ORIZUME - オリズメ

3268.報道比較2018.2.12

3268.報道比較2018.2.12 はコメントを受け付けていません。

世界のニュースがカオスになってきた。話題がブレる。まとまりがない。信憑性も乏しい。俯瞰しよう。疑おう。

朝日新聞・社説
若者の自殺 SOSの出し方伝える

昨年は20歳未満の自殺者が556人と、前年に比べて7%増えた。20代も減り方が鈍く、なお年間2千人を大きく上回る。先進国の中で日本の若者の自殺率は高く、深刻な状況にある。考えられる原因は、家庭内の不和、進学・就職の失敗、いじめ、性の問題と多岐にわたる。学校、自治体、警察などの連携を、さらに強めてほしい。追いつめられたときに助けを求めようと思えるかどうかが、生死を大きく左右する。その観点から「SOSの出し方教育」に注目したい。先がけは東京都足立区だ。9年前から特別授業「自分を大切にしよう」を小中高でおこなっている。相談窓口の連絡先一覧を配り、心が苦しいときの対処法を保健師が教える。「信頼できる大人に話して」と伝えるのがポイントで、少なくとも3人に相談するように勧める。家庭環境に恵まれず、大切にされている実感のない子にも「範囲を広げれば聞いてくれる人が見つかるかもしれない」と思ってほしいからだ。大人が率先して、弱みも見せあえる寛容な社会を築く。それが何よりの対策だ、としている。

個人的には、やがて自殺は高齢者に波及すると思う。年齢を問わず、自殺は未来への希望のなさを象徴している。しかも若者が多いとは、日本は働き方の前に変えるべき社会構造がある。20代の自分を振り返れば、原因の一端は確実にオトナにある。すべての原因と言ってもいいかもしれない。理不尽な社会をいつからオトナはつくりはじめるのだろう?

産経新聞・社説
台湾東部地震 今度は日本が支える番だ

台湾東部を襲った6日深夜(日本時間7日未明)の地震で、花蓮市の12階建て集合住宅兼ホテル「雲門翠堤大楼」など4棟が倒壊状態となり、多くの死傷者が出た。日本政府は警察庁、消防庁などからの専門家チーム7人を被災現場に派遣し、人命救助活動を支援している。東日本大震災では、台湾からの温かい支援が被災者の心の支えになった。今回の台湾東部地震では「今度は私たちが台湾の人たちを支える番だ」といった東北からの呼びかけがインターネットなどで広がった。安倍晋三首相も蔡英文総統へのお見舞いメッセージで同じ趣旨の支援の意思を伝えた。今回の地震で台湾が海外の支援を受け入れたのは日本だけだ。中国が申し出た支援は「人員、物資は足りている」と辞退した。大切なのは信頼関係である。政府レベルでも市民同士でも、支え合い、互いに向上していける日本と台湾の関係を大事にしたい、としている。

産経に政治的な意図がないなら、社説が言う精神には賛同する。だが、いつもの産経の主張を見る限り、素直には共感できない。偏りのある人には共感しにくい。バイアスを先に捨てて欲しい。。

毎日新聞・社説
平昌五輪の南北統一旗 政治利用控える慎重さを

平昌冬季五輪では、韓国と北朝鮮の使う「統一旗」が問題となっている。白地に青く朝鮮半島を染め抜いたデザインに、日韓両国が領有権を主張する竹島を加えた旗を北朝鮮の応援団が開会式で振った。そもそも統一旗には竹島は描かれていなかった。1991年の卓球の世界選手権(千葉)で初めて合同チームを結成した韓国と北朝鮮が、国土の象徴として朝鮮半島と済州島だけを描くことで合意したからだ。その後、竹島入りの旗を使い始めたのは北朝鮮だとされる。「日本に弱腰だ」と韓国を揺さぶる狙いがあるのかもしれない。今回も、竹島入りの統一旗を観客から受け取って競技会場で振れば選手が問題にされるだろう。韓国政府はそんなことが起きないよう選手を含む関係者に注意を促すべきだ。それが開催国としての責任である、としている。

気をつけた方がいい。日本だけを孤立させる企みに異を唱えるのはアメリカだけ。そのアメリカのリーダーを、打算と衝動で動くトランプ氏が務めている。アメリカはしたたかに日本の足下を見ている。朝鮮半島は平和のためなら手を結ぶ。中国を巻き込みたい意志も一致している。正論では抗えない雰囲気が漂いはじめている。

読売新聞・社説
診療報酬改定 「在宅」支える体制作りを急げ

超高齢社会の医療ニーズに合わせ、病院中心から在宅重視への流れを加速させることが主眼だ。高コストの重症者向け病床は、要件を厳しくして絞り込みを図った。退院支援を担う回復期向け病床や在宅医療の報酬は手厚くした。高齢化に伴い、生活習慣病や認知症が増えた。高齢者の多くが複数の持病を抱える。手術などの集中治療で完治を目指す医療から、慢性病患者の暮らしを支える医療への転換が急務である。在宅医療では、かかりつけ医の普及に重点を置いた。初診料に上乗せをつける。複数の診療所が連携して24時間対応する体制を整備した場合の加算を新設する。タブレット端末などを用いた「遠隔診療」の報酬も明確化した。病院との役割分担を図るため、紹介状なしで受診した患者に追加負担を求める病院の範囲は拡大する。患者の大病院集中や重複受診を減らす狙いは妥当だ。有効に機能させるには、かかりつけ医の質と量の確保が欠かせない。診療報酬による誘導だけでは、改革には限界がある。都道府県では、25年を見据えた地域医療構想を具体化するため、医療機関などとの調整が本格化する。今回改定の理念を実現できるかどうか、都道府県の力量も問われる、としている。

他紙が取り上げた話題の後追い。どの新聞も行政任せの発想をなぞっている。日本にとっての医療は、完全に社会主義、いわば厚生労働省の思惑通りに動くものになってしまっている。医師会が政治にすり寄る意味も明らかだ。誰もが不満を抱えるシステムは、やがて行き詰まると思うが。

日本経済新聞・社説
対アジアのEPAを21世紀型に改めよ

日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国は9日まで東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉会合を開いた。同時に、日本は新たな通商交渉に乗り出す必要がある。ASEANの7カ国とは2国間の経済連携協定(EPA)を結んでいる。ひとまずこれを各国と再交渉し、貿易・投資の自由化水準の高い21世紀型のEPAに改めてはどうか。中国は外国企業が中国国内の事業で得たデータや情報を国外へ持ち出すのを禁じている。自由で開かれたデータの流通は、21世紀の経済成長の源泉でもある。中国の「デジタル保護主義」というべき動きがアジア域内に広がるのを食い止めるためにも、日本が2国間EPAの改定に率先して動く必要がある。日本では人手不足が深刻になっている。EPAを通じてインドネシア、フィリピン、ベトナムから看護師や介護福祉士の候補を受け入れているが、必要なら人員枠の拡大も検討すべきだ。米国が保護主義に傾き、中国は自国の経済圏拡大を狙っている。そんな中で日本はTPPや欧州連合(EU)とのEPAが合意したからといって、通商外交の手綱を緩めてはならない、としている。

自由なデータの流通を抑止しようとしているのは中国だけではない。ヨーロッパが、いま最も力を入れているのが、この分野だ。データに国境を持たせたい意図がヨーロッパからは強く感じられる。データが国境を越える際に、何らかの手続き、課税、承認を得る時代は、見えないままデータが転送された利益がすべてシリコンバレーに集まると思われている現在、案外早く訪れる。IT側にいる私は、データが圧倒的な意味を持つというのは幻想だと感じているが、一時的な利用価値は、データには確実に存在するのは確かだ。それよりは、データを分析する卓越した発想、スピードを恐れるべきだ。同じだけのデータを、他の国の企業は集めることも、利用することもできない。

Wall Street Journal
米株価、なぜ急落でもまだ割高か (2018.2.11)

S&P500種指数は先月つけた最高値から10%下落した。考えられる理由を挙げるとすれば、理由は多くある。まず、米連邦準備制度理事会(FRB)がどこまで利上げを余儀なくされるのかという懸念は、間違いなく今回の急落の一因だ。低ボラティリティーを見込んだ金融商品が総崩れとなったことも一端を担っている。またいわゆる「リスクパリティファンド」による自動的な売りも要因の1つだろう。減税や新たな予算合意によって見込まれる財政赤字の拡大も、支援になっていないのは確かだ。だが株式相場の脆弱性を高めたのは、そもそも株価の水準だ。ファクトセットによると、S&P500の予想株価収益率(PER)は、先月つけた最高値の時点で18.5倍と、2002年以来の高水準をつけていた。それ以降、16.9倍まで下がったが、過去20年の中央値が15.2倍であることを踏まえると、なお割高だ。株価が下落基調にある時にバリュエーションが高い。これが問題なのは、投資家が市場に復帰して買いを入れることを難しくする点だ。さらに状況を複雑にしているのが米国債利回りの上昇だ。これは多くの投資家が株価の割高感に対して唱える口実を奪ってしまう。米国債は代替投資先として依然より妙味が増している。減税や政府支出の増加により、すでにひっ迫気味の労働市場は一段と過熱する公算が大きく、FRBが気をもむ投資家のために、利上げペースを緩めることもないだろう、としている。

世界の金融市場の揺れが大きくなっている。プロほど警鐘を鳴らすのに、落ちても上がるのは、まだ夢を買う人がいるのだろう。まだ割高というWall Street Journalの見立てに、私は同意する。QEによる官製相場が半分。イノベーションが4分の1。自社株買いなどの作為的な釣り上げた4分の1。すでにイノベーションは止まった。金利が上がれば自社株買いも止まる。

人民網日本語版
米トランプ大統領が楊潔篪国務委員と会見 (2018.2.11)

米国のトランプ大統領は現地時間9日、ホワイトハウスのオーバルオフィスで現在米国を訪問中の楊潔篪国務委員(中共中央政治局委員)と会見した。楊国務委員は、「昨年11月のトランプ大統領訪中の際、習近平国家主席とトランプ大統領の間で重要な共通認識に達し、世界の平和と安定、繁栄を維持していく上で中米は幅広い範囲で共通の利益と重要な責任を負っていることを強く認識した。トランプ大統領は、「昨年11月の中国への公式訪問は非常に成功したと感じており、米中関係にとっても非常に重要な中国訪問となった。北京の会談において習主席と私の間で達した共通認識とその成果を米中両国がしっかりと進めていくことに対し賛成しているだけでなく、米国側は中国との協力を強化し、両国の関係がより積極的な進展を見せることを望んでいる」とした、としている。

この時期、貿易戦争の話はしていたのだろうか?トランプ氏は、本当にブレつづける。大統領になる前の公約を守っているだけというなら、途中でいい顔をするクセを捨てて欲しい。混乱を招くだけだ。

Comments are closed.