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3230.報道比較2018.1.5

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周回遅れになっている日本なら、1年の計は大晦日までに、1年の総括をクリスマスまでに行うくらいの先んじる発想が必要ではないか?5日も休めるほど、日本に余裕はない。

朝日新聞・社説
南北朝鮮対話 日米と共に事態打開を

最高指導者の金正恩氏による元日の新年の辞である。南北協議を提案し、2月の平昌(ピョンチャン)五輪への代表団派遣を示唆した。一方で核・ミサイル開発の強化も宣言し、米国には屈しない姿勢を鮮明にした。韓国の文在寅政権は、提案を歓迎し、早ければ来週にも南北協議が開かれそうだ。2年近く断絶していた軍事境界線の直通電話はおととい、再開通した。北朝鮮に対する国連制裁は厳しさを増している。石油精製品の密輸など制裁逃れが散見されるものの、国際社会はかつてないレベルでの順守に動いている。その実際の効果がどう表れるかは未知数だが、金正恩氏としては心穏やかではないはずだ。ことしは建国70年を迎える特別な年だけに、米韓軍事演習の中止など、国内向けに誇れる成果を渇望しているだろう。日米は、韓国への後押しを惜しんではならない。たとえ表向きであれ、北朝鮮が軟化姿勢に転じた動きを逃さず、やがては日米との対話にも広げさせる結束と工夫が求められている、としている。

毎日新聞・社説
北朝鮮が五輪で揺さぶり 文政権は意図を見誤るな

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が新年の演説で、来月開かれる平昌冬季五輪への参加を示唆した。韓国の文在寅政権はこれを歓迎し、南北当局者会談の開催を提案した。対話の呼びかけを繰り返してきた文政権にとっては初めての前向きな反応だ。北朝鮮が韓国の提案に「呼応した」という文大統領の評価には高揚感すら感じられる。ただし、北朝鮮が純粋に五輪を盛り上げようと考えているとはとても思えない。むしろ、五輪を成功させたい文政権の事情につけ込んだ揺さぶりと見るべきだ。北朝鮮がここにきて南北対話に応じようとする背景には、相次ぐ国連制裁で石油禁輸が強化されたことの影響もあるのではないか。当面は備蓄や密輸でしのげても、将来的な展望を描くのは難しいからだ。そのためには北朝鮮の意図を冷徹に見極め、日米と緊密に協議しながら対話に臨むことが必要だ。両国との連携は、北朝鮮と交渉する韓国の立場を強めるものである、としている。

Wall Street Journal
核ボタンをもてあそぶのは自制せよ (2018.1.4)

ドナルド・トランプ米大統領がツイッター上でまき散らすいつもの餌に飛びつくのは、ほとんど何の得にもならない。同氏の政敵が毎日のように証明している。だがCNNでなくてもこう思うだろう――核のボタンについて大統領がまくし立てるのは、それが冗談であろうとなかろうとやめるべきだ。さらに困惑させられるのは、トランプ氏が世界で最も深刻な安全保障上の脅威、すなわち核武装したならず者国家をからかっているように見えたことだ。トランプ氏はこれまで、北朝鮮の核弾頭や核ミサイルの脅威が深刻さを増しており、いずれ先制攻撃が必要となる可能性があることを国際社会に認めさせようとしてきた。同氏の主要な補佐官や数百人の政権スタッフは日夜、戦争の一歩手前のこの脅威を少しでも減らそうと取り組んでいる。仮にトランプ氏が北朝鮮を攻撃せざるを得ない事態になれば、最後の手段としてそれを実行するのであり、自分がより大きい核ボタンを持っているからではないことを世界に納得させる必要がある。 世論調査によると、今秋の中間選挙で民主党が米議会の多数派となることを望む有権者が増え、共和党に12ポイント以上の差をつけている。それが実現すれば、民主党が下院の主導権を奪還し、トランプ氏は弾劾される可能性がある。そうした運命を避けたければ、より多くの有権者を味方につける必要がある。つまりもっと大統領らしく振る舞うということだ。もし自らの職務のために、あるいは2016年に同氏に賭けた米国人のためにそうしようと思う気持ちがないのであれば、少なくとも自己防衛手段としてそれを考えるべきだ、としている。

人民網日本語版
外交部、朝韓板門店連絡チャンネルの再開について (2018.1.4)

外交部(外務省)の耿爽報道官は3日の定例記者会見で、朝鮮が板門店の連絡チャンネルを再開し、平昌冬季五輪への参加について協議すると発表したことについて「中国側は朝韓双方が平昌冬季五輪を契機に相互関係の改善、朝鮮半島情勢の緩和、朝鮮半島の非核化実現のために確かな努力をすることを歓迎し、また支持する」と表明した中国側は朝韓双方が平昌冬季五輪を契機に相互関係の改善、朝鮮半島情勢の緩和、朝鮮半島の非核化実現のために確かな努力をすることを歓迎し、また支持する。中国側は朝鮮半島問題の関係各国は朝鮮半島情勢における前向きな動きを捉え、同じ方向に向かうべきだと主張している。朝鮮半島情勢を対話と協議による平和的解決という正しい道へと後押しし、朝鮮半島の非核化と長期的な安定・平和を実現するため、中国側として引き続き積極的・建設的な役割を発揮したい、としている。

年明け早々、北朝鮮が動いた。2週間を経たコメントで恐縮だが、日本とアメリカは初動で圧力を主張したが、アメリカは対話のチャネルを意識させ、日本は取り残された印象だ。中国が主導権を握っているのだろう。アメリカ、韓国、北朝鮮が常に対話のサークルに引き込まれるのに、日本だけが孤立する図式が何度も描かれようとしている。アメリカ依存だけではいられないが、日本はアメリカと距離を取ると孤立するジレンマに陥っている。関係を改善して裏切られれば、アメリカの不信も買い、韓国と同じような立場に追い込まれる。だが、中国とアメリカが結託すれば、日本は取り残される。中国との関係悪化が、想像以上の火種になって返ってきた。

産経新聞・社説
安全保障 「積極防衛」へ転換を急げ 北朝鮮の核危機は重大局面に

安倍晋三首相が年頭会見で「従来の延長線上でなく、国民を守るため真に必要な防衛力強化に取り組む」と語ったのは妥当だ。独裁者による核の脅しにおびえながら暮らす状況は、容認できるものではない。事態を打開し、それを回避することこそ、政治に課せられた最大の責務である。しかも脅威は北朝鮮にとどまらない。軍拡を続ける中国は、東シナ海で尖閣諸島を奪おうと狙い、南シナ海では覇権志向を強めている。戦後日本の繁栄の前提条件となった、世界秩序に対する挑戦者としての行動もみられる。安倍政権と与党が、日本の平和と国民の生命を守ろうと努めていることは評価できる。それでも、現憲法がもたらす安全保障上の不合理な制約が、日本を危うくしている。さらなる努力が欠かせない。国民を守るには何が適切かという「必要性の論理」を足場として安全保障を考えるときだ。日米同盟のもと、侵略国に対する一定程度の反撃力を整える「積極防衛」に転じ、具体的に抑止力を高めていかねばならない、としている。

日本経済新聞・社説
改憲論議は現実的な課題に即して

今年の政治は、よくも悪くも憲法改正をめぐる論議を軸に進むことになろう。現憲法は昨年5月に施行70年を迎え、あちこち不具合が出始めている。とはいえ、どう直すかとなると百家争鳴。意見集約は容易ではない。憲法は何のためにあるのか。原点に立ち返って考えてみたい。自民党は昨年の衆院選の選挙公約の柱のひとつに、初めて改憲を明記した。その選挙で、改憲勢力が国民投票の発議に必要な3分の2の多数を占めたことには、それなりの重みがある。憲法は国家の基本原理であり、世論の風向き次第で頻繁に改正するものではない。改憲の発議はいちかばちかではなく、国民が「そんなのとっくに常識だ」と感じるくらいの案がちょうどよい。重要なのは、国政の課題に即した冷静かつ現実的な話し合いである。安倍首相が「初の改憲」を追い求め、前のめりになればなるほど、改憲はかえって遠のくことになるのではなかろうか、としている。

読売新聞・社説
安倍内閣6年目 長期目標掲げて政策で結果を

安倍内閣が政権復帰から6年目に入った。今年秋の自民党総裁選で安倍首相が3選を果たせば、任期は2021年9月まで延びる。19年には通算在職日数が歴代最長の桂太郎首相の2886日を抜き、超長期政権が視野に入る。重要なのは、安定した基盤を活用し、長期的な目標を掲げつつ、政策で具体的な成果を上げることだ。デフレ脱却と財政健全化の両立、持続可能な社会保障制度の構築などの困難な課題に、正面から取り組むことが求められる。通常国会では、憲法改正論議の行方が注目される。首相は「あるべき憲法の姿を提示したい」と述べ、改正に意欲を示した。自民党は昨年末、4項目の論点整理を公表した。焦点である自衛隊の明記では、戦力不保持を定めた9条2項を維持する「加憲」案と、削除する案を併記した。各党は、国民投票で過半数を得るというハードルの高さを踏まえて、まずは幅広い合意形成に努力することが肝要である、としている。

この時期、まだ産経、日経、読売は正月休みのつもりだったようだ。中国は先行して動き、北朝鮮は行動を開始した。今年の目標を語るのは3日までで止めておくべきだった。周回遅れになっている日本なら、1年の計は大晦日までに、1年の総括をクリスマスまでに行うくらいの先んじる発想が必要ではないか?5日も休めるほど、日本に余裕はない。

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