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3235.報道比較2018.1.10

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欧米は、中国の発展に敬意を表しながら、自由が人類の発展にもっとも有益だと証明する必要がある。中国のカネや、政府のカネを求めずに、うまくやれる方法を、私たちは知っているはずだ。

人民網日本語版
科学技術革新の急成長期を迎える中国 (2018.1.9)

中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)の報告の中で、過去5年間の成果を振り返った際、「革新駆動型発展戦略の力強い実施により、革新型国家建設の豊かな成果を手にした」とした。第18回党大会以降、中国は科学技術革新の急成長期に入り、世界の科学技術革新を新たな局面へと変えようとしている。国家知識産権局(知財局)の最新情報によると、中国の2017年の発明特許出願件数は前年比14.2%増の138万2000件で、7年連続で世界一となった。PCT(特許協力条約)国際特許出願受理件数は12.5%増の5万1000件で、日本を抜き世界2位。中国はなぜ世界の技術模倣国から技術革新国になり、米日などの世界技術革新強国を追い越そうとしているのだろうか。まず中国は世界最大の市場主体国になっており、市場主体が9000万社を突破している。うち実体のある企業登録数は2700万社以上に達する。次に中国企業は技術革新投資主体になっており、全国の研究開発費の77.5%を占め、全国の研究開発者の仕事当量の7割以上を占めている。また中国には世界最多の技術者がいる。その上、中国には世界最大規模の整った工業製造産業体制があり、各種技術革新の関連性、けん引性、全体性、相互需要、相互供給を支えている。さらに全国技術市場が急成長し、技術市場の成約額の対GDP比は2010年の0.95%から2016年の1.53%に上昇し、1兆1000億元(1元は約17.31円)を上回っている。知的財産権は「24金・プラチナ」になろうとしている。2017年の全国特許担保融資額は65%増の720億元に達した。最後に、政府の「見える手」と市場の「見えざる手」が共に力を発揮している点が挙げられる、としている。

Wall Street Journal
中国の「心理的圧迫作戦」に屈する欧米の民主主義 (2018.1.10)

中国は経済や安全保障の面だけなく、価値観についても欧米と競っていると考えている。中国の長期的な戦略は、独裁的な発展モデルを推進することだ。目先の外交目標は、チベットや台湾、南シナ海などあらゆる問題について、海外から中国の立場に対する支持を得ることにある。オーストラリア政府は今ようやく、共産党の侵入に対して目を覚ましつつある。マルコム・ターンブル豪首相の対抗措置――中国による豪政界への献金を制限する新法――で最も驚くべき点は、従来の制度が長い間、いかに操作されやすい状況にあったかを認めたことだ。中国の脅迫作戦は奏功している。欧米諸国の政府は、チベット問題など、中国政府にとってセンシティブな問題に言及することに二の足を踏んでいる。中国の負の面を描いたハリウッド映画が制作されることはない。学者は自らの在留資格を脅かすような研究テーマは選ばない。メディア機関は批判の手を緩めたい衝動にかられる、としている。

中国の大国化、先進化が鮮明になる中で、日本を含めて抜かれる立場の先進国が対応を迫られている。中国にどこまで自国優先を許すのか。共産主義に自由主義は敗れるのか、と。私は、経済の発展がすべての判断の主軸になるとは思わないし、自由にこそ、人類発展の源泉があると信じている。経済がマネーの生態系なら、大きな人口を持って、政府が流通させれば、豊かにはなるだろう。そこから生まれる科学技術が、やがて世界を席巻するのも当然だ。私は中国の人たちの努力や能力には感心するし、学ぶべき点からは真摯に学びたい。だが、その後ろに常にいる中国政府には心を許す気はないし、共産党がそこにいるなら、こちらが提供するものを何にするかは再考の余地がある。では、自分の後ろに日本政府やアメリカ政府についてほしいだろうか?ノーだ。そこまでして、カネを儲けたいと思う人は、自由主義の世界にはいない。国家が発明や技術を保持すれば、どんな暴走と柔軟性のない世界ができ上がるか、自由主義の世界は知っている。私はオーストラリアの「心を売ってまで、中国の豊かさを求める必要はない」という判断に、欧米はやがて至ると思う。アメリカがやろうとしている中国との貿易戦争もそれだ。欧米は、自由が人類の発展にもっとも有益だと証明する必要がある。中国のカネや、政府のカネを求めずに、うまくやれる方法を、私たちは知っているはずだ。

朝日新聞・社説
慰安婦問題 合意の意義を見失うな

2年前に日韓両政府が交わした慰安婦問題の合意について、文在寅政権が正式な見解をきのう、発表した。日本側に再交渉を求めない。康京和外相が、そう明言したのは賢明である。この合意は、両政府が未来志向の関係を築くうえで基盤となる約束だ。ところが一方で、合意の根幹である元慰安婦らへの支援事業は変更する方針を示した。何よりめざすべきは、元慰安婦のための支援事業のていねいな継続であり、そのための日韓両政府の協力の拡大である。平昌五輪の開幕まで1カ月を切り、きのうは南北会談が板門店で実現した。朝鮮半島情勢は予断を許さない状況が続く。歴史に由来する人権問題に心を砕きつつ、喫緊の懸案に共に取り組む。そんな日韓関係への努力を滞らせる余裕はない、としている。

毎日新聞・社説
南北対話2年ぶり始まる 危機打開に資する戦略を

韓国と北朝鮮による閣僚級の会談がきのう板門店で始まった。2年ぶりの南北対話である。北朝鮮は、来月開かれる平昌冬季五輪に参加すると表明した。選手だけでなく応援団や高官級を含む大規模な代表団を派遣するという。今回の動きは、金正恩朝鮮労働党委員長が新年演説で五輪参加に前向きな姿勢を示したことで始まった。背景には、核・ミサイル開発によって深まる国際的孤立の中で突破口を探ろうとする思惑があろう。ただ、南北対話は一筋縄ではいかないものだ。文大統領は核・ミサイル問題での危機打開にもつなげたいと意欲を見せるが、成果を焦れば北朝鮮の術中にはまりかねない。米韓の連携強化は南北対話における韓国の交渉力を高めるということになる。文政権には日米と緊密に連携し、北朝鮮が対話に出てきた今回の局面を危機打開につなぐ戦略を作ることが求められている、としている。

読売新聞・社説
日韓慰安婦合意 文政権が骨抜きを謀っている

慰安婦問題を巡る日韓合意について、韓国の康京和外相が政権の方針を発表した。合意は元慰安婦の意思を反映していない、と主張し、「真の問題解決にはなり得ない」とその意義を否定した。看過できないのは、「両国間の公式合意であり、再交渉は求めない」とする一方で、問題を蒸し返したことだ。元慰安婦を支援する財団に日本が拠出した10億円について、韓国政府の予算で充当する、と表明した。拠出金の扱いは日本側と協議するという。財団の今後の運営については、国民の意見を聞いて決める、と述べるにとどまった。河野外相が、「韓国側が日本側に対してさらなる措置を求めることは、全く受け入れられない」と強調したのは当然だろう。市民団体がソウルの日本大使館前に設置した、慰安婦を象徴する少女像について、康氏が言及を避けたことも理解しがたい。外国公館の安寧と威厳を守ることは、国際条約が定める受け入れ国の責務だ。少女像を放置するならば、韓国は規範を無視する国家だと見なされても仕方ない、としている。

時間が経って眺めている日本の韓国への対応は、頼りないまま過ぎている。どうしたいのかの願望も、戦略もなく、周りの様子を窺って大きな流れについていくことしかしないからだ。韓国の願望は鮮明だ。「戦争は避ける」につきる。だからトランプ政権が強硬な顔を見せれば、中国へのすり寄りを平然と使う。日本よりも北朝鮮優先なのも当然だ。日本は、北朝鮮にも圧力の後で何を求めているのかはっきりしない。日本国民に判らない目的が、言葉も違う海外に判るはずもない。

日本経済新聞・社説
原油価格の急変に警戒を

ニューヨーク市場の原油先物は一時、1バレル62ドル台に上昇し、2年8カ月ぶりの高値をつけた。世界経済の回復を受け、需要が拡大するとの観測が背景にある。ただ、中東情勢の緊張を材料に、投機的な買いが膨らんでいることにも注意が必要だ。原油など商品相場の上昇や、投資家がリスク資産を買い増す傾向は世界景気の好転を映したものといえる。昨年来の原油価格の上昇で米国の原油生産量はすでに1年前よりも日量で100万バレル増え、14年以前のような100ドル超の高騰を予想する見方は少ない。それでも短期的な先物投機の過熱や、その反動による相場急変には警戒が怠れない。原油高の影響が企業収益を圧迫したり、消費者心理を冷やしたりするリスクにも注意すべきだ、としている。

行き場を探しているマネーが、今年はコモディティに流れ込みはじめた。私は日経とは感覚は逆だ。注意はするが、トレンドがここまで出るなら乗る。少しずつETFを買い増している。突然の急落に注意すべきはビットコイン、ハイイールド債が先だろう。各所でバブルははじまっている。

産経新聞・社説
皇位継承 よき式典でお祝いしたい

来年の皇位継承に伴う式典を準備する、政府の委員会が初会合を開いた。有識者の意見を聞きながら、3月中旬に基本方針をまとめる。天皇は国の始まりから日本の君主であり、日本国および国民統合の象徴という重い立場にある。伝統を踏まえつつ、立憲君主である天皇にふさわしい式典を実現してほしい。国民が、長くお務めに精励された上皇への感謝の念と、新天皇への敬愛の念を持ちながら、御代替わりをお祝いする。そうした機会となるべきものである。政教分離原則は、政治権力と宗教の分離を定めたものである。それなのに「象徴」である天皇の祭祀にまで及んでいる。「祈り」は、天皇の本質的、伝統的役割であり、私的な行為であるはずがない。即位に関わる儀式を含む宮中の祭祀を、日本にとっての公の行事と位置づけなおす機会にすべきである。そのうえで、大嘗祭(だいじょうさい)と同様に、「宮廷費」など公的経費によって支えるようにしてほしい、としている。

ライフワークの日韓関係を差し置いてまで主張したかったのが、皇位継承のカネの話。産経の本性はこんなものか。しらける。

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