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3224.報道比較2017.12.30

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年末の各紙のセンスが興味深い。ばらついたのは今年が安らいだ年末を迎えている証だろうか?

読売新聞・社説
地方分権改革 住民視点で全国一律を見直せ

一番実質的で、政治好きの新聞の立ち位置も維持したのは読売。読売は今年の衆議院選挙以降、安倍政権への過度な迎合を改めた。結果、ニュートラルでもっともバランスの取れた意見を述べるスタンスで2017年を終えようとしている。安倍氏の信頼度は低いのに支持率が高い。そんな奇妙な国政に、もっとも良いバランスで政権に仕事をさせる主張をしているように見える。このトピックも、国民にとっても非常に関連が強く、影響の大きいものだ。国政にプレッシャーをかけ、建設的に政権に要請する仕事も、読売には期待できる。2018年も期待している。

朝日新聞・社説
災害大国に暮らす 教訓生かし、自衛する時

ツボはいい気がするが、核心からはズレている。政治に寄せて欲しいわけではない。朝日の目的が読めないから、深い納得を得られない。朝日は今年、安倍政権への批判を強める姿勢を緩めず、さらに迷走をつづけた。政権批判は必要だが、感情的になりやすく、支持率の高い政権に抵抗するつもりなら戦略がいるはずが、やみくもに声を荒げているだけだ。野党のやり方も似ている。これで支持率の高い政権が崩れるとは思えない。森友加計学園のような決定的なチャンスを得ながら、流れは徐々に安倍政権に優位になりつつある。もう一度、なぜ安倍氏はスキャンダルで追い込まれたのかを考えるべきだ。地道な週刊誌の取材、地方紙のしつこいと思えるほどの追求があったからだ。朝日がすべき努力は、準備不足の攻撃ではない。地道な正攻法の努力だ。

産経新聞・社説
回顧2017 「異質」な指導者目離せぬ 現状変更勢力から国益守れ

産経の価値観は、今年も変わらず。ブレないのは良い面とともに、意固地で柔軟性がなく見える。時折、秀逸に感じられる的確な主張はあるが、大半は自身の固執した価値観で結論が出ていて、感情的に言葉を並べるに過ぎない。このままなら、相変わらずニッチから抜け出せないだろう。似たような価値観だった読売はうまいバランスになったのだが、産経は…この状況は、学べる。適切な変化は重要だ。

日本経済新聞・社説
角界は暴力根絶へ全力あげよ

毎日新聞・社説
豊洲市場移転と小池都政 それで築地はどうなった

日経と毎日は、何をしたいのか本当に判らない。ネット側から見る限り、新聞という肩書きのバリューに見合う仕事はまったく見られない。社説には、取材の裏付けもなければ、多くの情報源を持っているだけの考察もない。時事性もない。オピニオン・リーダーどころか、ブロガーの考察にも及ばないこともよくある。年末に都政と相撲。このセンスを見れば、劣化ぶりは明らかだ。これなら、私は産経のような意固地さの方が、やがて復活する可能性を感じる。2018年も迷走がつづくのだろうか?景気が低迷した時、この2紙の将来性には危うさを感じる。

Wall Street Journal
中国テク企業が市民監視に協力、人気アプリが公式IDに (2017.12.30)

人民網日本語版
人類運命共同体は全世界のコンセンサスに (2017.12.29)

クリスマスが1年の節目の欧米は、年末年始には1年を総括する印象はない。人民網には日本と似た年末の感覚が見える。国内紙に合わせて2017年を総括すると、Wall Street Journalは、トランプ政権へ徐々に足並みを揃えはじめ、過去の言動との不一致、社説の変容が見える。あくまでメディアであり、固執した価値観は持たないつもりなのかもしれないが、個人的には違和感が大きい。年後半は近視眼的な記事が多くなったように感じる。一方で、人民網は全人代以降、荘厳で大国のプライドを意識したような言動が目立ちはじめた。中国の成長を思えば、すでに世界をリードする事例も増え、成長ぶりのアピールは素直に読めるものが増えた。ただ、政権批判をできない一党独裁のジレンマ、未だに発展途上国を名乗る中国の狡猾さ、一帯一路や、南シナ海のような地政学上の戦略には相変わらずの拡大主義、国家主義を唱える姿勢は北朝鮮に似た自国優先主義で、過去の中国と何の変化もない。このアンバランスがいつまでつづくのか。中国は成長とともに脱皮し、世界的な尊敬を得なければならない。その尊敬はカネで買えるものではないのを、まだ認識していないようだ。来年、中国は成長できるだろうか?

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