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3233.報道比較2018.1.8

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成人の日。新成人が求めているのは、説教ではない。役に立つ情報だ。失った30年を作った大人の言葉は、説得力ゼロだ。

人民網日本語版
海外での中国のイメージ・好感度が緩やかに上昇中 (2018.1.6)

海外22ヶ国の1万1000人あまりを対象に行った調査により、2016年以降の中国の国家イメージや中国への認識を反映するデータと結論がこのほど明らかになった。「海外での中国の全体的なイメージや好感度が緩やかに上昇して」おり、「中国料理、中医薬、中国高速鉄道といった中国文化と科学技術の要素が引き続き中国の国家イメージの注目点になっている」という。同報告によると、「海外での中国の全体的なイメージや好感度が緩やかに上昇している。そのうち発展途上国が中国に抱く印象はおおむね先進国よりもよいものとなっている。中国のグローバルガバナンスへの寄与と国内でのガバナンスの取り組みが海外で評価され、特に科学技術分野と経済分野でのグローバルガバナンスへの関与が高く評価されている。年齢の高いクラスターに比べ、海外の若者は中国の国内政治や外交の取り組みをより高く評価する」という。また同報告は分析を踏まえて、「回答者は一般的に中国の今後の発展に期待を寄せ、中国が近く世界一のエコノミーになり、ますます多くの国にとって最大の貿易パートナーになると予測する」と指摘する。中国ブランドの認知度に関する調査では、「海外の回答者の間で伝統的産業ブランド認知度のランキングは上昇しているが、品質の問題が今なお中国ブランドの海外発展を制約する主な要因になっている」という、としている。

中国のもっとも行きたい海外旅行先は日本らしいが、やがて日本からの行きたい旅行先も中国になるだろう。成功者が常に輝き、あらゆるものを惹きつける。パリが、ミラノが、ニューヨークが、日本が…最近はアメリカ西海岸が輝いて見えた。次は上海だ。断言できる。

Wall Street Journal
ビットコイン取引、途上国でも急増 代替通貨に (2018.1.8)

世界中で投資家が今、ビットコインに殺到している。ビットコインは昨年、1375%も急騰し、バブルの膨張がささやかれ始めている。ビットコインの投資家には新興国やフロンティア市場の人たちもいる。フロンティア市場とは新興国の中でも規模が小さく、最も発展途上にある国を指す。そうした国々では、ビットコインは往々にして政治的・経済的混乱の影響を受けない安全な資産とみなされている。また、金融面の障害を回避する手段にもなっている。伝統的な銀行サービスの不足や、入手可能な外貨が限られている場合などだ。制裁回避が目的のこともある。先進国では、中央銀行や銀行関係者が仮想通貨は信用できないとして投資家に手を出さないよう警告している。フロンティア市場では、銀行や国自体を信用できないがために一部の人がビットコインに頼っている。途上国で急速にスマートフォンが普及したことも、ビットコインブームに火をつける要因となった。イートロによると、アフリカ有数の経済国でネット普及率の高いケニアでは、イートロのビットコイン利用者が2017年11月までの1年間で1400%も急増した、としている。

技術で興味を持って、ビットコインを手にしてみようか、いろいろ調べて、使える場所の少なさを理由に、やめた。投資対象とは考えてもいなかった。日本の財政はいつか破綻し、年金が1円も払われず、日本円が1ドル360円を超えたとしても。先に買うなら、ゴールドかドルかな?と今でも思っている。たとえ古いと言われても。もし投資対象として買うなら、ビットコインの価値が無価値になったとメディアが嗤った頃だ。
悪貨は良貨を駆逐するとは、世界に知られる格言だ。自国の通貨より信じられない国は可愛そうだが、ゴールドにしないでビットコインか…と遠目に見ている。テクノロジーとしての興味、利便性や将来性は明るいが、投資対象にはしない方がいい気がする。雑音ばかりの今の時点では。

読売新聞・社説
安倍外交と安保 日米同盟の実効性一層高めよ

安倍首相は政権復帰後の5年間で、トランプ米大統領をはじめ多くの各国首脳と信頼関係を築いた。6年目に入り、成果が問われる1年となろう。北朝鮮問題では、核ミサイル開発の断念に追い込むという大前提を忘れてはならない。国際社会が制裁などの圧力を徹底し、包囲網を狭めることが先決である。8月には、日中平和友好条約締結40年の節目を迎える。戦略的互恵関係を深める好機である。まず日本での日中韓首脳会談の日程を早期に確定し、李克強首相の初来日を実現させねばならない。その後、安倍首相の訪中、習近平国家主席の来日という首脳の相互往来を軌道に乗せるべきだ。中国の覇権主義や軍事的影響力の拡大への関係国の懸念も強い。自衛隊と中国軍の偶発的衝突を防ぐ「海空連絡メカニズム」の合意と運用を急ぐことが肝要だ。政府は今年末に、新たな防衛大綱と、19~23年度の中期防衛力整備計画を策定する予定だ。日本の平和を守り抜く体制づくりに見合う中身が要求されよう、としている。

成人の日を意識して空回りしている朝日と産経よりは、完全に現実路線の社説だが、語っているないようは昨年からの安倍外交の称賛のみ。たしかに外交ではミスはなく、就任当初にクリスマスに靖国神社に参拝する暴挙に出た首相とは思えないほど、その後は安定した国際関係を気づいてくれている。前述のとおり、私は、中国は警戒したとしてもすでに学ぶ対象であって、こちらが頭を下げてお付き合いいただく国になりつつあると思っている。南シナ海もやがて、「じゃあ日本に何ができるのか?カネでも武力でも貢献してくれるのか?」と、アメリカに言われたようなことを問われれば、答えられるかは微妙だ。すべてがカネで決まるとは思わないが、国際競争力で圧倒的な差をつけられながら、スイスやベルギーのような独自性も今のところは確立できていない。外交を経済力をベースにして来た過去の路線は、今のままでは年金同様、やがてどこかで破綻する。まさか防衛力で勝負に出るとも思えないが、本当の知恵を使った外交を、私も期待している。

日本経済新聞・社説
負の影響も直視し議論を深めよ

人工知能(AI)やビッグデータ分析といった技術が研究開発から、実用化の段階に入ってきた。先進技術を使うことにより企業が提供する製品の付加価値が高まり、社会全体の効率化も進む。一方、倫理面の問題やプライバシーの侵害が生じる懸念もある。歴史的に個人の権利保護への意識が高い欧州では今年5月、罰則規定を伴う「一般データ保護規則(GDPR)」と呼ぶ新たなルールが導入される。このなかに「自動処理だけで重要な決定を下されない権利」を明記した。米ウィスコンシン州最高裁は16年、裁判所によるAIの利用を制限すべきだとの判断を示した。まず大切なのは、論点を整理することだ。たとえばAIの議論では人間の知性を上回るような「汎用型」と、画像や音声の認識といった「特化型」を混同する傾向がみられる。汎用型は開発の可否や実現の時期について専門家の意見が食い違っており、普及が近い技術の議論を優先すべきだ。ビッグデータ分析の技術が向上し、データの持つ価値が高まっている。利用者がこうした変化への理解を深めて主体的に行動することも、技術を活用した便利で豊かな社会をつくるのに欠かせない、としている。

毎日、朝日を追うように日経もAIを社説で取り上げた。それだけAIは社会で似認知度を得たのだろう。ビッグデータと大騒ぎした喧騒の上にAIがあるのは業界として知っているが、トレンド・キーワードとしてのビッグデータはどこかに消えてしまった。データ・サイエンティストなどという職業は、業務としては存在するだろうが、果たして数年後にもキャリアとして認知されているかは…どうだろう?日経の言うとおり、社会がテクノロジーを受け入れれば、次のプレーヤーは一般企業が中心になる。アプリケーションといわれる、実社会にテクノロジーをどう使い、実生活を豊かにするかがテーマになる。そこまで行くと、ITサイドの能力よりは、実生活の価値観と、ITとの融合がキーになり、答えのないエンジニアリングになっていく。AIをどう使うかは、クルマやコンピュータをどう使うかの議論と同じだと気づいた人が、次の時代を作っていくことになる。徐々にITとは違うプレーヤーが主役になっていくのではないだろうか?

朝日新聞・社説
成人の日 希望と不安と焦燥と

20歳のころは誰しも、見えない未来に思い悩む。芸術家をめざした20歳の青年が、こんな手記を残している。「時代はわが理想を妨害する。どうだっていい、理想をおし通そうじゃないか」でも、弱い気持ちも自分の中に同居する。心は振り子のように揺れ、数日後にはこう記す。「現実をみれば、どんな将来の理想もふっ飛んでしまう」「心細さと不安の中に呼吸する。なにくそ」青年は、漫画家の故水木しげるさん。いまから76年前、徴兵検査を受けたころの思いだ。 水木青年が生きた時代といまは、多くのことが違う。だが人の心は、そう変わるものではない。望めばひとかどの人物になれる気がしたり、周りと比べてひどくつまらない存在に思えたり。そして制御できない自分の心にあきれ、いらだつ。20歳という通過点での生き方で、一生が決まるわけじゃない。自分は自分の道をいけばよい。大人に、ましてや新聞に「かくあるべし」なんてお説教されるのはまっぴらだ、と思うくらいでちょうどいい。その大人たちだって、いまだ冷や汗をかきながらの人生なのだ。成人の日、おめでとう。いまを生きる者同士、ともに七転び八起きしましょう、としている。

産経新聞・社説
成人の日 「誰か」ではなく「自分」が

今、成人年齢は大きく変わろうとしている。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたのに合わせ、民法なども18歳に改めるべく、政府は改正案や関連法案の準備を進めている。そこで忘れないでほしいのは、法律上の成人年齢であるからといって一人前の大人といえるわけではないということだ。祝日法が示すように、大人の自覚があるかどうかが重要なのだ。誰かが幸せにしてくれるのを待ち続ける姿勢は「シンデレラ症候群」とも呼ばれるが、ここには大人の自覚は見られない。自らの人生は自らの力で切り開くと決意することこそ、大人の階段を昇る第一歩なのではなかろうか。さらにいえば、自らの力を周りの人や社会にも及ぼしていくことの大切さを知るのも、大人には不可欠の要件に違いなかろう。周囲の大人に守られ助けられてきた子供の頃とは違い、成人の日を迎えた皆さんには、積極的に社会に関わり、たとえ微力であっても自らの力で社会に貢献していく役割と気概が求められている。「誰か」ではなく、「自分」が動くことで救える命もあることに気づく。ぜひとも、そんな「はたち」であってほしい、として。

成人の日を意識したのは、2紙だけだった。すっかり新聞はシニアの読み物になり、18歳(20歳?)は対象から外れている。新成人にこの社説が読まれる確率も極めて低いだろう。しかも内容は、毎年のことだが、老害そのものの役に立たない説教に終始している。これも世の常なのだろうが、自分たちが20代になった頃、もっとも聞きたくない言葉を、老いて発している。しかも、その老いた世代は30年間、日本を衰退の道に追いやった世代だ。失った30年を作った大人の言葉は、説得力ゼロだ。

毎日新聞・社説
論始め2018 終わりゆく平成 新しい時代へ模索が続く

国民が「平成」にプラスの印象を抱いたのは、新しい時代へリセットする期待からだったのだろう。しかし、現実はその期待通りにはいかなかった。米国の社会学者、エズラ・ボーゲルがベストセラー「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を書いたのは79年のこと。終身雇用、年功序列など日本型経営を高く評価した。こうした日本の「成功体験」がバブル崩壊で色あせ、国としての自信を失っていく。その後「失われた20年」と呼ばれる低迷期に入る。この時期、政治は安定しなかった。短命内閣が多く、平成期の首相は竹下登首相から安倍晋三首相まで17人に上る。政治が重要な課題に有効な対策を打てないまま時間を費やしてしまった。平成は国民にとっても昭和の価値観を超えて、新しい社会のあり方を模索する時代であった。平成という時代を定義することはまだ難しい。しかし、昭和からの流れで平成を振り返る時、次の時代につながるヒントが見えてくるのではないか、としている。

朝日と産経の説教よりも使い物にならないのが、毎日の平成回想社説。論始めと称した意味不明の休日ボケの主張は、とらえどころが無く、心に響くものは何もない。夕刊でも、もう少し役に立つ記事が多いと思うが…

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