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3236.報道比較2018.1.11

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国益のためなら過去より未来を選ぶのがリーダー。政治とはそんなもの。だから、余計な事は言わない方がいい。圧力という言葉を使い過ぎたことを、後で後悔することがないといいが。

人民網日本語版
外交部報道官「韓朝会談を喜ばしく思う」 (2018.1.10)

外交部(外務省)の陸慷報道官は9日の定例記者会見で「朝鮮半島の北南双方が本日午前、ハイレベル会談を開いた。世界の多くの国々が非常に注視しており、朝鮮半島と地域の平和・安全・安定に重大な注意を払う中国としても、当然非常に注視している。報道を見て、朝韓ハイレベル会談が開催されたことを喜ばしく思う」と表明した。朝鮮半島の隣人として、相互関係緩和に向けた朝韓双方による最近の前向きな措置を歓迎し、支持すると、われわれは繰り返し表明してきた。今回の会談が現在の情勢下での朝韓双方の関係改善、和解と協力の推進、朝鮮半島情勢の緊張緩和の良いスタートとなることを希望する。われわれは国際社会がこれをさらに応援し、十分な理解と支持を示すことも希望する、としている。

朝日新聞・社説
南北朝鮮対話 冷静に非核化へ誘導を

約2年ぶりとなる南北朝鮮の閣僚級協議が、軍事境界線上の板門店で開かれた。平昌(ピョンチャン)冬季五輪への北朝鮮代表団の派遣などで合意した。国際世論を無視してきた北朝鮮が限定的ながら対話の席についたことで、当面は軍事挑発を控えるのでは、との見方がでている。開幕が1カ月後に迫った平和の祭典への参加表明は、ひとまず朗報といえよう。北朝鮮が米国を排除する意図を込めたのは明らかだ。これを盾に米韓軍事演習の中止や在韓米軍の撤退を求め、米韓の離反をねらうことが予想される。北朝鮮は国際的な孤立から逃れるためにまず、最も手っ取り早いと考える南北関係の改善に手を付けようとしている。五輪に選手団だけでなく高官や応援団を送るというのも、そのための戦術と見ざるをえない。北朝鮮の出方を一つずつ吟味し、米国と日本との調整のもとで交渉の進め方をじっくり組み立てる慎重さが必要だ。北朝鮮とのすべての対話を、朝鮮半島の非核化と北東アジアの安定に導く。その目標のもとで、韓国、米国、日本がいっそう結束を固めるべき時である、としている。

産経新聞・社説
南北対話 「核」避けるなら無意味だ

対話を熱望するあまり相手に足元をみられる。2年1カ月ぶりに開催された南北当局者会談は終始、北朝鮮ペースで進んだ印象を受ける。会談の冒頭、北朝鮮側が「贈り物」を差し上げると、平昌五輪参加を表明したことに象徴されていよう。それらにいかほどの意味があるだろう。最大の焦点で差し迫った脅威になっているのは、北朝鮮の核・ミサイル問題だ。韓国側は非核化に向けた対話の必要性に言及した。だが、「それは議題ではない」と反発を受けてかわされた。見過ごせないのは、北朝鮮側が核兵器は韓国でなく、米国が狙いだと主張した点だ。米韓は同盟国であり、南北だけで安全保障を話し合うことは成り立たない。文氏は年頭記者会見で早速、「条件が整えばいつでも南北首脳会談に応じる用意がある」と述べた。必要な条件を文政権は本当に整えた上で会談に臨むのか。前のめりの姿勢を強く危惧する。いまは日米韓、そして国際社会が一致して、対北圧力をかけ続けるべき時だ。かつて対話への「希望」は失敗を重ねてきた。韓国には現実を見据えてもらいたい、としている。

日本経済新聞・社説
北朝鮮への疑念拭えぬ南北対話の再開

韓国と北朝鮮が閣僚級会談を開き、2月に開幕する平昌冬季五輪への北朝鮮の参加や軍事当局者会談の開催で合意するなど、緊張緩和に向けた成果がみられた。ただし、北朝鮮の核・ミサイル問題の解決に寄与するかどうかは不透明で、手放しでは歓迎できない。国際社会が経済制裁を強め、米国が軍事的な圧力を高めるなか、北朝鮮が韓国を利用して包囲網に風穴をあけ、核開発を続ける時間と資金を確保しようとしているとの疑念はやはり拭えない。南北協議を受け、韓国の文大統領はさっそく南北首脳会談に応じる用意もあると表明した。文政権にはくれぐれも、北朝鮮に「最大限の圧力」をかける日米との連携を軽視し、南北融和に安易に突き進むことがないよう求めたい。韓国政府は折から、慰安婦問題を巡る日韓合意への新方針を発表した。公式合意だった事実を認め、再交渉は求めないとする一方で、被害者の心の傷を癒やす努力の継続を日本側に求めた。日本政府が拠出した10億円は同額を韓国政府が負担するという。日韓の相互不信が深まれば、北朝鮮の核問題を巡る日米韓の連携にも水を差しかねない。それこそ北朝鮮の思うつぼだ。韓国の文政権には慎重で一貫性のある外交を進めてもらいたい、としている。

読売新聞・社説
南北閣僚級会談 核問題を置き去りにするな

韓国と北朝鮮が閣僚級会談を行い、2月の平昌冬季五輪の成功に向けて協力することで合意した。北朝鮮は選手団や高官らの代表団、応援団を派遣し、韓国側は必要な便宜を提供する。緊張緩和に向けた南北軍事当局者会談の開催も、合意に盛り込まれた。北朝鮮は、南北間の軍通信回線の再開を通告したという。偶発的衝突や、その拡大の危険性を減らすことが重要だ。南北融和をアピールし、米韓の離間を狙っているのは間違いない。石油精製品の貿易制限など、北朝鮮制裁の効果が出ている。今後の南北協議で経済協力や制裁緩和も求めるのではないか。文氏は、北朝鮮との交流・協力の強化を政権の重要課題に掲げる。関係改善を急ぐあまり、過度の譲歩をすることへの懸念は日米などで根強い。米国務省は、非核化に向けて圧力をかけ続ける方針を改めて表明した。菅官房長官も、「北朝鮮に対し、常に最大の警戒監視をする」と語り、国連安全保障理事会の制裁決議の完全履行を呼び掛けた。対北朝鮮政策について、韓国は日米との緊密な連携を保つことが欠かせない、としている。

どの国の思惑どおりに進んでいるだろう?中国だ。一番立場を失ったのは?日本だろう。アメリカは非核化しか興味はない。この後、安倍氏のオリンピック訪問を日本はカードに使おうとして失敗した。強硬さも戦術としてのポーズならいい。圧力の先に日本は何を求めているのだろう?

毎日新聞・社説
経団連次期会長に中西氏 政権との距離が問われる

経団連の次期会長に日立製作所の中西宏明会長が内定した。5月に就任し、任期の4年間、財界トップとしてかじ取り役を担う。日本経済はプラス成長が続くが、外需に頼り消費は停滞している。デフレの長期化で経営者が賃上げに慎重な姿勢からなかなか抜け出せない。デフレ脱却には積極的な賃上げが不可欠だ。中西氏が経営改革の旗振り役となり機運を高めてほしい。大きな課題は政権との距離だ。経団連の榊原定征現会長が後継指名した決め手の一つは、中西氏が安倍晋三首相を囲む有力財界人会合のメンバーでもあり、政府との協調路線を継承できるためとされる。ITの進展や情報・通信産業の発展に伴い、製造業が中心を占めている経団連の地盤沈下が進んだ。政権に追随するだけでは存在感がさらに薄れかねない。中西氏は会長内定後「政治とは立場が違うので意見の違いも出る。それははっきり言えばよい」と語った。その姿勢を貫けるかが問われる、としている。

経済団体に何の意味があるのか、見えない。榊原は何をしただろう?思い出せない。原子力規制委員会もトップが日立出身ではなかっただろうか?少し気になる。

Financial Times
極東ロシア、中国の投機家に冷たい歓迎

シベリア地方のバイカル湖畔にたたずむ静かな観光の町が、ロシア人ナショナリストの間で思わぬ批判の的になった。中国人投資家が湖に面した不動産を買い上げたからだ。ロシアの新聞各紙は、中国による「侵略」や「征服」、さらには中国の「くびき」――中世のモンゴル帝国によるルーシ侵略を指す言葉――に関する見出しを掲げ、リストビャンカというこの町をめぐる世論をあおり立てた。ロシアとしては、ウクライナ侵攻後の欧米の制裁によって打撃を受けた自国経済を助けるために、中国からの投資を必要としている。一方、中国はユーラシア全土にインフラを構築する「一帯一路」戦略の一環として、ロシアや他のユーラシア諸国への投資を優先事項に据えている。
中国の観光ウエブサイトには、バイカル湖はかつて中国の一部だったと謳われている。中国の旅行代理店カッシアは、中国の過去を振り返るバイカル湖旅行を宣伝している。「漢朝の時代には北海と呼ばれていた・・・歴史上、長きにわたって中国領の一部だった」とある。中国人観光客は、ロシア側のホストからおおむね友好的な歓迎を受けたと報告している。シベリア観光では伝統的に閑散期に当たる冬場は特にそうだ、としている。

世界中、中国マネーを求めながら、怯える風景が広がっている。やがてこのマネーがインドに変わる日が来るのだろう。不安を拭う方法は、ひとつだけ。自らが稼ぐことしかない。

Wall Street Journal
ダボス行きとバノン氏辞任が語ること (2018.1.10)

ドナルド・トランプ米大統領が今月スイスで開催されるダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)に出席する予定であること、そして側近を務めたスティーブ・バノン前大統領首席戦略官・上級顧問が保守系ニュースサイト「ブライトバート・ニュース」を退くことだ。米大統領がダボス会議に出席するのは2000年のビル・クリントン氏以来となる。あえて自分自身に懐疑的な大勢の人々と真正面からぶつかるという点は称賛に値する。こんなことがあり得るとは思わなかった。トランプ氏が昨夏にホワイトハウスの要職を解いた際、バノン氏は2018年にはブライトバートを率いて共和党主流派に対する反乱を起こし、新たな保守系テレビネットワークを立ち上げるという希望を抱いていた。今や「バノンイズム」は大統領の後ろ盾もウェブサイトすらもなくした。一方、トランプ氏は共和党指導部を率いるミッチ・マコネル上院院内総務をキャンプ・デービッドの山荘に招き政治戦略を話し合う仲だ。トランプ大統領の任期中はどんなことでも起きてもおかしくない。そして既にそうなっている、としている。

トランプ氏でなくとも、変化は悪いことではない。安倍氏はヤスクニをクリスマスに参拝する暴挙に出た人だ。その首相が、パールハーバーを訪れ、トランプ氏ともっとも親密な日本のトップになるとは…トランプ氏がダボス会議に行くよりも笑える話だ。だから習近平氏と安倍氏が、苦々しい顔で握手したとしても、世界で一番の関係国に変化する可能性は十分にある。北朝鮮とさえ、突然の対話がはじまるかもしれない。政治とはそんなものであり、国益のためなら過去より未来を選ぶのがリーダーだ。だから、余計な事は言わない方がいい。圧力という言葉を使い過ぎたことを、後で後悔することがないといいが。

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