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3218.報道比較2017.12.24

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日経のセンスに共感する。国連決議を話題にするなら、北朝鮮への決議だけでなく、イスラエルへの宣言でアメリカが非難に晒されていることをいっしょに語るべきだろう。日本のメディアの意識が、日本国民の国際的な感覚を鈍らせている。

日本経済新聞・社説
米国は国連総会の決議直視を

トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認めた問題で、国連総会の緊急特別会合は米国の決定を無効とし、撤回を求める決議を賛成多数で採択した。拘束力はない。しかし、国際社会が米国のふるまいをどう見ているのかの意思表示だ。米国は結果を直視しなければならない。トランプ大統領は総会前、決議案への賛成国に対する援助の停止をほのめかした。脅しとも言うべき言動にあきれる。援助を条件に服従を迫る態度は反感を助長し、米国の孤立を深めるだけだ。中東和平の前進には米国の役割が不可欠だ。日本は安保理、総会の特別会合とも決議案に賛成した。イスラエルと将来のパレスチナ国家が共存し、これを当事者の話し合いによって実現する。日本が支持する立場をイスラエルとパレスチナ双方にはっきり伝える必要がある。日米関係が外交の基軸であるからこそ米国に直言し、中東和平を軌道に戻す努力も怠るわけにいかない、としている。

産経新聞・社説
安保理制裁決議 強化の意味を北は考えよ

国連安全保障理事会は、北朝鮮による先月下旬の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けた制裁決議案を全会一致で採択した。石油精製品輸出の大部分を止めるなど、厳しい内容を含むものだ。新たな制裁は、石油精製品輸出の9割削減のほか、出稼ぎ労働者の2年以内の送還、船舶の貨物検査強化の義務づけなどである。今回の決議では、北朝鮮が新たに核実験やICBM級のミサイル発射を強行した場合、石油輸出の制限をさらに強化すると明記したことに注目したい。供給停止に踏み込む意図を表明したものだろう。北朝鮮はこの警告を重く受けとめるべきである。日本は米国と、北朝鮮の非核化に向けて「最大限の圧力」をかけるべきだとの認識を共有する。制裁を主導する立場として、厳格な履行に必要な体制や法律が整っているか、決議を重ねる度に十分確認すべきだ、としている。

毎日新聞・社説
北朝鮮への石油禁輸強化 強い危機感を示す警告だ

国連安全保障理事会が北朝鮮に対する10回目の制裁決議を採択した。北朝鮮の生命線である石油と外貨収入に照準を合わせたもので、圧力はさらに強まった。ガソリンなど石油精製品の輸入は現状から9割減の年間50万バレルに制限される。原油は現状維持だが、北朝鮮が核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を続けるなら石油供給をさらに制限するという警告が盛り込まれた。金正恩朝鮮労働党委員長は、権力の基盤固めや核・ミサイル開発のために外貨を必要としている。外貨収入の道を断ち、金委員長に痛みを実感させることが重要だ。北朝鮮の後ろ盾である中国は制裁履行を強調するようになった。ロシアは今回、北朝鮮労働者の送還を受け入れた。東南アジアやアフリカ諸国も北朝鮮と距離を置き始めた。北朝鮮の核保有を認めないという国際社会の姿勢は厳しさを増している。北朝鮮は自らの孤立を直視し、政策を転換しなければならない、としている。

読売新聞・社説
対「北」制裁決議 石油テコに包囲網を強化せよ

国連安全保障理事会が、北朝鮮の11月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を非難し、制裁を強める決議を全会一致で採択した。米国が主導し、圧力強化に消極的な中国、ロシアの同意を得た。金正恩政権は、「核戦力の完成」を喧伝し、米国に対抗する姿勢を強めている。国連事務次長が訪朝した後も、挑発の自制や、非核化に向けた対話に応じる兆しは見えない。追加制裁は当然だ。安保理は、9月の核実験に対する決議で、石油関連の制裁に初めて踏み込んだ。今回、これをより厳しくしたことは評価できる。国外で外貨を稼ぐ北朝鮮労働者については、各国が2年以内に送還することを義務付けた。9月の決議では、就労許可の新規付与や更新を禁止するだけだった。労働者の派遣で、北朝鮮は年間5億ドル以上の収入を得ている。その縮小に拍車がかかろう。核実験や弾道ミサイル発射の度に、制裁を確実に強化する。この図式を定着させて、北朝鮮に政策転換を迫るしかない、としている。

日経のセンスに共感する。国連決議を話題にするなら、北朝鮮への決議だけでなく、イスラエルへの宣言でアメリカが非難に晒されていることをいっしょに語るべきだろう。産経、毎日、読売の3紙にはそんな意識はまるでない。日経は、2本目に日本の防衛体制を載せている。日本のメディアが、日本国民の国際的な感覚を鈍らせている。盲目的にアメリカを信じていい時代など、終わったどころか今までも存在さえしていない。常にアメリカは超大国だがOne Of Themであり、アメリカだけを盲目的に信じればいい発想が間違っている。

Wall Street Journal
トランプ氏と議会共和党、波乱スタートも上々の仕上げ (2017.12.23)

ドナルド・トランプ米大統領と共和党が握る議会は、年末にかけて相次ぎ立法面での功績を残し、波乱含みでスタートしたこの1年を終えようとしている。双方は終盤に、抜本的な税制改革、長らく挑戦してきた医療保険制度改革(オバマケア)の中核の廃止、そしてアラスカ州の北極圏における石油採掘の認可という想定外の合意を成し遂げた。共和党は、政権と議会の両方を掌握した最初の1年に有権者に訴えるような実績を残せないのではないかと不安を強めていたが、税制改革の実現は新たな関係を裏付ける兆候だとして歓迎している。だが、この勢いを来年も持続させるのは一層難しくなるとの懐疑的な見方もある。米上下両院は21日、来年1月19日までのつなぎ予算を可決した。これにより、政府機関の閉鎖は回避したが、移民や歳出に関するより重要な議論を1月に先送りした。来年には、インフラ整備や福祉制度改革などが政策議題に上がる見込みだ。これらの法案を通すためには、民主党の支持が必要で、過去の傾向からして、大統領就任2年目に実現するのは困難な状況にある。トランプ大統領は民主党からも支持を得ようと試みたが、その努力は報われなかった。だが向こう数年に、民主党との関係は重要性を増すだろう、としている。

税制改革はトランプ氏の素晴らしい功績だ。ツイートが改革に意味をもたらしただろうか?学んで進歩するトランプ氏なら、次は黙ることの価値を知って欲しい。

朝日新聞・社説
大飯廃炉決定 原発の厳しさ直視せよ

関西電力が大飯原発1、2号機(福井県)の廃炉を決めた。東京電力福島第一原発の事故後、廃炉が決まった国内の原発は計14基になったが、今回の2基は出力が最も大きい。大飯1、2号機の再稼働に必要な安全対策費は、1基あたり2千億円ほどに膨らみそうな状況だった。延長運転は最長で20年間に限られ、両方とも動かせたとしても、経済性が大幅に下がるのは必至だった。安全規制が強化され、再稼働に巨額の追加費用がかかるようになった。節電の定着や電力自由化による競争激化で、販売も減少傾向にある。再稼働に反対する国民の声は強く、運転の是非をめぐる裁判が各地で続く。政府も、原発政策を組み立て直す必要がある。延命策から本格的な廃炉時代への対応へ、軸足を移していかねばならない、としている。

これは時代だ、という朝日の意見に賛成。ただ、今までの朝日の感情的な批判には同調しない。ヒステリックに反原発を唱えるだけでは、まるで事は進まない。
3.11で原子力は、事故が起きた時のコストが想像を絶することを電力会社は認識した。国民は議論の進まない核のゴミ、エネルギー政策、廃炉と再稼働の不毛な討論で疲れている。あとは、廃炉と次のエネルギー開発が、経済政策として機能すると照明すればいい。今までやってきた是非論がどれだけ馬鹿馬鹿しいかが判る。前を向いて歩く。後に汚れを残さない。後は技術が整えば、カネは回る。しがみつく人が、一番貧しくなるのだから、早めに頭を切り替えるべきだ。

人民網日本語版
中国、過去5年の非凡な経済発展 (2017.12.23)

先日の中央経済政策会議は第18回党大会以降の中国経済の発展の歩みを総括し、現在の経済情勢を分析し、2018年の経済政策の方針をまとめた。会議は、第18回党大会以降中国経済の発展は歴史的成果を挙げ、歴史的変革を生じ、他の分野の改革と発展に重要な物質的条件を提供したとの認識を示した。
第1に、中国経済の実力がさらに新たな段階に達した。
第2に、中国経済の構造に重大な変革が生じた。
第3に、供給側構造改革が重要な進展を遂げた。
これと同時に、国民の獲得感と幸福感が顕著に高まった。第18回党大会以降の中国経済の歴史的成果と歴史的変革は、小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的完成に最終勝利するための確かな保障を提供し、新時代に新たな征途を開くための重要な基礎を固めたのだ、としている。

浮かれている時は、リスクありだ。自信過剰になる中国に、債務は減るどころか増えている現状をどう考えているのか教えて欲しい。チャイナ・リスクという名の不安はなくなったのではなく、忘れられているだけだ。リスクの大きさは小さくなったのではなく、膨らんでいる。すぐに破滅する不安が遠のいただけで、壊れた時の危険度は高まっている。習氏の後半の5年で解決できるだろうか?

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