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3263.報道比較2018.2.7

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FRB新議長のパウエル氏は先走ってマーケットに資本注入した。マーケットを甘やかし、後で味わう痛みを倍増させたとしか思えない。今の株高の原因は官製だ。政策に期待するのではなく、責任を取れと詰め寄るべきだ。

Wall Street Journal
米株急落の本当の理由、背後にある売りの正体は? (2018.2.7)

背景には、インフレ懸念や米国債利回り上昇もあるが、株価急落の多くは、ファンダメンタルズ(基礎的な条件)ではなく、他の要因で説明がつくとアナリストは指摘する。そのため、底堅い経済成長や好調な企業収益を追い風に、株式相場は今後持ち直し、引き続き順調に推移するとの期待も高まっている。
<一部の投資家は、ボラティリティー水準を基に各資産クラスへの投資配分を決定する。これにはリスクを測る指標としてボラティリティーを活用するリスクパリティファンドや、すでに好調なパフォーマンスを上げている資産を購入する商品投資顧問(CTA)が含まれる>リスクパリティファンドは、より長期的な観点からボラティリティーを測定するため、市場の動きに対する反応が後れる傾向にあり、今回の売り局面では大きな役割を果たしていない可能性がある。市場関係者は、リスクパリティファンドが今後数カ月に売り圧力をもたらすと警鐘を鳴らしている。アルゴリズム取引は従来から株式相場の動きを増幅させる波乱要因であり、今回も例外ではない。アルゴリズムを使った自動売買は、株価の値上がり局面では市場の楽観的な見方を強める一方で、状況を悪化させることもあり得る。5日の米国株式市場では、午後に入り、特定の要因がないまま急落する場面があった。ハザウェイ氏を含め多くの投資家は、背後にアルゴリズムによる自動売買の影響があるとみている、としている。

日本経済新聞・社説
世界同時株安で問われる政策協調

米国を起点とした株安が世界の金融・株式市場を揺るがしている。5日のニューヨーク市場ではダウ工業株30種平均が前日比1175ドル安と過去最大の下げ幅を記録。6日の東京市場でも日経平均株価が前日比1071円安で昨年10月以来の安値となった。株安は先進国だけでなくアジアなど新興国市場にも広がり、世界同時株安の様相を強めている。各国の経済や企業業績が好調ななかでの株安の直接のきっかけは、2日発表になった1月の米雇用統計での賃金上昇だ。米長期金利が上昇し、適温相場が崩れるという警戒感が広がり、コンピューターによる自動取引も相場下落を増幅した。金融政策では、就任したばかりのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長に注目が集まる。新興市場国をはじめ世界経済や金融市場への影響も十分注意しながら政策を進めてほしい。米国に続いて緩和縮小に動く欧州中央銀行(ECB)、緩和を継続する日本銀行も、市場との対話には細心の注意が必要だ。世界的に企業部門にお金がたまっている。このお金が株や不動産など資産市場だけではなく、賃上げによる家計所得の拡大や、設備投資など実体経済の強化につながる方向に流れることが望ましい、としている。

毎日新聞・社説
米金利上昇で世界株安 新たな局面へ覚悟が要る

ニューヨーク株式市場の大幅続落が日本を含め世界に波及した。東京市場は日経平均株価が2日間で計1600円超の値下がりである。注目すべきは、急落のきっかけだ。米国の雇用統計で、賃金上昇率が高水準になったことである。本来、経済にとって良い話題のはずだ。ところが、史上最大の株価下落につながった。FRB議長に就任したその日、株価の記録的下落に見舞われたパウエル氏には、厳しい船出となった。市場の動揺を気にし過ぎて利上げが遅れると、本格的なインフレやバブルを招きかねない。反対に利上げが投資家の不安心理をかき立て過ぎると、景気全体にも悪影響が及ぶ。日銀の黒田東彦総裁は4月初めに5年の任期が満了を迎える。異次元緩和と称される前例のない大規模緩和を導入した張本人だが、続投となっても交代となっても、市場は従来の政策からの変化を過敏に嗅ぎ取ろうとするだろう。いずれにせよ、「今まで通り」の継続を想定できない局面に入ったということだろう。市場関係者も政策担当者も覚悟が必要だ、としている。

経済紙のWall Street Journalと日経は似たような指摘。だが、日経の結論は毎日同様、中央銀行に委任される。このあたりが、いつもマーケットとは自己責任と考える自由主義と、国家社会主義に等しい日本の価値観の差だろう。FRBが難局に入りつつあるのは事実だ。しかも、パウエル氏は先走ってマーケットに資本注入した。私は、むしろマーケットを甘やかし、後で味わう痛みを倍増させたとしか思えない。今の株高の原因は官製だ。政策に期待するのではなく、責任を取れと詰め寄るべきだ。

朝日新聞・社説
核戦略と日本 これが被爆国の談話か

米トランプ政権が出した核政策の指針「核戦略見直し」に対する反応である。核廃絶の理想を捨て去った、この指針について河野外相は「高く評価する」とする談話を出した。指針は、核を使う姿勢を強めて相手を抑止する発想に貫かれている。小型の核の開発で使いやすさを高め、核以外の攻撃にも核で応じる可能性を示した。河野氏は「核抑止と核軍縮は相反するものではない」というが、指針の内容は明らかに核軍縮の流れに逆行している。東アジアの安保環境の中で、日本が米国の「核の傘」の下にあるのは事実である。だが、同じく傘の下にあるドイツのガブリエル外相は米の指針に苦言を呈す。「核軍拡競争が進めば、欧州は危うくなる。だからこそ新たな軍備管理・軍縮に動かなければならない」と。一昨年春、広島で安倍首相はオバマ前大統領と並び、核なき世界をめざすと語った。米政権が変われば誓いも変わるというのでは、あまりに浅薄だ。同盟国だからこそトランプ政権の核軍拡に歯止めをかけ、冷静に北朝鮮問題の打開を探る。被爆者団体と協調し、核廃絶をめざす外交の発信力を高める。その努力が求められている、としている。

人民網日本語版
外交部、中国の政策を曲解する米NPRの企ては徒労に終わるとの見解示す (2018.2.6)

外交部(外務省)の耿爽報道官は5日の定例記者会見で、「米側が先日公表した核態勢の見直し(NPR)など、中国側の政策とやり方を勝手に曲解することで、自らの核兵器拡大・強化の口実を得ようと企てているが、徒労に終わるのは明らかだ」とした。米国は世界最大で最先端の核兵器を保有しているのにもかかわらず、まだなお核戦力の構築に力を入れるのは、世界の戦略的不均衡を激化させることになる。低出力核兵器の開発は、核兵器使用のハードルを下げ、核兵器使用の危険を増大させる。「核なき世界」という目標の放棄は、国際核軍縮プロセスを損なう。中国側は人類運命共同体の構築を積極的に推し進め、共通の、総合的、協調的で、持続可能な新安全保障観を主張し、自衛防御の核戦略を終始揺るぎなく遂行している。中国側は核兵器の最終的な全面禁止と廃絶を一貫して支持し、「先制不使用」及び「非核国と非核地帯には使用または威嚇せず」などの核政策・約束を順守している。中国はいかなる形の核軍拡競争にも参加したことがなく、今後も参加しない。中国側は米側が冷戦思考、ゼロサム思考を棄て、対立的観点から大国間関係を見るのを止め、平和と発展という時代の大きな流れに順応し、核軍縮面での自らの特殊で優先的な責任をしっかりと引き受け、引き続き不可逆的な方法で核兵器を大幅に削減し、国家安全保障における核兵器の役割を引き下げ、的確な行動で国際平和・安定を維持することを望む、としている。

朝日の理想主義は、どこまで信念があるだろう?ならば対抗したがっている中国とアメリカに反発するために手を組めるだろうか?ノーだろう。河野氏を評価はしない。朝日の言う論理も正論だ。だが、正論には裏付けがいる。論理破綻しない戦略がいる。日本の理想論は、常に裏付けがない。こどもの作文に似た理想しか語らない。だからアメリカの横暴に応じるだけに陥る。知恵を出すべきだ。中国やロシアは、十分に検討に値する。その戦略にさえ恐れをなす人に、理想など語る資格はない。

産経新聞・社説
陸自ヘリ墜落 原因究明し再発の防止を

陸上自衛隊西部方面航空隊所属のAH64D戦闘ヘリコプターが佐賀県神埼市の民家に墜落、炎上し、11歳の女児が軽傷を負った。ヘリに搭乗していた2人の隊員は、いずれも死亡した。操縦士の遺体は、大破した機体の真下から発見された。コントロールを完全に失った機内で、最後まで住宅を回避すべく、操縦桿(かん)を握り続けたものと推察する。2人のご冥福を祈りたい。ヘリは定期点検を終え、試験飛行のため目達原駐屯地を離陸し、7分後に墜落した。飛行前に、4枚の羽根をつなぐメインローター(主回転翼)ヘッドを交換していた。ヘリは飛行中にメインローターが分離し、ほぼ垂直に落下したとみられる。自衛隊でも昨年、陸自の連絡偵察機や海自ヘリ、空自ヘリの墜落事故があった。いずれも機種や事故原因が異なり、軽々に並べて論じることはできないが、住民が不安に思うのは当然である。国防を担い、国民の安全を守る自衛隊の存在は、国民や地域の信頼や理解の上に成り立っていることを忘れてはならない、としている。

読売新聞・社説
陸自ヘリ墜落 整備態勢の見直しが急務だ

佐賀県神埼市の民家に陸上自衛隊の攻撃ヘリコプター「AH64D」が墜落し、搭乗していた隊員2人が死亡した。民家は全焼し、小学5年生の女子が右膝などに軽い打撲を負った。事故機は、50飛行時間ごとに行う定期整備を済ませ、点検飛行中だった。エンジンの動力を回転翼に伝える部品も交換した。離陸後10分足らずで墜落している。飛行中に複数の部品が落下しており、機体にトラブルが生じた可能性が指摘されている。通例なら住宅地への墜落を回避するはずの自衛隊機が、なぜできなかったのか。装備のハイテク化が進む中、整備に対応できる人材育成と適切な配置が行われていたのか。予算配分に支障はなかったのか。多角的な検証が重要だ。沖縄県では、米軍機のトラブルも後を絶たない。懸念されるのは、陸自の輸送機オスプレイを佐賀空港に配備する計画への影響だ。佐賀県議会は既に容認を決議したが、空港周辺の漁業者らが反発し、山口祥義知事は態度を明らかにしていない。防衛省は県側に対し、オスプレイの安全性と、有事や災害対応に活用する意義を丁寧に説明し、配備に理解を求める必要がある、としている。

不幸としか表現できない事故。民家に落下というのが衝撃的だ。これが社説に取り上げて適切に論じられるのか?その能力は産経にも読売にも見られない。取り上げる意味が不明だ。

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