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3220.報道比較2017.12.26

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景気はいいようだが、恩恵は偏っている。格差の問題を忘れていると、マグマが溜まりつづける。

読売新聞・社説
東電再建計画 他電力と共同事業を急ぎたい

原発を含めたエネルギー政策は、安定政権の政治に方針を明示して欲しい課題だ。日本が失われた20年がバブルの清算だったとすれば、さらに10年延ばした理由は3.11だろう。特に原発事故とその後の政治の迷走は5年以上の時間を経ても進展が見えない。未だに議論さえ進まない。政治がせめて選択肢を提示すべきだ。

朝日新聞・社説
安倍政権5年 創生、活躍、革命の次は

毎日新聞・社説
丸5年迎えた安倍内閣 懐深く合意の政治目指せ

年末の総括の印象が強い社説で、安倍氏に批判的な朝日と毎日が政権発足5年を振り返り、同調姿勢に変化が見られる産経と読売が無視。批判のために社説が使われているのだろう。前向きではない。政治は振り返るほどの成果があった1年ではなかったが、意味不明な選挙で安定した政治基盤を得ながら、気持ちは産経や読売のように安倍政権からは離れはじめている。経済が好転すれば、政治への無関心はさらに進むだろう。それでも憲法改正を進めるのかは安倍氏次第だ。今まで応援していた人たちのモチベーションは下がっているが、憲法改正ならまた結束する可能性はある。批判は減り、賃上げも進めばぬるま湯のような経済は持続するだろう。やりたいなら、過去で最もやりやすい環境は整いはじめている。阻止したいなら、朝日や毎日は戦略の変更が必要だ。ただの批判ではまるで抵抗にはならない。

産経新聞・社説
拉致問題 北朝鮮の非道を忘れるな

産経のライフワークでもある拉致問題。私は、真剣に産経にずっと継続した主張をつづけて欲しいと思う。核の問題とのバランスに神経を使うが、明らかな人権問題であり、武力を使ってでも奪取する国もあるだろう国難だ。問題提起から国際的な注目を集めるに至ったトピックだ。最後まで追いつづけて欲しい。

日本経済新聞・社説
等身大の中国捉え真の互恵関係を

新聞の社説とは思えないほど、散文でまとまりがない。いまの日本人が中国を語る時の典型的なパターンだ。心情の中心は脅威論で、もはや手遅れになりつつある日中の対等での協力を後悔している。完全に置いていかれ、すでに非協力的ならそれで構わないと中国に突き放される現状をようやく認識したが、今度は強大さに恐れをなしている。これでは今までの闘争心と何も変わらない。最初に「現状を捉えることが大事」との考察を掲げながら、内容は憶測に基づいた不安を煽るものばかり。これではいつまでも中国は遠い国のままだ。

Wall Street Journal
中国の韓国大統領いじめ (2017.12.25)

人民網日本語版
世界が注目する中国の政治経済学 (2017.12.25)

Wall Street Journalも人民網も、主張に偏りが見える。アメリカが韓国の中国への執着を苦々しく思っているのは判るが、中国が韓国に攻撃的な外交をしてもなお韓国をアメリカに引き戻せない現状を冷静に考えた方がいい。アメリカの政策にも明らかな失態があるのだろう。冷遇されても同盟関係のあるアメリカより中国を意識する理由を先に考察して欲しい。
人民網は、中国経済の規模拡大と安定を評価するまでは許せる。それを道徳と政権称賛に使うのはやり過ぎだ。自由主義の国でさえ、それをやれば嗤われる。言論の自由さえない中国なら、なおさら控えた方が賢く見えるはずだが。

Financial Times
民主主義国を脅かす不平等 (2017.12.20)

主張したい要点が見えない。民主主義の危機を叫んでいるのか、格差が気に入らないのか、アメリカを批判したいのか…いずれにしても論点は定まらず、現状を詳しく分析したというよりは、都合よく解釈しているだけに見える。
次に格差の問題が再燃するのは、世界経済の高揚に陰りが見えた時だろう。また痛みは貧困層に先に訪れる。アメリカはトランプ氏の貧困層にとって無意味な減税を選び、ヨーロッパは格差問題を忘れたように見過ごしたまま放置している。日本は賃上げができて、フリーランスの減税とともに教育ができれば、一番安定しているように見えるが、産業全体が収縮している。人口減では拡大は難しい。規模を追わずに、成長をつづける経済をつくれれば成功だが…

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