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3253.報道比較2018.1.28

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北極。中国の姿勢に、ロシアやヨーロッパも過敏に反応した。シナ海につづいて、北極。この先、中国はこの件でヨーロッパ、アメリカ、ロシアと緊張した交渉をすることになる。世界の話題が中国中心になりはじめた。

人民網日本語版
中国が初の北極政策白書を発表 (2018.1.27)

国務院新聞弁公室が26日、北極政策をまとめた初の白書「中国の北極政策」を発表した。中国放送網が伝えた。同白書は約9千字で、前書きと後書きのほか、「北極の情勢と変化」、「中国と北極の関係」、「中国の北極政策の目標と基本原則」、「中国の北極事務への関与における主要政策主張」の4つの部分からなる。同白書によると、中国は責任ある大国として、「尊重、協力、ウィンウィン、持続可能」の基本原則に基づき、関連各方面とともに、北極の発展という歴史的チャンスをつかまえ、北極の変化がもたらす課題に積極的に対応し、ともに北極を理解し、北極を保護し、北極を利用し、北極のガバナンスに関与し、「一帯一路(the Belt and Road)」イニシアティブの北極をめぐる協力の共同建設を積極的に推進し、人類の運命共同体の構築を積極的に推進したい考えだ、としている。

北極には、ロシアやヨーロッパも過敏に反応した。シナ海につづいて、北極。この先、中国はこの件でヨーロッパ、アメリカ、ロシアと緊張した交渉をすることになる。一帯一路といえば、何でも容認されるはずもない。ロシアとアメリカの利害が一致するトピックでもある。日本にとっては対岸の火事だが、気にした方がいい話題だ。

Wall Street Journal
中国のプログラミング教育、親の反応はいまひとつ (2018.1.26)

ベンチャー投資家や教育関連のスタートアップにとって、子供に対するコンピュータープログラミング教育は次の注目分野だ。中国政府もそれを後押ししている。政府は中国をテクノロジー大国にすることを目指しており、それにはコーディングにたけた人材が不可欠とみている。コーディングに対する親の反応はいまひとつだという。それは理解できる。決定的な要因は、コーディングが大学教育へのチャンスがかかった入学試験の科目ではないことにある。英語と数学は入試科目になっている。通常、子供が一人しかいない中国の家庭では、一流大学に入学する可能性を高めるために多額の投資をすることをいとわない。それが有望なキャリアや社会的地位への道とみなされているためだ。2015年以降、中国政府は学校にコーディングを含むSTEM教育を試すことを奨励する指示を出している。これをきっかけにITを駆使した教育(エドテック)サービスを手掛ける業界が、急成長期に突入する可能性がささやかれ始めている。、としている。

世界中で、コードは必須寡黙になりつつあるようだ。中国政府が動くのは、きっと電気自動車のように、アメリカ主導の現在のルールをチェンジできる可能性を感じた時だろう。インターネットでは、中国は動かない。量子コンピュータへの投資や、AIで中国流のアーキテクチャが創出できる自信を持った時、国家として推進するのではないだろうか?

産経新聞・社説
米政権とTPP 「復帰」の真意を見極めよ

重大な方針転換となるのだろうか。トランプ米大統領が世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の演説で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への復帰を検討する考えを表明した。再交渉への期待もうかがえるが、自国の都合で協定をねじ曲げるような発想なら、簡単には応じられない。TPPの意義をどう捉え、どんな変更を求めるのか。米国がそれを具体的に示し、各国の理解を得られるかである。北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉は、米国の期待通りに進んでいない。逆に、TPPは米国以外の11カ国で3月に署名することが決まった。こうした現実を目の当たりにして独善的な通商戦略の修正を図りだしたのか。日本は引き続きTPP11の発効を最優先にすべきだ。そもそも、TPPの枠組みは米国を含む12カ国で決めた。河野太郎外相が「特に変えるつもりはない」と述べたのは当然だ。中身の維持の重要性を米国に説くべきである、としている。

日本経済新聞・社説
長期拡大が続く米経済に死角はないか

米国経済の息の長い拡大が続いている。2017年10~12月期の実質国内総生産(GDP)は前期比年率換算で2.6%増加した。17年通年でも、16年の1.5%増を上回る2.3%増となった。09年7月からの景気拡大は9年目に入り、過去3番目の長さとなっている。ただ、堅調な米国経済にも不安の芽はある。好調な企業業績を反映して株価は上昇を続けている。今のところ資産価格の上昇は経済実態の裏付けがあるとみられる。ただ、今後一段と過熱し、金融システムにひずみが出ないかどうか、金融当局者はしっかりと目配りする必要がある。トランプ政権の政策にもなおリスクがある。交渉が難航している北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しなど米国第一主義の通商政策には危うさが残る。為替政策をめぐる政権幹部の発言が揺れ動くなどトランプ政権が一貫した政策運営をとれるのかどうかについても不安がある。景気拡大が続くなかで、米連邦準備理事会(FRB)はゆっくりとしたペースで政策金利の引き上げを継続する見通しだ。利上げは金融危機後の量的緩和で購入した国債など保有資産の縮小と並行して進めることになる。2月に就任するパウエル次期FRB議長のもとで、市場に混乱を与えずに、円滑に金融政策の正常化を進めることも大きな課題だ、としている。

アメリカ株がドスンと音を立てるほど下落したのは、この後。ダボスまではトランプ氏も饒舌だったが、アメリカ株下落の要因は金利上昇。債券が金利を上げても売れなくなりはじめている。つまりは、アメリカの財政に不安を感じはじめているということだ。景気が絶好調なのに減税し、中間選挙のために減税しながらインフラ投資をはじめようとしているのだから。TPPや株高よりも、トランプ氏の政策の本質を心配した方がいいかもしれない。金利が上がり、ドルが安くなる時に、本当に減税だけで企業は本国にマネーを戻すだろうか?

朝日新聞・社説
野党質問削減 理なき与党の強硬姿勢

今年度補正予算案を審議する衆院予算委員会での質問時間を「与党3対野党7」にすることで与野党が折り合った。民主党政権時代から続いてきた「2対8」を、昨秋の特別国会で「36対64」としたのに続いて、再び野党分を削った。国会での質問時間を野党に手厚く割り振ってきたことには、大きな意味があるからだ。国会議員は全国民の代表であり、質問の機会もできるだけ均等であるべきではある。同時に忘れてならないのは、議院内閣制のもとで、政府と与党は一体であるということだ。政府の法案は国会提出前に、与党の事前審査で了承を得ている。与党議員はそこで説明を受け、質問をし、意見を反映させている。だから国会で法案の問題点をただし、修正を求める役割は、もっぱら野党が担うしかない。与党が「5対5」を言い出したのは昨夏の閉会中審査のときだ。森友学園と加計学園の問題で、首相への野党の追及を少しでも弱めたい、という意図が出発点からにじんでいた。このまま野党の質問削減が続けば、国会審議は空洞化し、行政府に対する立法府の監視機能は低下するばかりだ、としている。

毎日新聞・社説
政府の新たな財政試算 無責任な現実離れの想定

試算では、黒字化は従来より2年遅れの2027年度になる。安倍晋三首相が消費増税の使途を借金返済から教育無償化に変えたためだ。首相は、歳出抑制などで黒字化を20年度には達成するとしていた政府目標も先送りした。試算を踏まえ新たな目標を夏までに示すという。先送り自体が無責任だが、新たな目標の土台となる試算も問題がある。試算の前提にした経済成長見通しがあまりに楽観的なことだ。政府は今回「現実的な水準にする」と成長率を引き下げはしたが、それでも3%台と高い。日本は人口減少などで高成長を見込みにくい。とても現実的とは言えない。しかも税収増を当てにしたままだと財政規律が一段と緩む。高齢化で社会保障費が膨張しているが、首相はこれまで痛みを伴う歳出抑制にほとんど手をつけてこなかった。首相は先週の施政方針演説で少子高齢化を改めて「国難」と強調した。ならば高齢化時代を乗り切れる財政の構築が急務である。現実から目を背けずに取り組むべきだ、としている。

政府批判を週末に展開する朝日と毎日。リアルタイムでは朝日が森友学園で内閣総辞職という言葉が出るほどのスクープを報じている。朝日がやると、信憑性が先に心配になるが、これでガセネタだったら、朝日の存続が危ぶまれる。だが、社説より取材。その事実だけは確実だ。最近の社説には、説得力さえ失われている。正論よりはひとつの事実の方が効く。

読売新聞・社説
訪日客2800万人 地域と良好な関係どう築くか

昨年の訪日外国人旅行者が前年より19%増え、2869万人となった。5年連続で過去最高を更新し、この間に3倍以上に急増した。政府は、東京五輪がある2020年に4000万人にする目標を掲げる。今後3年間に12%ずつ伸びれば達成できる計算だ。訪日客の増加は、人口減社会にあって消費を下支えし、地域の活性化にも資する。今後も外国人客を積極的に誘致したい。懸念されるのは、一部の観光地で、増える観光客が住民生活に支障を及ぼし始めていることだ。東京都大田区は、住宅地での民泊営業を全面的に禁止した。兵庫県などでも、住民らの声を反映した同様の動きが相次いでいる。民泊業者は、避けるべき迷惑行為や、衛生管理について利用客に十分説明せねばならない。政府は19年1月に、日本人を含めて出国時に徴収する「国際観光旅客税」を導入する方針だ。主な使途は日本観光の振興だが、PRと同時に、生活習慣やマナーの周知も重要な視点となろう、としている。

また政府への甘さが見えはじめた読売。インバウンドだけは胸を張れる安倍政権の成果だと信じているのか、疑問視される出国の新たな徴税にも甘さが目立ちはじめた。私は、今のままのインバウンドではリピーターは来ないと思っている。来て日本を好きになってくれるとは思うし、一度は来ても楽しめるとは思うのだが、いくつもの興味を掘り下げてもらえる努力は、まだ不足していると思う。知恵を絞るのはこれからだ。

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