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3267.報道比較2018.2.11

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トランプ氏が早々に米朝会談を受け入れる前の日本とアメリカのコミュニケーションとは…?信じられるレベルの信頼関係を日本政府は本当につくれているのか、むしろ不安になる。誘い水と呼ぶ表現に平然と乗ったアメリカ大統領。完全に孤立に向かいつつある日本。たしかに五輪開催当初はアメリカも強硬な姿勢を見せていたが…

朝日新聞・社説
南北朝鮮対話 非核化の目標、堅持を

平昌(ピョンチャン)冬季五輪に伴い韓国を訪れている北朝鮮代表団が、文在寅大統領の早期の訪朝を呼びかけた。最高指導者である金正恩氏からの要請として、妹の与正氏が伝えた。文氏は即答を避けつつ、「条件を整えて実現させよう」と前向きな意向を示したという。北朝鮮のねらいがどうあれ、南北の指導者による直接の話しあいは本来、あるべき姿である。同じ民族同士が少しでも和解を進め、朝鮮半島の根本的な対立の構図を変えていく努力を重ねることは望ましい。国際社会による制裁を維持しつつ、なぜ非核化せねばならないのかを金正恩氏に説く。南北だけでなく、米朝と日朝の枠組みにも交渉の幅を広げていく。その努力を求めたい。北朝鮮問題はいまや軍事的な衝突の危機に瀕している。朝鮮半島の当事者を自認する韓国大統領が果たす役割は重大だ、としている。

産経新聞・社説
南北会談 文氏は「誘い水」に乗るな

韓国の文在寅大統領が、北朝鮮の対外的な国家元首である金永南氏や、金正恩朝鮮労働党委員長の特使で妹の金与正氏らと会談した。双方は平和と和解の雰囲気を維持し、対話や協力を活性化していくことで一致したという。さらに、北朝鮮側は正恩氏の親書を手渡し、文氏の訪朝を要請した。韓国や日本、さらに国際社会は北朝鮮の核・ミサイルの脅威に直面している。その状況を打開することにつながらない限り、南北対話の進展は有害でもある。とりわけ懸念されるのは、訪朝要請への前向きな姿勢である。文氏は「条件を整え、訪朝したい」という。その条件についてどう考えているのだろう。金永南氏、金与正氏ら大物の派遣は、北朝鮮が苦境を脱するための誘い水にしたいのだろう。対北政策を緩める必然性はない、としている。

毎日新聞・社説
北朝鮮が文氏に会談提案 平和攻勢に惑わされるな

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が特使として派遣した妹の与正氏を通じて、韓国の文在寅大統領に平壌での近日中の会談を提案した。文氏は、会談実現へ向けた条件を整えていこうと応じたという。核・ミサイル開発に対する経済制裁で陥った苦境を打開しようという北朝鮮の狙いは明白だ。閉塞状況を打破する突破口として、対話に前向きな文政権に狙いをつけたのだろう。北朝鮮はいま平昌冬季五輪を舞台にした平和攻勢を韓国に仕掛けている。北朝鮮は一方で五輪開幕の前日に大規模な軍事パレードを行い、大陸間弾道ミサイル(ICBM)も登場させた。核放棄に応じないという姿勢は明確だ。南北の首脳会談を必要としているのは北朝鮮である。そこを見誤ると、核を温存したまま国際包囲網を突破しようとする北朝鮮に手を貸すことになってしまう、としている。

読売新聞・社説
南北朝鮮会談 「核」抜きの改善はあり得ない

平昌五輪開幕に合わせて、北朝鮮高官級代表団が訪韓し、文在寅大統領と会談した。金正恩氏の妹の与正氏が、正恩氏の親書を手渡し、文氏の早期訪朝を要請した。親書には、南北関係改善の意思が込められているという。文氏は、代表団の訪韓が、朝鮮半島の緊張緩和と平和の定着、南北関係改善に向けた契機になったと強調した。南北首脳会談についても、「環境を整えて実現させよう」と述べ、前向きの姿勢を示した。看過できないのは、北朝鮮側に直接、核開発の放棄を求めなかったことだ。「南北関係の発展のためにも、北朝鮮と米国が早期に対話することが必要だ」と述べるにとどまった。北朝鮮が「微笑外交」を進める背景には、経済制裁の効果が上がり始めていることがある。圧力の継続が北朝鮮の行動を変えさせることを忘れてはなるまい。今後の朝鮮半島情勢を左右するのは、延期中の米韓合同軍事演習の扱いだ。米国は、五輪・パラリンピック後の4月に実施すると明言している。中止を執拗に求める北朝鮮が、韓国をさらに揺さぶってくるのは間違いない、としている。

日経を除いて国内紙は過敏に反応した。日本政府も似たような反応だったように思う。ということは、トランプ氏が早々に米朝会談を受け入れる前の日本とアメリカのコミュニケーションとは…?信じられるレベルの信頼関係を日本政府は本当につくれているのか、むしろ不安になる。誘い水と呼ぶ表現に平然と乗ったアメリカ大統領。完全に孤立に向かいつつある日本。たしかに五輪開催当初はアメリカも強硬な姿勢を見せていたが…日本外交の思慮の浅さが哀しくなる。これを想定外の一言で済まされては、日本国民はまた日本政府に玉砕を食らわされることになる。

Wall Street Journal
米経済の加速、なぜ市場の崩れを招いたのか (2018.2.6)

米国の株式市場と債券市場が足元で動揺している。これは米経済が景気循環の後期に到達しつつあるとの見方から、投資家に調整の動きが広がったことを反映している。米国の失業率は数年にわたって着実に低下していたが、賃金の伸びが緩やかだったため、市場では景気拡大は間近には終わらないと結論づける向きが多かった。しかし、オレゴン大学のティム・デュイ経済学教授によれば、2日発表の雇用統計で賃金上昇率が金融危機後の大不況以来で最大の伸びを示したことを受け、そうした見方がやや変化した。賃金上昇は通常、労働者にとって良いことだ。しかし、それは経済成長が全速に達した兆候でもある。そうなると投資家は連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを早まり、リセッション(景気後退)を誘発する可能性を警戒し始める。短期利回りと長期利回りの差は、ここ数週間で拡大している。これは従来、経済成長が本格化している兆候だ。とはいえ、長短利回り格差は依然、ここ10年余りで最も低い水準付近にある、としている。

日本経済新聞・社説
企業は市場との対話進め株安への耐性を

好調な企業業績にもかかわらず、株式相場は米国の金利上昇などをきっかけに乱高下が続いている。こんな時だからこそ、企業は業績や企業戦略、豊富な手元資金の生かし方などを市場に積極的に発信し、投資資金を引きつける努力をいっそう強めるべきだ。4~12月期に16%増益だった日本電産の永守重信会長兼社長は決算発表の場で、自動車やロボットなどの分野で自社の主力であるモーターの需要が急拡大する予想を丁寧に説明した。今期に2年ぶりの最高益を見込むトヨタ自動車は、技能者の育成など決算には直接関係なさそうな事項の説明に多くの時間を割いた。株主の関心は、企業が抱える100兆円余りの手元資金の使い道にも向けられている。賃上げや投資を通じて経済を活性化させることは、企業の成長基盤を強くし、株主の利益にもかなう。足元の株価下落はコンピューターの自動取引で増幅されている面が大きい。企業は市場との対話を通じて、株価変動への耐性を高める必要がある、としている。

金利上昇は、投資家の不安を反映しているのか、じわじわと上昇している。3%という分水嶺を前に足踏みをしているものの、時間の問題にも見える。さらに火に油を注いでいるのがトランプ氏の政治だ。1か月後のいま、トランプ氏は社会が信頼を置いていた閣僚をことごとくクビにして、中国との貿易戦争をはじめた。中間選挙向けという分析もあるが、あまりに手荒で逆効果にしか思えない。このままなら、最後の引き金を引くのはトランプ氏になりそうだ。

人民網日本語版
中国の外貨準備高が12ヶ月連続で増加 (2018.2.9)

中国人民銀行(中央銀行)が最近発表した準備資産統計によると、今年1月末の時点で、中国の外貨準備高が3兆1614億5700万ドル(1ドルは約108.8円)に達し、2017年12月末と比べて215億800万ドル増(0.68%増)となった。12ヶ月連続の増加で、1ヶ月当たりの増加幅は2017年7月以降で最大だった。業界のアナリストは、ドル安傾向が続いたことが、1月に中国の外貨準備高が大幅に増加したことの主な原因と分析している。1月、ドル指数は3.25%低下したのに対して、ユーロや円、ポンドなどのドル以外の通貨が上昇し、中国の外貨準備高の増加につながった。また、1月、対ドルで人民元は3.5%上昇し、資本フローや為替決済を刺激し、その一部が中央銀行の外貨準備高となったと見られている。中国国内と国際経済金融の動向の影響を受け、中国の外貨準備高は全体的に安定した状態が続くと見られている、としている。

1か月後に、アメリカ国債を売るかもしれないという脅しを使うほどの貿易戦争がはじまるとは、この時期に思っただろうか?アメリカと中国は、これから経済で牽制がつづく。日本は他人事と眺めない方がいい。北朝鮮問題で韓国を傍観した結果、孤立しているのは日本。貿易戦争で中国を嗤っていたら、後で痛みを味わうのは日本になる。

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