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3266.報道比較2018.2.10

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安倍氏のやり方が外交で良い結果をもたらしているというのは、完全に迎合する応援団が作った虚構だ。すでにアメリカさえ、日本への優遇を再考しはじめている。

朝日新聞・社説
日韓の首脳 往来交流の歩を重ねよ

平昌(ピョンチャン)冬季五輪の開会式にあわせて安倍首相が訪韓し、文在寅大統領ときのう会談した。文政権の発足後、安倍氏が訪韓するのは初めて。6年間止まっていたシャトル外交が再開したと受けとめられている。安倍氏はきのうの会談で、自身の地元山口県・下関と釜山の地方交流に言及し、未来志向の関係を呼びかけた。市民同士の関係と同様に、首脳間でも率直なつきあいを深めてほしい。6年前に往来が途絶えたのは、慰安婦問題をめぐる主張の違いからだった。きのうの会談でも主題の一つになり、互いが自らの主張をぶつけ合った。両首脳がきのう、北朝鮮問題の意見交換に時間をさいたのは当然だろう。金正恩政権は、五輪を機に韓国に対し融和攻勢をかけている。韓国と日米の間の結束が試されているときだ。歴史問題などで応酬があろうとも、安保・経済・環境など幅広い分野での協調の意義を見失わない。そんな冷静さを両政府ともしっかり保ってほしい、としている。

産経新聞・社説
文在寅大統領 「連携と圧力」行動で示せ

安倍晋三首相が平昌冬季五輪の開会式出席に先立ち、韓国の文在寅大統領と会談した。両首脳は北朝鮮に核開発を放棄させるため、日米韓3カ国が連携し、圧力を最大限まで高める方針を確認した。ペンス米副大統領も文氏との会談でこうした認識を共有した。首相は会談で、北朝鮮に核・ミサイル戦力を放棄させるには、圧力を高めていくしかないとの立場から、国連制裁決議の厳格履行が重要と強調した。北朝鮮がなぜ、融和姿勢を演出しているのか。制裁で孤立し、経済的に追い詰められていることが大きな要因だと認識すべきではないか。日韓首脳が朝鮮半島有事に備え、韓国内の在留邦人の退避や安全確保に向けた連携で一致したことは評価できる。米国も交え実務レベルで進展を図るべきだ。文大統領は、元慰安婦や国民が合意を受け入れないとして、首相の要求を拒んだ。だが、日韓合意は「最終的かつ不可逆的な解決」をうたった国と国との約束である。慰安婦像の撤去を含め、文氏には責任ある対応を求める、としている。

日本経済新聞・社説
日韓首脳は対話継続で溝埋める努力を

安倍晋三首相が2年3カ月ぶりに韓国を訪問し、文在寅大統領と会談した。平昌冬季五輪の開会式出席に伴う首脳会談だったこともあり、日韓の慰安婦問題や北朝鮮情勢をめぐる立場の差が埋まったとは言いがたい。首相は会談で慰安婦合意について「国と国との約束は2国間関係の基盤だ」と表明。「最終的かつ不可逆的な解決」をうたった合意の着実な履行を改めて求めた。文政権は日韓の歴史問題と協力可能な分野を切り離す「ツートラック(2路線)」外交を掲げる。だが、慰安婦合意を含めた過去の協定や合意を蒸し返すようでは、信頼関係は築けない。ましてや日韓の未来に向けた協力も進まないことを肝に銘じるべきだ。北朝鮮の核問題で日米韓が緊密に連携していくためにも、日韓の意思疎通が欠かせない。慰安婦合意をはじめ、歴史問題をめぐる対立の根は深いが、それを理由に韓国との関係を冷え込んだままにするわけにもいかない。今後も首脳対話を重ねて日本の立場を粘り強く説明し、溝を埋める努力を地道に続けていくしかあるまい。日韓首脳はシャトル外交の復活で合意している。今回の首相訪韓をその一歩とすれば、次は韓国大統領が訪日する番だ。まずは東京で予定されている日中韓首脳会談の早期実現をめざしたい、としている。

毎日新聞・社説
五輪開幕と日韓首脳会談 冷静な対話の積み重ねを

安倍晋三首相が韓国を訪問し、平昌冬季五輪開会式への出席に先立ち、文在寅大統領と会談した。首相は、文政権が否定的な見解を示した慰安婦問題の日韓合意について「合意の履行」を求めた。文氏は日韓両国での「努力の継続」が必要だと訴えた。会談では率直な意見交換があったようだ。それでも、記者団に公開された冒頭発言で首相は慰安婦問題に一切触れず、未来志向の日韓関係を構築していくことを促した。会談では北朝鮮問題も意見交換した。「最大限の圧力」では一致したものの、北朝鮮の「微笑外交」に懸念を示す首相に、文氏は「対話」を促したという。圧力と対話のバランスをめぐる議論では温度差があるが、新たな分野で連携が深まったのは前進だ。互いの立場の相違を認めつつ、冷静な対話を重ねることで、適切な解決策を見つけていくしかない、としている。

読売新聞・社説
日韓首脳会談 未来志向の関係構築の一歩に

安倍首相が平昌五輪の開幕に合わせて訪韓し、文在寅大統領と会談した。両氏の会談は昨年9月以来となる。文政権は1月、日韓慰安婦合意を「真の問題解決にならない」と批判し、事実上の追加措置を求めている。首相は会談で、「合意は国と国との約束であり、政権が代わっても順守すべきだ」と述べ、文政権の一連の対応は受け入れられないとの考えを示した。文氏は「問題を真に解決するためには、被害者の名誉と尊厳を回復できるように両政府が努力していくべきだ」と語った。北朝鮮に対しては、核・ミサイル開発を放棄させるため、圧力を最大限まで高めていく方針を改めて確認した。首相は会談で「日米韓3か国の強固な協力関係が揺らぐことはない。そのことを北朝鮮は認識しなければならない」と述べた。文氏に対し、「対話のための対話では意味がない」とも伝え、融和に傾くことをけん制した。北朝鮮の政策転換を促す経済制裁を続けねばならない、としている。

人民網日本語版
「朝鮮半島の対話のドアが再開する日きっと来る」外交部長 (2018.2.9)

外交部(外務省)の王毅部長は8日、「朝鮮半島の緊張状態を緩和し、悪循環を打ち破るには、対話・交渉が唯一の出口であり、南北双方がそのためともに第一歩を踏み出すことは誠に時宜を得たことであり、非常に重要なことだ」と述べた。王部長は、「中国は南北双方が引き続き目下の貴重な相互連動の流れを維持し、ここを起点として、朝鮮半島の対話・交渉のドアを少しずつ開けていくことを願う。もちろんこの目標を現実のものにするには、南北双方だけでは不十分で、各方面が共に努力することが必要だ。中国は各方面が引き続き安保理の決議を厳格に執行すると同時に、まずお互いに刺激し合い、矛盾を激化させる一切の行動をしばらく停止し、朝鮮半島情勢の相対的な安定をできる限り維持し、共同で対話交渉に向けたムード作りをし、条件を積み上げていくことを願う。中国は冬季五輪の開催期間中に行われる対話を日常の持続的な対話へと延長し、朝鮮・韓国間の相互連動を各方面に拡大すること、特に朝鮮・米国間の相互連動へと拡大すること、南北の関係改善の努力を朝鮮半島の平和安定の維持、朝鮮半島の非核化実現に向けた共同の努力へと拡大することを願う。みなが心を一つにして力を合わせ、向き合って共に進めば、朝鮮半島の対話のドアが再開する日がきっとやって来ると確信する」と述べた、としている。

Wall Street Journal
米国、東アジアへの特別部隊派遣検討 中国に対抗 (2018.2.10)

米国防総省は東アジアに重装備の海兵遠征部隊(MEU)を派遣する計画を検討している。軍関係者が明らかにした。米国は中国の影響力拡大に対応するため中東の兵力を削減するなど、配備の再編に動いている。トランプ政権は先月「国家防衛戦略」を発表していた。これは、アジアの軍事力増強に向けた初めての具体的な取り組みとなる。関係者らによると、海兵遠征部隊を派遣すれば太平洋における米国の軍事力は大幅に拡大する見通しだ。機動的な海兵遠征部隊はパトロールや同盟国軍との共同演習が可能。紛争が起きた場合も対応できる。軍関係者らによると、中国に対抗するために東アジアの軍事力を見直す上で、海兵遠征部隊は他の補完的な提案と共に検討されている。新防衛戦略では、中国が国際秩序を乱しているとしている。部隊の配備に関する最終決定がいつ下されるかは不明だ。米海兵隊のロバート・ネラー総司令官によると、アジアに派遣する海兵遠征部隊は同盟国との共同軍事演習やパトロールを実施する見通し、としている。

安倍氏が平昌に行ったことは、世界の関心事ではなかった。私は写真1枚さえ見た記憶がない。北朝鮮問題で、そこまで日本が蚊帳の外に置かれる状況を作ったのは、完全に失敗だ。北朝鮮の事態が変われば、慰安婦問題など脇に置かれる。韓国はそこまでの計算はもちろんしていない。ひたすら戦争を回避したいだけだ。その必死さが手段も選ばせず、アメリカや日本の同盟を盾に押し付ける要請さえ撥ね付ける。結果、北朝鮮との会談にトランプ氏は早々に応じた。安倍氏のやり方が外交で良い結果をもたらしているというのは、完全に迎合する応援団が作った虚構だ。すでにアメリカさえ、日本への優遇を再考しはじめている。

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