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3257.報道比較2018.2.1

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相手がトランプ氏だからか、各紙が容赦なく批判しているが、6年目に入っても大した実績のない日本の政権に比べれば、1年で賛否両論でも減税の成果を得たトランプ氏。日本の新聞にケチをつけられるほどの全否定はやり過ぎだ。アメリカの演説に4紙も出揃うとは、国会で大したトピックがないだけのことだろう。その散漫さを恥じる方が先だ。

朝日新聞・社説
受動喫煙法案 「対策を徹底」はどこへ

厚生労働省が、今国会での成立をめざす健康増進法改正案の骨子を発表した。注目された飲食店の扱いについては、屋内禁煙を原則としつつ、個人や中小企業が現に経営する小規模店では「喫煙」「分煙」の表示をすれば喫煙を認めるという。何のことはない。規制に抵抗する自民党議員らの考えを、ほとんど丸のみした内容だ。日本も加盟する「たばこ規制枠組み条約」の指針が求めるのは、飲食店をふくむ公共施設での「屋内全面禁煙」であり、喫煙室方式を認めていない。漏れ出る煙で、受動喫煙はなくならないからだ。そもそもがん対策推進基本計画で喫煙率を下げる目標をかかげる厚労省が、税金で喫煙室の設置を進めるのは、矛盾と言うほかない。最近、五輪を開いた中国、カナダ、英国、ロシア、ブラジルはいずれも公共施設での屋内全面禁煙を法制化している。このままでは、東京五輪・パラリンピックで来日する人々を、紫煙で迎えることになりかねない、としている。

昨日、読売が批判していた話題。読売よりダイレクトに自民党議員批判に触れている。これくらい直接訴えた方が効果的だろう。日本を世界で最も遅れた国にしているのは、老害の国会議員だと認識させるべきだ。

産経新聞・社説
トランプ氏演説 「北」を許さぬ決意示した

就任1年のトランプ米大統領が内政、外交の施政方針を包括的に示す一般教書演説を行った。約1時間20分に及ぶ演説で「米史上最大の減税の実現」など政権の実績誇示が目立ったのは、低迷する支持率を意識したためだろう。一国の指導者としてのみならず、世界を率いるにふさわしい言動をさらに求めたい。中国は力ずくの海洋権益の拡大を進め、ロシアは隣国の領土を侵した。北朝鮮は核・ミサイルの威嚇を繰り返している。こうした脅威と米国はどう向き合うのか。注目したいのは、トランプ氏が北朝鮮の核・ミサイルについて時間を割き、「すぐにも米本土の脅威になり得る」との認識を示したことである。「最大限の圧力をかけ続けている」と強調した。核放棄を求め、引き続き国際社会の先頭に立つ決意を示したものといえよう、としている。

日本経済新聞・社説
針路より実績を強調したトランプ演説

トランプ米大統領の初の一般教書演説は、針路を示すというよりは、好調な経済を背景に政権1年目の実績を誇示する内容だった。秋の中間選挙に向け、支持層をつなぎとめる狙いのようだ。この手法で自らが深めた国論の分断を埋められるのか。難しい政権運営を余儀なくされそうだ。トランプ氏は失業率の低減や賃金の上昇、さらに大型の法人減税で起業が増えているなどと力説した。「米国の新しい時代が到来した。アメリカンドリームの実現に最高の時だ」と訴えた。ただ、さほど新味があったわけではない。1兆5000億ドル(163兆円)規模のインフラ投資を表明したが、1年前の施政方針演説で打ち出した1兆ドル投資の多くは言いっ放し。演説直前の会合で「おそらく1兆7000億ドル程度になるだろう」と語るなど財源も投資計画も定かではない。1年前は触れなかった北朝鮮にかなりの時間を割いた。核・ミサイル開発が米本土の脅威になりつつあることを指摘し、「われわれは最大限の圧力を掛け続ける」と力説した。トランプ氏は「米国第一」を訴えつつ、同盟国は重視する姿勢も示した。安倍晋三首相との連携に期待したい、としている。

毎日新聞・社説
トランプ一般教書演説 「誇り高い米国」に程遠く

トランプ氏は好調な経済を誇る一方、軍事力をさらに強化する方針を示した。だが、「富国強兵」路線を思わせる施政方針が、米国の「誇り」や「新時代」とどのように結びつくのか、大きな疑問が残った。演説のテーマは「安全で強い、誇りある米国の建設」。トランプ氏は減税や税制改革の意義を強調し、低い失業率や高い株価も含めて経済政策が成功したことを強調した。与野党の分断状況やロシアとの癒着疑惑「ロシアゲート」の捜査を思えば、トランプ氏が北朝鮮に適切に対応できるか不安もある。野党・民主党の一部議員は演説をボイコットし、性的嫌がらせの横行に抗議する女性議員らは喪服を思わせる黒い服装で出席した。米国社会の融和も「新時代」も遠いと思わせる風景だった、としている。

読売新聞・社説
トランプ演説 米議会の対立を克服できるか

トランプ米大統領が連邦議会で一般教書演説を行い、今年の施政方針を説明した。大型減税や規制緩和、株価上昇、雇用増などの成果を強調し、「新たな米国の時代」の到来を宣言した。支持率は、戦後最低レベルの40%前後にとどまる。11月の中間選挙を意識し、実績のアピールを重視したのは間違いない。議会での対立はむしろ深まっている。1月下旬には、両党が予算の失効を回避できず、政府機関が一部閉鎖された。「決められない政治」が続けば、好況にも水が差されよう。不毛な対立で国政を混乱させるべきではない。北朝鮮の核ミサイル開発の阻止のため、「最大限の圧力」をかける方針を改めて表明した。北朝鮮に拘束され、解放後に死亡した米国人学生の両親や脱北者を議場に招き、金正恩政権の残虐性を訴えたのは評価できる。環太平洋経済連携協定(TPP)への復帰検討に関する言及はなかった。国際協調をどこまで重視するのかは依然不明だ。トランプ氏は、中国の海洋進出や軍拡への対処も含め、インド太平洋戦略の肉付けを急ぐ必要がある、としている。

どこの新聞も自分の都合で解釈している。たしかに社説は報道ではなく、事実よりは各紙の価値観で語っていい場だ。一番顕著なのはいつものように産経。北朝鮮の話は割合としては微小だが、誇張するように取り上げている。1か月後に北朝鮮の対話を素直に受け入れるアメリカの大統領だというのに。相手がトランプ氏だからか、容赦なく批判しているが、6年目に入っても大した実績のない日本の政権に比べれば、1年で賛否両論でも減税の成果を得たトランプ氏。日本の新聞にケチをつけられるほどの全否定はやり過ぎだ。アメリカの演説に4紙も出揃うとは、国会で大したトピックがないだけのことだろう。その散漫さを恥じる方が先だ。

Wall Street Journal
FOMC、金利据え置きを決定 緩やかな利上げ継続へ (2018.2.1)

米連邦準備制度理事会(FRB)は31日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.25~1.5%に据え置くことを決めた。また経済の順調な進展を目指し、今後も緩やかな利上げを継続する方針を示した。FOMC声明の内容は、12月からほとんど変わっておらず、米成長見通しが底堅いことをあらためて確認。当局者の経済に対する見方が大きく変化したことを示す兆候はなかった。FOMC声明は「雇用、家計支出、企業の固定投資の伸びは堅調で、失業率も低水準にとどまっている」と指摘した。今回は、ジャネット・イエレン氏が議長として参加する最後の会合となった。FRBは後任のジェローム・パウエル氏が2月3日にFOMC議長としての任務を開始し、FRBの議長として5日に正式に就任する予定と発表した、としている。

ついに平静で穏便なリーダーシップを維持したイエレン氏が去る。次のパウエル氏は「Mr. Ordinaly」と呼ばれる人。安倍氏と同じように、トランプ氏のイヌになる感が強い。10年つづいた株高がつづくと考える人はいない。どこかで冷や汗をかく事になる。マーケットよりホワイトハウスを見る人なら、良くない結果になる可能性が強まる。政権と近い中央銀行は心配だ。アメリカも、日本も。

人民網日本語版
最大規模のビジネス代表団を従え、英国メイ首相が本日訪中 (2018.1.31)

英国のテリーザ・メアリー・メイ首相は今月31日から2月2日にかけて中国を訪問する。今回の訪中には国際貿易相だけでなく、これまでで最大規模となる51社の企業や機関の代表者からなる、ビジネス代表団も同行している。メイ首相は北京と上海、武漢を訪れる予定。ブルームバーグは、メイ首相は出発に先立ち、「今回の訪中で『黄金時代』とされる両国関係を一層強める。両国の深い関係に基づき、あらゆる課題について率直に話し合う」と述べたと報じている。在中国英国大使館のバーバラ・ウッドワード大使は29日のブリーフィングで、「英国は英中関係の『黄金時代』に対する一致の見解と確信、安定を保っており、『一帯一路』(The Belt and Road)イニシアティブは莫大な潜在力を備えているとみている。英国は中国の『一帯一路』建設のパートナーであり、英中はこれについて緊密な協力を行う」とした。一方、中国外交部(省)の華春瑩報道官は30日の定例記者会見で、「英国政府とメイ首相は『一帯一路』への支持を繰り返し表明してきた。昨年5月に、フィリップ・ハモンド財務大臣が特使として、北京で開催された『一帯一路』国際協力サミットフォーラムに出席した。『一帯一路』は中英両国が各自の優位性を十分に発揮し、協力を積極的に展開することで、さらにウィン・ウィンを実現できる重要な分野。中英両国の政府や市場、機関は『一帯一路』の枠組みの下、より多くの協力の機会を発掘することで、さらなる発展の可能性を開拓したいと望んでいる」と述べた、としている。

2日前のFinancial Timesを読んだせいで、メイ氏を持ち上げる中国が少しかわいそうになる。日本にも来たようだし、ブレグジットの準備で各国に協力を募るのは判る。だが、支持率が低過ぎる。信任がないリーダーの話は聞けない。時間が無駄になるだけだから。

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