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3247.報道比較2018.1.22

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NHKが相手だと、民間新聞社の意見は政治家への態度より厳しい。NHKがいるからメディアが苦境なのではない。むしろNHKがいるからテレビや報道が延命できている側面が強いのでは?公共性と費用対効果への注文はありがたいが、民間の選択肢がもっと冴えていれば、視聴者はNHKにもっと注文を付けられるのだが。

朝日新聞・社説
NHK 公共性の議論をもっと

NHKが18年度から3カ年の経営計画を発表した。放送に加え、ネット配信も活用した「公共メディアへの進化」を重点方針の第一にかかげる。視聴者の視線は厳しさを増している。事実をゆがめた番組づくり、取材費の流用、受信料の着服など不祥事が相次ぐ。報道姿勢をめぐっても、政権との距離感を欠くとして公正さを疑う声は絶えない。いずれもNHKの存立にかかわる問題だ。若者を中心にテレビ離れが進み、メディア環境が激変するなか、NHKの公共性とは何か、何が期待されているのか、突っ込んだ議論が必要だ。受信料訴訟で政府が最高裁に出した意見書は、災害時などの情報提供を使命と位置づけたが、それにとどまるものではない。NHKには、社会全体に情報を届け、人々の知識や教養を底支えしてきた歴史がある。不確かな言説がネット上に飛びかういま、使命はますます重くなっているとの見方も強い。上田良一会長は年頭あいさつで「NHKの公共性が問われる年」と述べた。その言葉通り、批判に真摯(しんし)に向き合い、社会との対話を深めることが、この巨大組織に求められている、としている。

日本経済新聞・社説
NHKは業務効率を高めよ

NHKが2020年度までの経営計画を策定した。焦点だった受信料の一律引き下げは見送り、インターネットを活用したサービスの拡充や、4K・8Kと呼ぶ超高精細な放送に力を入れるという。ネットを通じた動画配信サービスが普及するなど、視聴者が情報を手に入れる手段は大きく変わった。こうした変化に対応するのは理解できるが、業務が際限なく広がることには懸念を覚える。広く国民が支える公共放送の性格を考えると、業務効率を高めて負担は最小限にとどめるべきだ。資金が必要になったら改めて説明し理解を得るのが筋である。NHKが本格開始を望んでいるテレビ番組のネットを通じた「常時同時配信」は、放送法の改正が前提になる。放送法が施行された1950年と現在では環境が大きく変わっている。本質的な議論を進め、時代に合った公共メディアの枠組みをつくる必要がある、としている。

公共放送と言ってもいいNHKが相手だと、民間新聞社の意見は政治家への態度より厳しい。ほとんどコンテンツに触れない私でも、NHKと民間のコンテンツの価値の差は歴然と判る。それは予算規模でも、公共性でもない、センスや努力と言っては失礼かもしれないが、テレビ黄金時代に民間が差別化できていたのに比べれば、今の差は発想や能力の差だ。朝日や日経の気持ちは判るが、NHKがいるからメディアが苦境なのではない。むしろNHKがいるからテレビや報道が延命できている側面が強い。公共性と費用対効果への注文はありがたいが、民間の選択肢がもっと冴えていれば、視聴者はNHKにもっと注文を付けられるのだが。

産経新聞・社説
経団連の春闘指針 賃上げも人材への投資だ

経団連が今年の春闘に向けた交渉指針で、「3%の賃上げは社会的な期待」と会員企業に前向きな検討を求めた。政府が経済界に賃上げを求める「官製春闘」は5度目となる。民間企業の賃金は労使交渉で決めることが原則である。だが、企業は内部留保をため込み続けており、政府が従業員への適切な還元を促すのは妥当だろう。それでも賃上げ率は2%程度にとどまってきた。人件費の増加につながるベアの引き上げに、経営側が慎重な姿勢をみせてきたからだ。これに対し連合は定期昇給とベアでそれぞれ2%の賃上げを要求している。収益力が高まった企業は、業界横並びで賃上げ水準を決める慣行を脱してほしい。非正規社員の待遇改善も課題である。地域限定正社員制度の充実など、女性や高齢者を含めた多様な人材の活用が急がれる。大手企業が確かな賃上げの流れをつくれば、被雇用者の7割が働く中堅・中小企業にも波及しやすくなる。取引条件の改善を通じ、中小の賃上げを後押しする姿勢を大手にも求めたい、としている。

5年で時代は変わった。いま、内部留保を誇れば株主は自社株買いを迫り、社会は賃上げを求める。政府が正しかったのとは違うが、企業には意識改革が必要だ。サラリーマンから社長になった投資未経験者には不遇だ。この不安から、またコンサルタントが収奪する。東芝のような事例が増えそうだ。

読売新聞・社説
商工中金改革 中小企業の支援強化を急げ

商工中金は、政府が5割近く出資する。金融危機時に公的補助を受けて資金融通する「危機対応融資」を悪用し、本来は対象にならない企業を経営難だと偽って融資額を積み上げていた。提言は、危機対応融資の縮小とともに、他の金融機関が及び腰な新規事業者や、再生途上の企業などとの取引を今後の主軸にしていくべきだと強調した。商工中金は4年間を猶予期間とみてはなるまい。自立した金融機関として独自性を発揮していくためには、一日も早く新たな事業展開を進める必要がある。金融危機や震災時の中小企業対策としては、4月に国の信用保証制度が拡充される。一般の金融機関が保証を得て融資しやすくなるため、商工中金の危機対応に取って代わるとの見方がある。政府には、政府系金融機関全体で業務のあり方を再点検するとともに、非常時の資金供給に万全を期すことが求められる、としている。

商工中金など、もうやめてしまえとは言わないのが、政府寄りの姿勢をしてきた読売の弱さを感じる。潔さがない。ここにも森友学園のような臭いがする。報道はちゃんと追っているだろうか?

人民網日本語版
朝鮮半島情勢の立て直しを持続的に後押しする (2018.1.20)

朝韓は17日、平昌冬季五輪開幕式での「朝鮮半島旗」を掲げての合同入場、合同チームでの競技参加を目指すなどの措置で合意した。また、韓国の康京和外相も先日「韓朝の現在の対話は朝鮮核問題の平和的解決の議論にまで拡大できる」と述べ、冬季五輪の議題を超えたさらなる対話につなげたい考えを示した。双方の会談の成果は引き続き世界に良いニュースをもたらし、同じ方向に向かい、善意に善意で応える姿勢を十分に示した。対話と協議により相互関係を改善し、朝鮮半島情勢を緩和することこそが正しい選択だ.現在、朝鮮半島情勢には貴重な緩和局面が生じ、勢いに乗じた対話と交渉の歴史的チャンスをもたらしている。各国はようやく得られた緩和基調を持続させるべく共に努力し、対話と交渉の再開に向けた環境を整えるべきだ。中国側の打ち出した「相互停止」提案と「デュアル・トラック」アプローチも、交渉再開に向けた現実的で実行可能な1つの突破口であり、朝鮮半島平和協定を締結し、各国と共に努力して平和・協力の地域環境を築くことが最終目的だ。現在朝鮮半島情勢に生じた貴重な緩和局面を、各者は一層大切にするべきだ。国際社会はこのチャンスを捉え、引き続き支持し、協調すべきだ、としている。

開幕までの政治的なオリンピックへの北朝鮮問題の話題が、はじまるとともにスポーツの魅力に消えた。メディアが意図的に政治的な駆け引きを排除しているのかもしれないが、いい傾向だ。中国が朝鮮問題で主導権を握りたいなら、まだ全然動きが足りない。提案も、思慮もない。私は中国に期待しているが、今のままでは役不足だ。

Wall Street Journal
米政府閉鎖めぐる政治の法則 (2018.1.19)

ワシントンでは古くさいメロドラマが進行中である。議会が暫定予算案を通過させなければ、20日午前0時1分に一部政府機関が閉鎖されるとの脅迫を盛り込んだ筋立てだ。こうしたメロドラマは通常ならば無視してもいい。だが今年は中間選挙の年であり、こうした対決は今後増えるだろう。そこで政府機関閉鎖をめぐる政治の法則を理解しておくことは重要だ。それは「民主党が閉鎖を望み、共和党が責めを負う」というものである。 民主党は、何があってもイエスとは答えたがらない。共和党指導部は、移民問題に関する交渉とは切り離し、2年間の予算案を民主党と交渉したいと思っている。だが民主党は拒否している。いわゆるドリーマー(子供の時に親とともに不法入国した若者)に対する強制送還猶予の期限が3月第1週に迫っており、対処しなければ彼らに対する就労許可証は発給されなくなるのに、である。理由は単純だ。民主党は、政府機関が閉鎖されれば11月の中間選挙で上下両院の多数派を奪還できる可能性が高まると考えている。それなら共和党も民主党と同じくらい好戦的になり、開き直るべきかもしれない。国防費増額と一部国内支出を盛り込んだ予算案を下院で可決し、あえて上院民主党に対してCHIP延長を含む予算案の議事妨害をさせてみてはどうか。大半のメディアはそれでも共和党を責めるだろう。だが有権者が民主党の本当の狙いに気付く可能性はある、としている。

共和党と政府は、中間選挙を見ての連携がはじまりつつある。民主党も11月しか見ていない。しらけているのは国民。メディアが役割を担える時期だが、Wall Street Journalにいつものキレがないのはなぜだろう?

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