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3202.報道比較2017.12.8

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Wall Street Journalのトランプ氏擁護が奇妙だ。衰退を助長していくのかと思えるほど、権力に沈黙している。これは話題がイスラエルやユダヤの話だからではない。

Wall Street Journal
首都エルサレムの現実 (2017.12.7)

ドナルド・トランプ米大統領は6日、エルサレムをイスラエルの首都と認め、大統領選挙中の公約を果たした。この決定は批判的な向きが主張するような、従来の政策からの抜本的な転換ではない。しかもトランプ氏はパレスチナとイスラエルの「2国家解決」を支持し、民主・共和両党の歴代大統領が長年維持してきた姿勢と軌を一にした。トランプ氏は今回の決定を「現実の認識」と呼んだが、その通りだ。イスラエルの議会や最高裁、大統領や首相の官邸はエルサレムにある。米国の大統領や国務長官がイスラエル側の相手と会談するのもここだ。トランプ氏は米大使館移転の意向を示すと同時に、イスラエル・パレスチナ和平交渉を仲介する意思を新たに示した。パレスチナ人国家の樹立が解決策に含まれるという点も排除していない。政府当局者らは6日、水面下で事態は進展しているとし、トランプ氏の意思をあらためて強調した。これまで失敗してきた長い歴史を考えればわれわれは懐疑的だが、米国は努力している最中だ、としている。

人民網日本語版
トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都に認定 中国外交部の反応 (2017.12.7)

米国のトランプ大統領は6日、エルサレムをイスラエルの首都と認めるとともに、米大使館のテルアビブからエルサレムへの移転準備に入ると宣言した。国際社会は、これによって中東地域の不安定性が増すことを一様に懸念している。中国外交部(外務省)の耿爽報道官は6日の定例記者会見で「エルサレムの地位の問題は複雑かつ敏感だ。各者は地域の平和と安寧に着眼し、慎重に事を運ぶべきだ。パレスチナ問題解決の長年の基礎が打撃を受けて、地域に新たな対立が引き起こされることのないようにするべきだ」と表明。「中国側は終始揺るがず中東平和プロセスを支持し、民族の合法的権利の回復というパレスチナの人々の正義の事業を支持し、1967年の国境を基礎とし、東エルサレムを首都とし、完全な主権を有し、独立したパレスチナ国家の建設を支持している。また、各者に対し、国連決議に基づき、交渉による溝の解決に尽力し、地域の平和と安定を促進するよう呼びかけている」と述べた、としている。

朝日新聞・社説
米の中東政策 和平遠のく「首都」宣言

第1次大戦の際、英国の外相がユダヤ人の民族的郷土づくりを支持する書簡を出した。バルフォア宣言と呼ばれ、それがイスラエル建国につながった。宣言から先月で100年。今度は米国の大統領が、宗教都市エルサレムをイスラエルの首都と認め、宣言文書に署名した。トランプ米大統領は、そんな歴史にどれほど思いをはせたのか。歴代の米政権が避けてきた一線を踏み越え、聖地の帰属を宣言した意味は重い。米国は、公正な仲介人として中東和平に取りくむ立場を失った。ここにも透けて見えるのは、トランプ流の自国第一主義である。自由貿易協定の見直しなどと同様に、中東政策も選挙公約どおり転換する実行力を誇示する狙いがあるようだ。だが、その対価となる米外交の信頼性の損失は計り知れない。エルサレムは、ユダヤ教とキリスト教とともにイスラム教の聖地でもある。その地位を一方的に変えれば、世界のイスラム圏で反発を招きかねない。日本政府もかねて中東安定への貢献を約束してきた。菅官房長官はこの問題について「米国を含む関係国と緊密に連携」するというが、今は米国との連携ではなく、直言を考える時だ、としている。

産経新聞・社説
エルサレム「首都」 2国家共存の原則崩すな

トランプ米大統領が、エルサレムをイスラエルの首都と認定し、テルアビブにある大使館の移転準備を指示した。トランプ氏の決定は、さっそく中東諸国や英仏などから反発を招いている。従来の和平努力が水泡に帰しかねない、無謀な判断であることは否めない。トランプ氏は「2国家共存」の枠組みを否定はせず、引き続き和平に努めることも表明した。仲介の役割を放棄していない証しを、行動によって示すべきである。エルサレムはユダヤ、イスラム、キリスト教の聖地であり、パレスチナ側も「将来の首都」と主張している。その地位は和平交渉での最大の課題の一つだ。決定を受け、イスラム過激組織が暴力を煽り、アラブ世界での抗議行動がエスカレートする恐れがある。もとより暴力を正当化することは許されないが、米国には大使館の移転など今後の具体的な措置について慎重さを求めたい、としている。

Wall Street Journalのトランプ氏擁護が奇妙だ。アメリカは努力している?いつの時代でもかき回しているだけだったようにしか外国からは見えない。中国の法がずっと理性的に見える。1年前は徹底的に抵抗していたWall Street Journalが、どこからか政権にすり寄るようになってきた。読んでいて弱腰ぶりは顕著になってきたし、追求も弱い。こうして衰退を助長していくのかと思えるほど、権力に沈黙している。これは話題がイスラエルやユダヤの話だからではない。

日本経済新聞・社説
妥当なロシアの五輪参加禁止

国際オリンピック委員会(IOC)がロシア・オリンピック委員会の資格を停止し、同国選手団の派遣を禁じる決定を下した。ロシアは2014年のソチ五輪で33個のメダルを獲得した。だが、再検査による違反者は25人にのぼり、11個のメダルが剥奪された。禁止薬物を摂取した選手の尿検体のすり替えに治安機関が加担するなど、巧妙な隠蔽工作の実態も明らかになっている。IOCが組織的なドーピング不正と認定し、厳罰を下したのは当然だ。ロシアは国家主導のドーピングを認めていないが、IOCの決定を真摯に受け止め、まずは不正の実態を自ら解明するとともに、責任者を厳しく処分すべきだ。ドーピング不正は20年の東京五輪にも暗い影を落としかねない。日本は率先してその根絶を世界に訴え、公正でクリーンな五輪の実現をめざしていく必要がある、としている。

妥当と軽率に言っていいのだろうか?ウクライナの発端をアメリカが握っていたのと同様、ソチの件も素直に受け止めにくい。ロシアやプーチン氏を擁護するつもりはないが、意図的なロシア排除、ロシア排除のための工作が現実として存在するのも事実だ。スポーツが政治の争いになっているのが間違っている。

読売新聞・社説
自治体基金増額 地方の将来見据えて改革せよ

自治体が保有する基金の総額が2016年度末で過去最高の21・5兆円となった。この10年で8兆円近く増加した。将来の財源不足に向けた財政調整基金や、公共施設整備、災害に備える特定目的基金などだ。地方交付税の総額は15・6兆円で、17年度予算の16%を占める。国と地方の長期債務の合計は1000兆円を超す。自治体財政に余裕があるならば、基金や交付税のあり方を見直すのは当然だ。少子高齢化が進む中、多くの自治体は、社会保障費の増大や、公共施設の老朽化対策、大規模災害への対応などに迫られている。こうした課題に備えるため、基金を活用する事情は理解できる。首長は、基金の使途や将来計画を明確に住民や議会に説明し、透明性を高める必要がある。地方の財源確保を主張する一方で、放漫財政に走るのは許されない。歳出健全化に対する自治体自身の不断の努力が求められる、としている。

基金ねえ…取られる市民側には名を変えた税との違いを明確にして欲しいとしか言えない。寄付などで集めるのはいいが、少しでも集めずに豊かであるのが自治体や行政の理想だ。過去に公務員がした資産運用や事業の成功確率を見れば、どれだけ不安が大きいかは明らかだ。財源不足を賄うという発想が間違っていると思う。

毎日新聞・社説
特別国会が閉会へ 空洞化がますます進んだ

衆院選後の特別国会が事実上、きょう閉会する。安倍晋三首相に第4次政権の運営方針をただすとともに、「森友・加計」問題の真相を解明すべき国会だったが、その役割を果たしたとは言い難い。先の通常国会で首相は、森友学園への国有地売却価格を約8億円値引きした財務省の対応を「適切だ」と擁護した。その後、会計検査院が「適切とは認められない」との報告書をまとめてもなお、首相は検証と原因究明を拒み続けている。値引きを正当化した佐川氏の国会答弁はもはや破綻している。にもかかわらず、佐川氏が徴税業務のトップの座にあることに割り切れない思いを持つ国民も少なくないだろう。その人事を「適材適所」と開き直った首相の答弁にも驚かされた。選挙に勝てば国会に説明する必要はないといわんばかりの姿勢が空洞化に拍車を掛けている。このままでは来年の通常国会にも不安が残る、としている。

開会がテキトーなら、閉会もテキトー。まるで盛り上がらない国会だった。政権の意図にまんまとやられたのは、また野党とメディア。国会でなければ追求はできないという発想がすでにジャーナリズムとは思えない。通常国会はいよいよ憲法が俎上に乗る。頼りない抵抗勢力だ。

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