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3260.報道比較2018.2.4

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アメリカの保護主義が促した前進なら、トランプ氏の支離滅裂な行動も、価値ある副産物を生み出している。怯えるだけではなく、行動するのが、どんな時でももっとも未来に適応する方法だ。

読売新聞・社説
日銀金融緩和 増す副作用にどう対処するか

日銀の異次元緩和が景気拡大に効果を上げる一方、副作用も目立ち始めた。どう政策のバランスを取るか、日銀は新たな課題に直面している。日銀が先月開いた金融政策決定会合では、複数の委員が緩和策の見直しに言及した。消費者物価の伸び率は依然1%未満にとどまる。ただ、日本と同水準の物価目標を掲げる米欧の中央銀行は、目標の達成前に金融緩和縮小に動き出している。量的緩和策では、日銀が国債の大量買い入れを続けた結果、国債発行残高に占める日銀の保有割合が4割に達した。機関投資家の運用の選択肢が狭められている。日銀の金融政策頼みでは、脱デフレを確実にするのに限界があることは明らかだろう。黒田総裁は、4月に5年間の任期満了を迎える。次の総裁任期は、黒田氏続投の有無にかかわらず、異次元緩和後の金融正常化が主要テーマになるのは間違いない。次期総裁には、引き続き政府や海外の主要中銀と十分に連携し、幅広い視野を持って政策運営していく姿勢が期待される、としている。

FRB、ECBとともに量的緩和をはじめた時から判っていた事態。日銀だけが出遅れ、次のリセッションにテーパリングが間に合わない。結果、次の景気対策も日銀が最初に手詰まりになり、血税投入の景気対策に依存しやすくなる。また財政が傷む。私は、この責任を安倍氏と黒田氏に取ってもらいたい。

産経新聞・社説
介護報酬改定 抑制へ踏み込みが足りぬ

4月からの介護報酬改定に問われていたのは、介護にかかる費用の伸びの抑制であった。ところが、焦点だった利用者宅での調理や掃除を行う生活支援サービスは若干の減額に終わるなど、踏み込み不足が否めない。もはや、報酬の改定によって政策を誘導していくという手法は限界に来ている。生活支援で何とか暮らしを維持できている人がいるのは確かだ。だが介護財政の厳しさを考えれば、すべて保険で賄い続けることは難しい。民間サービスや自治体の事業、地域の支え合いなどで対応することもやむを得まい。一方、介護保険制度の持続には慢性的な人手不足の解消も喫緊の課題である。介護報酬全体が6年ぶりのプラス改定となったのは待遇改善が必要とされたからだ。にもかかわらず、今回の改定では介護職員の負担軽減策は目立たない。経営者にはプラス改定の趣旨を踏まえた対応を促したい、としている。

医療や介護は民間には踏み込めない保険領域がある。これは政治の怠慢だろう。長期政権ならできる改革を、安倍政権はまるでやらない。だから結果も出ない。他に選択肢がないことを言い訳にするのは、そろそろ終わりにしたい。

日本経済新聞・社説
食品の地域ブランドの保護を混乱なく

日本と欧州連合(EU)は昨年大筋合意した経済連携協定(EPA)に基づき、食品のブランド名称である地理的表示(GI)を相互に保護する具体策を決めた。日本のGIが一括して欧州域内で保護される意義は大きい。欧州ブランドの国内市場での保護も混乱なく進めてもらいたい。今回の合意では、協定の発効時にチーズの「ゴルゴンゾーラ」(イタリア)など210の欧州産品(うち酒類が139品目)を日本が国内で保護し、EUは「市田柿」(長野県)など日本の56産品(同8品目)を欧州域内で模造品による名称使用などから守る。国内では2015年に「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(GI法)」が施行され、これまで酒類と合わせ60産品以上が登録された。各産地は地域に根付いた食品ブランドが高い付加価値を持つことを認識し、海外市場の開拓に役立ててほしい。GIの保護は、食品や酒類そのものの表示だけでなく、インターネット販売や広告での名称使用も対象になる。地域ブランドを守る環境を国内でも整えてほしい、としている。

これもアメリカの保護主義が促した前進なら、トランプ氏の支離滅裂な行動も、価値ある副産物を生み出している。怯えるだけではなく、行動するのが、どんな時でももっとも未来に適応する方法だ。

Wall Street Journal
大規模な非核攻撃に核兵器報復も 米新核戦略 (2018.2.3)

米国は潜在的な敵国に対し、自国や同盟国が大規模な非核攻撃の標的となった場合、核兵器で反撃する可能性があることを示唆した。国防総省、エネルギー省、国務省の当局者が2日記者会見し、「核態勢の見直し」(NPR)の新方針を発表した。新方針に含まれるこの警告には、米国による核報復につながる可能性のある具体的な状況について説明はない。しかし、この方針は、サイバー攻撃や細菌兵器で攻撃してくる敵は、米国から核報復を受けるリスクを冒すことになるとのメッセージを明確に打ち出している。NPRによると、米国が核使用を検討するのは自国と同盟国を守るための「極限状況」のみで、これには「重大な戦略的非核攻撃」に対する報復も含まれることになる。国防総省の当局者らはNPRに関して、米国の核兵器使用のハードルが下がったわけではないとした上で、この新方針はオバマ政権下の核戦略にも沿ったものと主張している、としている。

朝日新聞・社説
米国の核戦略 歴史に逆行する愚行

米トランプ政権が「核戦略見直し(NPR)」を発表した。今後5~10年の米国の核政策の指針となる報告書である。前回8年前の報告書から方向性が一変した。核の役割と数を減らしていくというオバマ前政権時の決意は姿を消した。反対に、核の役割と能力を拡大する姿勢を鮮明に打ちだした。ロシアや中国、北朝鮮の脅威を強調し、前政権時にくらべて「状況は急激に悪化した」と指摘する。しかし、他を圧する核戦力によってのみ自国の安全が確保できるという発想は、時代錯誤も甚だしい。07年、キッシンジャー元国務長官やペリー元国防長官ら超党派の4人が、核なき世界への提言をし、オバマ大統領の姿勢につながった。トランプ政権は、そうした歴史的な議論の積み重ねを学ぶべきだ。米国も加盟している核不拡散条約(NPT)は、核保有国に核軍縮の義務を課している。核大国である米国の責任は、とりわけ重い。核政策でも「米国第一」主義に走るトランプ政権は、核の拡散を防ぐ国際体制を損ねる点でも無責任だが招く破滅への想像力を欠き、武力で自国の優越心を満たそうとする大統領の姿勢こそが、最大の懸念要因である、としている。

毎日新聞・社説
トランプ政権の「核態勢見直し」 新たな軍拡競争を恐れる

今回のNPRはロシアや中国、北朝鮮、イランなどの動向を分析しながら、さまざまな状況下で米軍が核を使う事態を想定しているようだ。核によらない攻撃にも核で反撃する可能性も打ち出した。これでは核を使う際の心理的ハードルが下がり、核攻撃の現実味が増すのは当然だ。「米国は核を使いたいわけではない」と国防総省高官は釈明するが、少なくとも米国と対立する国はそうは考えまい。小型核は偶発的な核戦争の危険を高めやすい。オバマ政権が艦船配備の核巡航ミサイル(SLCM)を退役させたのは、通常の巡航ミサイル攻撃を相手国が核攻撃と誤認、または意図的に曲解して核で反撃することを避けるためでもあった。トランプ政権の激しい「ロシア敵視」は新たな冷戦を招きかねない。河野太郎外相は今回のNPRについて、日本など同盟国に対する拡大抑止(核の傘)への関与を明確にしたと評価した。北朝鮮の核武装を許さないとする強い態度表明も日本政府にとって好ましいものだろう。とはいえ、核を除けば軍事弱小国に過ぎない北朝鮮に対し、米国は核戦略を転換せずとも対応できよう。むしろNPRによって中露との対立が強まれば、北朝鮮問題をめぐる国際連携にとって重大な障害となりかねないことを自覚すべきである、としている。

このレポートは愚行ではない。北朝鮮へのメッセージだ。戦略の発表だけで相手を怯えさせる事ができるなら、もっとも効率的でリスクもない。トランプ政権でなくてもそうするだろう。これに少しだけ行動が伴えば、相手はさらに緊張する。朝日と毎日の妄想のような核軍縮は、北朝鮮やイランの問題を越えなければ進まない。

人民網日本語版
中国のスマートフォンメーカー・OPPOが日本上陸 競争が激化 (2018.2.3)

NHKの公式サイトによると、中国のスマートフォンメーカー・OPPOが1月31日、東京で発表会を開催し、正式に日本のスマートフォン市場へ参入することを発表した。今月9日から日本国内でスマートフォンの販売に乗り出す。調査会社のIDCによると、OPPOは、世界のスマートフォン市場で韓国のサムスン電子、米国のアップル、中国の華為(ファーウェイ)などに次ぐ4位のメーカーだ。OPPOJapanの代表は「日本の消費者が電子製品に求める品質は高い。日本市場で受け入れられることができれば、ブランドイメージを向上させることができる」と述べる。日本人は海外メーカーのスマートフォンを受け入れ始めているとの分析もある。また、海外メーカーのスマホの猛攻を受けても、日本のメーカーには耐える力があるとの声もある。日本で販売を展開しているスマートフォンブランドのほとんどは、これまでずっと高品質を武器にしてきた。そんな中、これまで低価格を売りにしてきた中国のメーカーのスマートフォンが、生活水準が全体的に高い日本で受け入れられるようにするには、それなりの対策が必要だ。また、スマートフォン本体の分野では絶対的な優位性を持っているわけではないものの、日本のメーカーはスマートフォンの部品という分野では大きなシェアを誇る。うち、センサーやセラミックコンデンサーなどのほとんどは日本製だ、としている。

売るのは誰だろう?ソフトバンクか楽天だろうか?興味深い動きだ。中国製品は家電を中心に浸透しはじめている。生産ではなく、ブランドとして。私は、中国のシンプルで適切な価格の製品が日本でも十分に受け入れられると予想している。5年後は、中国ブランドを選んで買っていても驚かない。マーケット規模を持つ強みを活かせば、日本企業より勝率は高められる。健闘を期待している。

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