継続」を選んだ。他国では中央銀行総裁の再任は珍しくないが、日本では1964年まで務めた山際正道氏以来という。しかも、次の任期満了時に黒田氏は、78歳の高齢となる。しかし、代えるに代えられない。交代はリスクが大きすぎる。それが実情なのではないか。安倍首相にとって、自民党総裁3選、そして宿願の憲法改正を果たすうえで、そうした混乱は何としても避けたいところだろう。日銀が政権に好都合な財布と化すことは許されない。国会には、国民のための日銀にふさわしい人事かどうか、長期的な視点で精査してもらいたい、としている。

読売新聞・社説
黒田総裁再任へ 日銀緩和に問われる柔軟姿勢

4月8日に任期切れを迎える日銀の黒田東彦総裁について、政府が再任の人事案を衆参両院の議院運営委員会理事会に提示した。副総裁2人の後任には、雨宮正佳・日銀理事と若田部昌澄・早大教授を充てる。それぞれ衆参両院の同意を経て就任する。政府は、黒田氏を交代させれば政策方針の転換と受け取られ、金融市場の動揺を招くデメリットも意識したとみられる。問題は、異次元緩和に行き詰まりの兆しが出ていることだ。足元の消費者物価は上昇率が0・9%にとどまる。2%の目標達成には依然として程遠い。マイナス金利に踏み込んだ超低金利政策は、銀行の収益力低下につながり、かえって融資を慎重にさせているとの指摘がある。緩和の副作用は、今後ますます増幅する懸念が拭えない。政策決定では十分な目配りが要る。最近の世界同時株安は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが早まるという市場観測が発端だった。日銀は貴重な教訓としなければならない、としている。

なんで結果を出せなかった人に続投させるのか?結果が出なかったらやめると豪語した人が、最後まで居座っても否定しない人選を、後に引けないとの理由でつづけるなら、日本がもう詰んでいることの証明にしかならない。単純に、もう人材がいないのだ。政権と意気投合できる人はいない。辞退されて選べない人ばかり。政府も詰んだということだ。

朝日新聞・社説
憲法70年 「合区」改憲、筋通らぬ

参院選で二つの県を一つの選挙区にする「合区」の解消に向けた改憲条文素案が、きのう自民党の憲法改正推進本部で大筋了承された。人口減少が進むなか、合区が増えればいっそう置き去りにされかねない。危機感をもつ地方には歓迎されるかもしれない。しかし素案は、法の下の平等をうたい、投票価値の平等を求める14条と矛盾する。国会議員を「全国民の代表」と定める43条とも相いれない。素案には、衆参両院の選挙区を「人口を基本とし、行政区画、地域的な一体性、地勢等を総合的に勘案して」定めることも盛り込まれた。忘れてならないのは、2年前の参院選で合区を導入した改正公選法の付則である。19年の参院選に向けて選挙制度の「抜本的な見直し」を検討し、「必ず結論を得る」と明記した。非現実的な改憲ではなく、まずは憲法の下で可能な手だてを探る。それが与野党の、とりわけ政権与党の責任である、としている。

合区をやめるだけなら簡単だ。議席を増やしたいだけか?という国民の不信も含めて、平等な選挙改革ができるだろうか?もう支持率も下がり、安定政権とは呼べない状況になってきた。結局、何もせずに消える安倍政権になりそうだ。自らの身を切る改革ができる人格とも思えない。

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