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3239.報道比較2018.1.14

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モラルを維持するのに最も大事なのは、成長だ。未来のみ得ない場所では、人はどんな努力も約束も放棄する。

朝日新聞・社説
公文書管理 デタラメとの決別を

有識者でつくる内閣府の公文書管理委員会が昨年末、行政文書の作成や保存に関する新ガイドライン(指針)を公表した。省庁はこれに基づいて、それぞれの文書管理規則をつくる。論議を呼んだのは、省庁間などで打ち合わせをした記録を残す際のルールだ。昨年秋に示された案には、あらかじめ相手方に、記載する発言内容の確認を求める旨の規定があった。これに対し、「すりあわせの段階で、省庁間の力関係や忖度がはたらき、かえって正確な記録が作られなくなる」といった声が数多く寄せられた。委員会は批判を踏まえ、新指針に「意思決定に至る過程を合理的に跡づけ、検証できるように文書を作成するのが前提」との一文を盛りこんだ。確認前の記録を安易に廃棄しないよう、釘をさす定めも設けた。一定の前進といえるだろう。しかし、指針や規則をいくらきれいに整えても、官僚の意識を変えなければ、国民に背を向けた運用は続くだろう。法律は、公文書を「国民共有の知的資源」と定める。官僚はその意味するところを、いま一度かみしめてもらいたい、としている。

これは中学生レベルの議論だ。公文書がこのレベルだ。捏造や隠蔽が日本社会でなくなるはずがない。モラルを維持するのに最も大事なのは、成長だ。未来のみ得ない場所では、人はどんな努力も約束も放棄する。

毎日新聞・社説
過熱する世界の市場 バブルへの警戒が必要だ

世界のマーケットが過熱気味だ。株式はもとより、ビットコインに代表される仮想通貨、さらに不動産から原油、非金属などの商品市場まで、幅広く高騰している。ニューヨーク株式市場の株価は、年明け後、ダウ工業株30種平均が初めて2万5000ドルの大台に乗った。その後わずか6営業日で、さらに約800ドルも値上がりした。後を追うように、東京市場の株価も上昇基調を続けている。実体経済の反映とは言い難い活況の裏には、長期に及ぶ、主要国中央銀行の金融緩和がある。世界的な金余り状態を招くと同時に、利回りが下がり過ぎて、安全資産では十分な運用益を出せなくなった。ついにしびれを切らし、少しでも値上がり余地が残る市場を目指して、リスクを積極的に取る投資の流れが強まっている。新たにマネーが流入しているのが原油などの商品市場だ。先物価格は約3年ぶりの高値となった。バブルは破裂して初めて、わかるものだ。警戒を怠ることなく、打てる手は打っておかねばならない、としている。

毎日の言う「打てる手」とは何だろう?ずいぶん抽象的だ。思い付きだろう。時を経過して書いている今、株価のボラティリティは高まりはじめた。金利がアメリカで上がりはじめただけで…だ。暴落と呼ぶ下落は、こんなものではない。イエレン氏は、もっとも上手に場を後にした。夢は終わるようだ。

日本経済新聞・社説
遺伝情報はルールに沿って活用を

生命の設計図ともいわれるゲノム(全遺伝情報)を、がんや難病の診断・治療に応用する動きが広がってきた。「テック社会」が医療を大きく変えようとしている。究極の個人情報であるゲノムは取り扱いに注意が必要だが、ルールを明確にして上手に活用したい。2017年5月に施行された改正個人情報保護法がゲノムを個人情報の一種とみなし、規制の対象としたのは妥当だ。名簿情報と同じように、第三者への提供はあらかじめ本人の同意取得が義務付けられることなどを明記した。18年春には、ゲノムを含む膨大な「医療ビッグデータ」を研究開発に効果的に使うための「次世代医療基盤法」も施行される。どちらかというとブレーキ役の個人情報保護法に対し、次世代法はアクセルにもたとえられる。既に欧米の研究機関が中心となり、データの整理方式の共通化やインターネットによる相互利用システムの運用を試みている。日本医療研究開発機構などは各国との連携を密にし、後れをとらないようにすることが重要だ。関係省庁は技術動向を見極め、先回りして課題を検討できる態勢を整えてほしい。ゲノム編集のような技術をどこまで受け入れるのか、広く国民が議論できる場を設けることも必要だ、としている。

日経の主張は、民泊応援の印象に近い。何が価値を持つかも判らない状態でブレーキとアクセルと表現したり、乗り遅れるなというのは危険だ。DeNAやソフトバンクのような会社が、解析のためだけにこの領域に手を付けはじめているのを知っているのだろうか?彼らがやっているのは解析という名の収集だ。これがテック社会?相当な違和感だ。IT界にいる人間として思うのは、日本はテクノロジーの利用がやはり下手だ。過信と過度な期待が、能力を超えている。己を知らないものは、永遠に克てない。

読売新聞・社説
福島風評対策 魅力と正しい知識を伝えよう

復興庁が、福島復興に関する「風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」をまとめた。関係省庁が、福島の現状や魅力などを国内外に発信していく際の基本方針となる。これまでは、関係省庁が個別の問題に対症療法的に対処してきた。被災地支援を統括すべき復興庁が、風評対策で十分に機能してきたとは言い難い。同じ戦略の下、省庁が連携することで、実のある成果を上げてもらいたい。戦略が柱として掲げたのは、「知ってもらう」「食べてもらう」「来てもらう」の3点だ。
「知ってもらう」では、放射線への正しい理解を広める。福島第一原発の周辺を除き、放射線量は、他県とほぼ同水準にまで低下したことも説明する。
「食べてもらう」では、福島産の農水産物の安全性をアピールする。厳格な検査を経て出荷している現状を紹介する。
「来てもらう」も重要だ。依然として、観光への影響が残る。訪日外国人の急増で、全国の観光業が活気づく中、福島への観光客数は事故前の約9割だ。戦略では、好印象を持たれる画像のネット配信などに力を入れる。多くの人が福島を実際に訪れて、肌で感じる。それが、最も効果的な風評対策だと言えよう、としている。

復興庁ができたのは、いつだっただろう?こういう活動のために作ったはずの組織が、7年目を前にようやくすべき仕事を始めた。いったい、どれくらいの税金を使って?読売が検証すべきは費用対効果のはず。視点が甘い。

産経新聞・社説
原発ゼロ法案 これでは国が立ちゆかぬ

小泉純一郎、細川護煕両元首相が加わる民間団体が発表した「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」にはそうした印象を受ける。直ちに全原発を廃止して、2050年までに太陽光や風力などの再生可能エネルギーに全面転換することを柱としている。そんなことが可能だろうか。万歩譲って実行できたとしても、現出する社会は、この基本法案が目指す「平和と安全」から、ほど遠いものになるだろう。高度技術化社会で最も便利なエネルギーは電力だ。安価で安定した電力の確保は、国と文明の維持・発展に不可欠の条件である。小泉氏らは、日本が資源に乏しい島国であることを完全に無視している。ドイツが脱原発を標榜できるのは、隣国のフランスから原発による電気の購入が可能であるからに他ならない。原発の全面廃止や核燃料サイクル政策からの一方的な撤退は、築き上げた信頼関係を土足で踏みにじる行為に等しい。人々を安易な脱原発論に巻き込む法案は、国民の絆にも水を差す、としている。

小泉氏陣営は科学的根拠を出したのだろうか?産経の反論は完全に感情のみ。脱原発派が再稼働にアレルギーのように反発するのに似ている。産経の主張の節々には論理破綻が見えるのは、中学生でも判る。やけに反発しているのを見ると、原発が終わるのと都合が悪いかのようだ。いま、追い込まれているのは原発推進派かもしれない。

Wall Street Journal
イラン核合意を巡るトランプ大統領の賭け (2018.1.14)

トランプ大統領は12日、オバマ政権時代のイラン核合意に関連して解除されている制裁の再開見送りを今回で最後にすると述べた。要するに、合意内容を修正しなければ、米国は制裁を再開し、合意から離脱する最後通告を米連邦議会と欧州に突き付けたのである。トランプ氏の核合意に対する嫌悪は間違っていないが、イラン政府以上に自分を追い詰めているというリスクもある。トランプ氏が本当に分かっているかどうかは不透明だ。主な条項の期限が2023年から切れ始めること、イランの弾道ミサイル開発計画が含まれてないこと、査察体制が不十分なことなど、トランプ氏はその合意の重大な欠陥に焦点を当ててきた。また、その合意の修正に、交渉に参加したフランス、ドイツ、英国といった欧州の同盟国にも参加してもらいたいとも考えている。しかし、イランがこれに反対するのは確実だ。中国とロシアも反対するだろう。フランス、英国、ドイツの企業はすでにイランと数十億ドル規模の商取引をまとめたり、交渉したりしている。そのため、これらの国々の首脳たちはこうした取引を危険にさらすのをひどく嫌がるだろう。すでに北朝鮮の核・弾道ミサイルの脅威に対処しているトランプ政権にとって、こうしたことすべては壮大な取り組みと言える。制裁回復を見送り続けて核合意を維持しながら、他の側面からイランの封じ込めや弱体化を図るための支援を確立するという戦略の方が安全だっただろう。今やイラン核合意に関する選挙公約を履行したと主張できるトランプ氏だが、より優れた戦略を立てるには自制心とさらに熱心な取り組みが必要になるだろう、としている。

2017年末に成果を出したトランプ氏が攻勢を強めた。もう彼の言動に世界は慣れた。何ひとつインパクトとして受け止めることはない。暴言はやがて修正されるか、適切な調整を経て許容範囲の結末になることが大半だからだ。彼はそれなりに行動の人だ。有言実行の人でもある。周りが抑止すれば止まって改心もする。イランやヨーロッパが彼を見くびらなければ、Wall Street Journalの心配は杞憂に終わりそうだ。

人民網日本語版
在中国外資系企業は中国の主権と領土保全を尊重すべき (2018.1.13)

外交部(外務省)の陸慷報道官は12日に行われた定例記者会見で、「中国は外資系企業が中国で投資を行ったり事業を興したりするのを歓迎しており、これと同時に中国で経営を行う外資系企業は中国の主権と領土の保全を尊重しなければならない」と述べた。マリオットホテルグループが会員向け電子メールと携帯電話のアプリケーションソフトの入力画面で、香港、澳門(マカオ)、台湾、西蔵(チベット)を「国家」として扱った。現在、中国の多くの部門がマリオットホテルに対して措置を執り、事件として立案し調査を進めている。香港、澳門、台湾、西蔵はすべて中国の一部分であり、これは客観的な事実であり、国際社会の共通認識であることを強調したい。中国は外資系企業が中国で投資を行ったり事業を興したりするのを歓迎しており、これと同時に中国で経営を行う外資系企業は中国の主権と領土の保全を尊重し、中国の法律を遵守し、中国人民の民族的感情を尊重しなければならない。これはどの企業であれ他国で投資や事業を行い、協力を展開する際には最低限遵守しなければならないことでもある、としている。

中国は外資系企業をさらに締め上げるようだ。自力でできる自信を持ちはじめたなら、中国にも天井が見えはじめる。主張は間違っていないつもりだろうが、欧米では今の中国政府のあり方自体に違和感がある。ビジネスとして成り立っているから進出しているまでだ。締めつければ、どこかで撤退が加速するだろう。

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