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3255.報道比較2018.1.30

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現実を見よう。恐れずに外を見よう。あと5年で、日本は中国が手を伸ばしても届かない存在になる。

朝日新聞・社説
河野外相訪中 機運つかみ首脳往来を

河野外相が中国を訪問し、王毅外相との会談で、日中首脳の往来を着実に進めていくことの重要性を確認した。懸案は多い。だからこそ、両国の政治指導者が頻繁に会い、じかに言葉を交わすことの重要さは論をまたない。注目したいのは、河野氏が外相会談でこう語ったことだ。「日中は世界2位と3位の経済大国。アジアだけでなく、世界全体への責任もある。二国間の問題だけでなく、日中が肩を並べて地球規模の課題に対応していくことも大切だ」日中が「ウィンウィン」の関係をめざす戦略的互恵関係からさらに視野を広げ、軍縮・核不拡散や気候変動、感染症対策などグローバルな課題でも連携の可能性を追求する。そんな考え方なら歓迎である。その先にしか地域の平和と安定はないことを、日中の政治指導者は肝に銘じるべきである、としている。

産経新聞・社説
日中外相会談 「平行線」なのに改善とは

尖閣諸島や邦人拘束などの問題で、中国が横暴に振る舞っているのを憂慮する人は多い。だからこそ、日中関係は冷え込んできたのである。懸案は平行線のままなのに、日中関係は改善に向かっているとする政府の説明には、首をかしげる。首脳の相互往来といった形式を整えるだけでは、真の友好に結び付かない点を考えてほしい。外相会談では、安倍晋三首相と習近平国家主席の相互往来の推進や、朝鮮半島非核化への連携で一致した。また、李克強首相との会談では、春ごろに日本での開催を目指す日中韓首脳会談について、出席に前向きな発言を得た。首脳同士が顔を合わせ、率直に意見をかわす機会は必要だ。だが、最近の対中外交は、その実現へ融和ムードを醸し出すことに労力を注ぎすぎていないか。王毅氏は、河野氏の訪中を関係改善に資するものとして「評価する」と語った。懸案を先送りしてしまう姿勢では、相手に「日本与し易し」と思わせよう、としている。

昨日、毎日と読売が取り上げた話題。朝日は評価しているが、産経は手厳しい。こういう感覚の人もまだ日本には多いのかもしれない。日本に原爆を2つも落とし、未だに事あるごとに服従を求めるアメリカには必要以上の敬意を払いながら、触れなければよかった岩を石原氏の意味不明な挑発に乗って国有化と言い出したのが、中国に付け入る隙を与えた。そう思って対話くらいしようか?と応じるのに何か問題があるだろうか?今の時点でも日本は十分に与し易い。戦略もなければ信念もない、アメリカの犬でしかないのに?河野氏の外交が、評価するほど良いかは不明だが、産経のような古い発想では、日本はまた戦後と同じ置き去りの運命をたどる事になる。現実を見よう。恐れずに外を見よう。

人民網日本語版
中国は北極の重要な利害関係者 (2018.1.29)

国務院新聞弁公室は26日、「中国の北極政策」白書を発表した。中国として北極の情勢と変化への見方、北極との関係、北極政策の目標と基本原則、北極への関与における主要な政策と主張を初めて全面的かつ正確に詳述しており、重要な意義を持つ。白書は「北極の重要な利害関係者」としての中国の位置づけを明確にし、北極に関する国際協力の着実な推進における原則と主張を打ち出した。中国の北極政策の透明性を高め、北極開発への中国の参加に対する懸念を解消し、国際社会と共に北極の平和・安定と持続可能な発展に尽力するとの積極的なメッセージを発する狙いがある。中国は北極問題の積極的な関与者、建設者、貢献者だ。白書は「北極を知り、北極を保護し、北極を利用し、北極ガバナンスに関与する」との政策目標を定め、「尊重、協力、ウィンウィン、持続可能」との基本原則を打ち出すとともに、5つの具体的政策主張を説明した。中国の北極への関与を指導する綱領的文書だ。未来を展望すると、中国は国際社会との協力を強化し、北極発展の歴史的チャンスを捉え、北極の変化がもたらす試練に積極的に対処し、「一帯一路」イニシアティブの北極関連協力を推し進め、「氷上のシルクロード」を共同建設し、人類運命共同体の構築を後押しして、北極の平和・安定と持続可能な発展に知恵と力を貢献する、としている。

2日前にも触れた話題。他国の過敏さに恐れをなしたようだ。北極はいささか超越しすぎの印象だ。中国は近隣ではない。ロシア、アメリカ、北欧にしてみれば、意味不明だ。なぜ中国がウィンする権利があるのかさえ見えない。これでは一帯一路はただの拡張主義だと批判される原因になる。軌道修正が必要だ。

毎日新聞・社説
仮想通貨ネムの不正流出 顧客保護の軽視が招いた

日本の仮想通貨取引所でまた、大規模な不正流出が起きた。2014年にビットコイン約470億円分が消失する事件があったが、今回の被害額はそれを上回る約580億円相当という。世界で過去最悪だ。同社はビットコインを含む13種類の仮想通貨を取り扱っていた。狙われたネムの盗難防止策は、代表格のビットコインに対するものと比べ、はるかに不十分だった。後発のネムは、昨年一時年初より二十数倍も高騰したビットコインをしのぐ急成長もみせており、ハッカーには格好の対象だったのだろう。緩い不正防止策は、個人の利用者に多大な不利益をもたらすだけではない。テロ集団などの資金獲得を結果として助けることになれば、国の安全保障面での懸念も生じよう。成長第一、もうけ優先の落とし穴として、学ぶべき点は多い、としている。

日本経済新聞・社説
仮想通貨取引所の安全性を再点検せよ

仮想通貨の国内大手取引所で外部からの不正アクセスによって約580億円相当の仮想通貨が流出する大規模トラブルが発生した。仮想通貨の取引は世界的に急増しており、日本は最大の市場だ。取引の安全性や透明性を担保するための再点検が不可欠だ。流出が発覚したのは大手取引所コインチェック(東京・渋谷)。同社が約26万人の顧客から預かっていた仮想通貨「NEM(ネム)」のほぼ全額が流出した。ネット上で流通する仮想通貨を扱う取引所はハッキングなどの攻撃に常にさらされる。にもかかわらず、コインチェックは顧客の資産を保護する基本的な防御システムに不備があった。とりわけクレジットカードの暗証番号に相当する「秘密鍵」の分散管理がおろそかで、巨額流出につながった。仮想通貨の多くは投機の対象となって乱高下している。IT(情報技術)を活用して生活の利便性を高めるという当初の期待は、実現していない。取引の安全さえ確保できないようでは、いつまでたっても市民権を得られない、としている。

仮想通貨に真摯に向き合っていた人なら、このリスクは認識していたはず。血迷って騒いでいる人たちは、何も知らずに踊っていた人たちだろう。これで仮想通貨が否定されるのでもないし、バブルが終わったとも思えない。小さな事故に過ぎない。これでまた改善が進むと前向きに受け止めている。だが、日経が言うような期待値に応えたいたら、現実の通貨と何ら代わらない。仮想通貨のマーケットの魅力は減るばかりだ。いまは成長期だから、とんでもない暴騰もする代わりにリスクがある。それだけのことだ。リスクを下げていったらリターンも下がる。そうなった時は…仮想通貨は国家や大手が牛耳る時代になっているのだろう。

読売新聞・社説
衆院予算委 政府・自民党は「緩み」を排せ

森友学園への国有地売却問題で、長妻氏は、国税庁の佐川宣寿長官の辞任を要求した。佐川氏は財務省理財局長当時、国有地売却を「適切」と答弁し、学園との価格交渉を否定した。だが、会計検査院が売却額に疑義を呈し、交渉を裏付ける財務省の内部文書の存在も発覚している。立民党は佐川氏の国会出席を要求している。佐川氏の出席や答弁修正を含め、財務省は引き続き丁寧な説明に努めるべきだ。安倍首相は、松本文明内閣府副大臣の辞任について、自らの任命責任を認め、陳謝した。松本氏は衆院本会議で、沖縄での米軍機不時着を巡って、「何人死んだんだ」とヤジを飛ばした。県民感情を無視した重大な失言である。首相が松本氏を事実上更迭したのは当然だ。野党は、スキャンダル追及一辺倒や、同様の質問の繰り返しを避けて、質疑内容の充実に力を注ぐことが大切である、としている。

森友学園の問題は、読売さえも政府をかばわない。いや、政府も安倍氏をかばい切れていない。財務省と安倍氏だけが追い込まれている。だから野党は追及しているのだし、結果が出るまで叩きつづけるだろう。安倍氏がその構図に気づいたら、普通は佐川氏を表に出すはずなのだが、なぜか出さない。よほど表に出せない事情があるのだろう。何だろう?

Financial Times
メイ英首相の新しいブレグジット戦略 (2018.1.26)

欧州連合(EU)諸国はますます悲しそうな口調で英国にこう問いかけてくる。「はっきりしてもらわないと困る」。ブレグジット(英国のEU離脱)の最前線にいる企業も声を上げる。しかし、ダウニング街10番地(英首相官邸)は沈黙を貫いている。無理もない。テリーザ・メイ首相はブレグジットについて、無策の策を取っている。このままいけばメイ氏は、思いがけなく首相になり、必要のない解散総選挙を行って愚かにも議会の過半数を失った人物として、さらに言うなら現代の英国で最悪の首相(もちろん、前任のデビッド・キャメロン氏は除く)として歴史に名を残すことになってしまうだろう。EUの関税同盟に残ってほしいという企業の声は日増しに高まっており、有権者の生活水準は低下する一方だ。リスボン条約第50条による手続きの延期が早晩提案されるのではないか、と強硬派はやきもきしている。彼らにとって、ブレグジットを法的な現実にすることが最も優先順位の高いことなのだ。英国がこれからどうなるのか、国民はまだ知らされていない。そして首相は、そうしておくのがよいと考えている、としている。

前回の選挙で、メイ氏は完全に味方を失った。これなら早めに消えた方がイギリスのためになる。もしブレグジットを帳消しにするなら早い方がいい。イギリスの信任は、日々落ちている。

Wall Street Journal
米当局者、政権に5G構築の推進提言 中国に対抗 (2018.1.30)

米ホワイトハウス関係者の一部は第5世代(5G)の移動通信方式を通じた無線サービスを「主要な競争領域」とみており、特に中国からの脅威が、米政府による州間高速道路システムの構築と同様の「ムーンショット(壮大な挑戦)」を正当化すると述べている。米国家安全保障会議(NSC)関係者が作成した内部メモから明らかになった。ホワイトハウスの5Gプランに携わっている関係者らによると、米国は通信会社やケーブルテレビ(CATV)事業者による実質的な寡占状態、厳しい規制、地元メーカーの不足などいくつかの特有の要素から、全米通信網の整備にはおおむね不向きだ。一方、中国は5G開発を素早く進めている。5Gを先に整備した者が競争ではるかに有利になる。5Gはグローバルな情報経済の基本アーキテクチャーになる見通しだからだ。全国的ネットワークは自動運転車や農業の自動化といった技術に欠かせない条件だ。ホワイトハウスが話し合っているのは中周波数帯域の5Gだけ。政権は低周波数と、余裕のある高周波数を利用する5Gの構築は民間企業に任せる方針だという。当局者は企業の関心の度合いを測るため、間もなく正式な働きかけを始める予定だ、としている。

通信の話が周波数の話になると、テクノロジーから途端に利権の話になる。こうなると話は退屈で、一般人にとっては無意味な時間のかかる話にしか思えなくなる。共和党時代、しかもカネの匂いばかり嗅ぎつける大統領の時代に、この話題が進むのが残念でならない。

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